Global Peace Leadership Program-先輩からのメッセージ-
松原 正裕さん(工学部・2021年度入学)
留学先:ネバダ大学リノ校(アメリカ合衆国)
留学期間:2023年8月から2023年12月まで
入学後、学部オリエンテーションで偶然目にしたGPLPのチラシがきっかけで、説明会に参加しました。幼少期から英語が好きで、海外留学に興味があった私にとって、GPLPの留学支援は非常に魅力的でした。留学を考えると資金面が大きなハードルでしたが、GPLPのサポートにより、安心して準備を進めることができました。また、1年生から留学を見据えた準備を始められたおかげで、万全の体制で留学を実現できたと感じています。
工学部の授業を履修しながらGPLPの単位を取得するのはとても大変で、特に第二類では留年せずに留学を果たした前例がなく、自分にとって大きな挑戦でした。しかしその分、留学を実現できた時の達成感は格別でした。GPLPの魅力は、留学に必要な知識や経験を積める点です。英語力はもちろん、コミュニケーション力や意見発信力、プレゼンテーション力など、異国で自立して生きる力を養うことができました。
特に印象的だったのは「INUセミナー」という授業です。広島大学に海外の大学生を招き、国連模擬を行ったり、原爆ドームを訪れて英語で平和について学んだりする内容で、自分の英語力の未熟さを痛感しつつも、留学準備の良いきっかけとなりました。また、広島の企業と連携したインターンシップなど、学部だけでは経験できない貴重な体験を積むことができました。さらに、GPLPのもう一つの良さとして、担当の方が留学準備の相談に親身に対応してくださったことが挙げられます。1年生の頃から留学に関する不安や必要なIELTSの点数の取り方についてなど、さまざまな相談に乗っていただき、大変心強かったです。
実際、留学が始まると、刺激と成長の連続でした。アメリカでの講義は対話が中心で、専門分野を英語で学びながら、異文化の仲間とディスカッションをするのは貴重な経験でした。また、現地の友人たちとスポーツ観戦や観光を楽しみ、毎日が新しい発見の連続で、日々の小さな挑戦が自分を成長させてくれました。特に毎週日曜日にサンデーディナーという国際交流会があり、多種多様な国籍の人と交流することで、自然と英語での会話に自信がつきました。学びだけでなく、友情や異文化理解も深めることができ、かけがえのない思い出が増えました。
また、留学初日には人生最大の失敗も経験しました。それは、乗り継ぎの空港にノートパソコンを置き忘れたことです。パソコンは大学の授業に欠かせないもので、気づいた瞬間、人生のどん底に突き落とされたような気持ちでした。取り戻すために空港に何度も電話をかけ、忘れ物センターにメールを送り、自分の英語力を総動員しました。今では笑い話ですが、この経験を通じて英語力が大きく伸びたと感じています。人生最悪の一日も、捉え方次第で最高の一日に変わるということを学びました。
最後に、留学中に自分に課したルールについてお伝えします。アメリカの映画『イエスマン』に倣い、どんなイベントや誘いにも「イエス」と答えることで、多くの経験を積むことを心がけました。日常には、何気ないチャンスがたくさん転がっており、それを掴むも逃すも自分次第です。皆さんもぜひ、さまざまなチャンスを掴んで広い交友関係や刺激的な経験をたくさんしてほしいと思います。
小林 奏さん(文学部・2020年度入学)
留学先:アムステルダム大学(オランダ)
留学期間:2022年8月から2023年7月まで
高校の英語科教員になりたくて広島大学に入学したこともあり、入学当初から、
大学生活では長期留学を経験したいという思いが強くありました。しかしながら、入学年度はコロナ禍だったことから、そのようなチャンスを得ることは難しく、一気に絶望したのを覚えています。そんな中、入学時にもらった書類の中にGPLPのパンフレットを見つけました。当時は、自分が在学中に海外渡航できる日が来るかどうかも分かりませんでしたが、希望を叶えるために出来ることはしておこうと思い、迷わずGPLPに応募しました。
専門科目と教職課程に加えて、GPLPの単位も履修するのは大変でしたが、このプログラムのお陰で、印象深い授業に出会うことも出来ました。例えば、2021年度8月に履修した「INUセミナー」では、平和記念公園に出向いて被爆者の講話を聴いたり、世界各国の大学生と時差の中でオンライン会議を何度も行ったりと、日本にいながら、貴重な経験をすることが出来ました。
この授業での体験も一つの励みとなり、その年の夏休みが終わる頃、HUSAの募集要項を見つけると、すぐにIELTSの受験やパスポートの更新等の具体的な留学準備に取り掛かり始めました。この際、GPLPの職員の皆様には、情報収集やスケジュール管理の面で多くご支援頂き、感謝しております。そして、状況にも恵まれて、3年次後期から4年次前期にかけて、一年間の交換留学を実現することが出来ました。
留学先の授業は、講義中でも質疑応答が飛び交い、教室全体でのディスカッションに発展していくようなものばかりでした。そのような刺激的な環境に置かれて、自分はというと、英語力と専門
知識の両面で力不足を痛感し、不甲斐ない思いをする場面も多々ありました。それまでの自分は、表面的な英語力を磨くことばかりに囚われていたのですが、留学生活を通して、実践的場面において「自分の意見を持ち、人に分かりやすく伝える」ということが出来なければ、何の意味もないという当然の事を知りました。そして、使用言語を問わず、発言内容の質を向上させるためには、確かな知識を基盤とした論理的思考力を磨く必要があるという事を実感させられました。
留学は、自己理解を深める良い機会だと思います。苦い経験をすることで、それを補うための次の目標を見つけることが出来るかもしれません。また、快適な環境から抜け出すことで初めて、「妥協できること/妥協できないこと」といった自身の価値観を新たに発見出来るかもしれません。
渡航前の留学目的に関わらず、行ってみた先で、予期せぬ所に自分を知るヒントが転がっていることでしょう。そういう意味で、留学があなたにとってどのような意味を成すのかは、行ってみなければ分からないのです。それならまずは、失敗を恐れず、希望を持ってチャレンジしてみれば良いのではないでしょうか。皆さんの大学生活が、有意義な学びの期間となるよう、陰ながら応援しています。
大智 みらいさん(教育学部・2021年度入学)
留学先:チャナッカレ大学(トルコ共和国)
留学期間:2022年9月から2023年6月まで
高校三年間を終えて大学に入学してすぐに私が思ったことは、「このままでは四年間もあっという間に過ぎてしまう」ということでした。振り返れば高校生活はあっという間で、一瞬で過ぎた三年間を思うと、「この大学生活の四年間は絶対に有意義なものにしたい」と思っていました。留学へ行きたいと強く思っていたわけではありませんでしたが、とにかく何か夢中になれるものはないかと思い、GPLPの説明会に参加しました。そこで聞いた先輩方の発表や、質疑応答での同学年の人の熱意が私にはとても眩しく感じられて、「こういう人たちになりたい」と思い、GPLPに応募しました。
GPLPに応募する!と決めてから、私の第一希望はずっとトルコでした。私は教育学部の第三類・日本語教育系コースに在籍しており、特に日本で生活する外国の方や、共生社会に関心がありました。また、私がGPLPに応募したいと思ったのと同じ頃、出入国在留管理局に収容中のスリランカ国籍の方が死亡するという事件があり、「共生社会とは何だろう」と考えることが多くなりました。高校の時に、教科書で「トルコには様々な人種が共に暮らしていて、宗教も多様である」という一文を読んだことを思い出し、そしてそもそも「トルコへ行く」という選択は未知にあふれていて面白そうで、トルコへの留学を即決しました。
実際に行ってみると、小さいものから大きいものまで様々なカルチャーショックがありました。印象深いものはいくつもありますが、私は皆さんにトルコの人の優しさを紹介したいです。トルコ語を少しでも話せば「上手だね!」と褒めてくれ、話せなくても「ゆっくりでいいよ」とフォローしてくれました。トルコは日本に負けず劣らず「おもてなし文化」の国であり、私が積極的にトルコに関わろうとすればするほど皆が温かく歓迎してくれ、政治について学んだり断食を経験してみたり、本当に色濃い一年間となりました。もちろん、言葉も分からない外国人ゆえに理不尽な扱いを受けることもありますが、それでもずっと日本で日本語を使って生活していた人間にとって、言語も文化も異なる環境で出会った人々の優しさは想像以上に深い感動を与えてくれるものでした。
滞在中には大きな地震も起こり、その動揺の中で隣国の人への差別的な発言を聞くこともありました。「多文化共生について知りたい」と、なんとなくのイメージで渡航した私ですが、自分の持っていたイメージの甘さや、思ったよりもずっと複雑な現実を突き付けられることになりました。しかし、その厳しい現実を知ってこそ、やはり私は「外国人と日本人の垣根がなく、全員が本当に安心安全に暮らす社会」を考えたいと強く思いました。そして、この留学がそれを考える本当のスタートになったのではないかと感じています。
私が今回の留学で後悔をしていることがあるとすれば、それは「しない理由」を考えることが多かったという点です。頑張ったこともたくさんありますが、それと同じくらい、「よくわからないから」「怖いから」「行っても意味がないから」と、いつも「しない理由」を探していたように思います。皆さんが留学をするときは、もちろん安全を最優先にしたうえで、自分の興味があることや成長のチャンスにどんどん飛び込んでほしいと思います。
最後になりますが、本当に様々なことを学んだ留学でした!
木下 寛登さん(教育学部・2019年度入学)
留学先:チュラロンコン大学(タイ王国)
留学期間:2022年8月から2023年6月まで
GPLPに応募したきっかけは、大学受験で志望の大学、学部に落ちたことです。入学した教育学部はもともと志望先ではなく、入学当時このまま4年間ずっと教育学を学ぶのかと気が落ち込んでいました。そんな時にこのGPLPを見つけ、専門以外に注力できる軸ができるかもしれないと思い、応募しました。もともと海外や外国語に興味があり、本来の志望先は国際系の学部だったので、自分にぴったりだと思いました。
次にGPLPのいい点をご紹介します。僕が最も主張したいのは、レベルが高く海外志向の学生が集まる素晴らしいコミュニティに属せること、そして国際部や教育推進グループの職員さんからのサポートが手厚いということです。GPLPのメンバーは海外留学に行きたいというだけでなく、さまざまなバックグラウンドとやりたいことを持った学生が集まっていると思います。交流会に参加したり同じ授業をとったりする中で関わりを深めるとまた新たなものが生まれると思います。実際に2年生の時にGPLPの同期3人で学生団体を作って活動していました。とてもいい挑戦ができたと思いますし、GPLPがなかったら出会ってなかった仲間なので、出会えて良かったと思っています。また、GPLPの醍醐味はやはり留学に行くことだと思いますが、誰しも1人で海外に渡航する不安は大きいと思います。そんな時に教育推進グループの職員さんたちからは色々と情報提供していただいたり、派遣先大学と連絡を取っていただいたり、相談に乗っていただいたりしました。留学前、中、後どんな時でも大変お世話になりました。
僕の留学に関する失敗談は一つあります。渡航日前後にバディがいなかったことです。渡航日に現地に着いて寮まで移動し、そこから新生活が始まったのですが、全て1人でしないといけなかったので、効率が悪く、もっと準備できたことがあったと思いました。特に銀行口座開設や履修登録はサポートを得ずに自分でやりきるのはかなり大変でした。そのため、渡航の前に現地の大学生で面倒を見てもらえる学生をバディとして見つけておくことをお勧めします。学部によってプログラムの一部としてバディ制度があるところもあるかと思いますが、僕の場合はありませんでした。自力で見つける場合は、派遣先の大学の担当職員の方に協力を仰いだり、Facebookのコミュニティ等に入って見つけたりするのが良いと思います。
最後に留学前のみなさんに伝えたいことが1つだけあります。それは大学内外共に留学生活を充実させることです。現地の大学でしっかり授業を受けて新たな学問に触れたり専門性を身につけたりしてください。それだけでなく休日や放課後は積極的に現地の人や留学生と交流したり、一人旅に出たりとプライベートも充実させてください。大学内のこと、大学外のことどちらもバランスよく充実させることができたら、帰国した時に大きな達成感があるはずです。楽しんでください!
詫間 しおりさん(文学部・2017年度入学)
留学先:国立台湾大学(台湾)
留学期間:2019年9月から2020年1月まで
中学生の時から留学をしたいという夢があったため、国際的な教養を身に付け、最終的に留学支援をしてもらえるGPLPが開講されるということを知り、広島大学に合格したらGPLPに応募しようと考えていました。入学後初めてのTOEICの点数はよくありませんでしたが、GPLPの選考面接で熱い想いを伝え、何とか受講する権利を得ることができました。
GPLPの中で一番困難だったのは、大学1年生の夏に参加した「INU学生セミナー」です。海外のINU加盟大学の学生が広島大学に集まり、Global Citizenshipについて考え議論するもので、私にとって初めて外国人と英語で話す機会でした。自分が想像以上に英語を話せないことに落ち込みましたが、GPLPの仲間と励ましあい乗り越えることができました。今思えば、これが私の英語への学習意欲や国際的な視野を広げたいという意欲が高まったきっかけだったと思います。
そして、3年後期にHUSAプログラムを利用し、台湾の東大と呼ばれる国立台湾大学に交換留学しました。第二外国語で履修していた中国語と専攻である英米文学を学べることから、台湾を選びました。台湾では「とりあえずやってみよう」精神を大切に、様々な経験をしてきました。特に心に残っているのは、両端に火のついた棒を音楽に合わせて振り回すファイヤーダンスクラブに参加して発表会で演舞したことと、台湾の地方に住む小学生と毎週Skypeで交流したことです。現地の学生とともに一つの目標に向かって頑張る経験や、現地の小学生との異文化交流は私にとって貴重な経験となりました。留学を通して、自分の意見をしっかりと持ち、積極的に行動できるようになり、成長できたと思っています。
学部の専攻では学べない分野について理解を深めたり、志の高い仲間とともに高めあえたりしたのは、GPLPだったからできたことだと思います。大学は、自分の行動次第でいくらでも可能性を広げられます。「やってみたい」を大切に様々なことに挑戦してください。
村本 寿子さん(文学部・2017年度入学)
留学先:ローザンヌ大学(スイス)
留学期間:2019年8月から2019年9月まで
海外への憧れが大きかった私は、広島大学へ入学して世界共通語の「英語」はもちろんのこと、「フランス語」の両方を習得したいと考えていました。さらに留学もしてみたい!となるとGPLP!!と思い、ドキドキしながら選考会に臨みました。
おかげさまで運良く合格。GPLPの幅広い授業と模擬国連等に参加しつつ、意識も目標も高い仲間たちから多くの刺激を受け、3年生の夏にスイスへの短期フランス語学留学を果たしました。かねてより願っていた「英語もフランス語も両方学べる美味しい環境」で充実した留学生活を送り、この経験が後の就職活動にも大変良い形で生かせました。教員免許取得をはじめ挑戦したいことがたくさんあって、留学のタイミングが掴めないでいた私を献身的にサポート・応援して下さったのが、GPLPスタッフの先生方、職員の方々です。4年間を通して留学のことから普段の学生生活のことまで様々な相談に乗って下さり、そのおかげで全てを実現することができました。親身なスタッフの方々の存在こそがGPLP最大の魅力であり、大げさなように聞こえるかもしれませんが私の未来はGPLPによって開けたと思っています。
現在、新型コロナウイルスの影響で留学はおろか普段通りの生活を送ること自体難しくなっている状況ですが、チャンスはいつ訪れるか分かりません。このような時にこそ様々なことにチャレンジし、知識や経験を蓄えて自分の幅を広げてほしいです。オンライン留学等で異文化交流してみるも良し、新たな趣味を見つけるも良し、そこに無駄なことは何一つなく、その中で得られた学びや経験はみな今後の糧になるはずです。皆さんの学生生活と未来が素晴らしいものになることを心から願っています。
川原 俊一さん(経済学部・2017年度入学)
コロナの影響で長期留学の夢は叶いませんでしたが、短期ではありますが3カ国(オーストラリア・リトアニア・中国)に訪れました。
・GPLPのメリット・デメリット
【メリット】大きく2つあります。1点目は「優秀な仲間の存在」です。どの学生も向上心が高く、魅力的な人柄を持つ仲間ばかりで多くの刺激を受けました。私自身の語学へのモチベーションはこの優秀な仲間の存在によるものが大きいです。
2点目は「味方になってくださる大人の存在」です。GPLPに入ると職員の方が留学のみならず、私生活の相談まで気軽に乗って頂けます。3年次には英語の勉強会を開きたいとなったとき、全面的に協力してくれるなどGPLP活動以外の支援もしてくださり本当に感謝しています。
加えて、英語の教授陣も味方になってくれます。留学支援英語や平和科目はGPLP生がメインだったということもあり、先生との距離が縮まりやすいです。そのおかげで授業外でもIELTSや英検の指導を気軽にお願いできる関係性を築くことが出来ました。
このように、仲間に加えて、学生生活を全力で支えてくださる大人の方々の存在がGPLPの真髄だと思います。
【デメリット】どの観点から考えても1つもありませんでした。本当です(笑)
・後輩へのメッセージ
「成長角度は環境に依存」するということです。周囲にいる5人の平均が自分であるとよく言われます。もしも一緒にいる友達がこだわりも無く惰性でバイト・飲み会・Youtube三昧であったら自分はどうなるのでしょうか?きっとその雰囲気に流されてしまうと思います(心から楽しんでいれば別です!)。しかし、リスペクト出来る仲間が周りにいると間違いなく大きく成長できます。貴重な4年間、成長できる環境を貪欲に探し、自ら創ってみてください!広大にはそういうチャンスが驚くほどたくさん転がっています。ワクワクしながら楽しんでください。応援しています!
柳 千晶さん(法学部・2017年度入学)
留学先:ヴィタウタス・マグヌス大学(リトアニア)
留学期間:2019年8月から2019年12月まで
入学後の学部オリエンテーションで偶然目にした特定プログラム(GPLP)のチラシ。高校生の頃から海外には何となく興味がありましたが、入学前は留学を志していたわけではありませんでした。しかしチラシを見て心が惹かれ、説明会に参加してみることにしました。GPLPのプログラムは、留学に行くだけではなく、その準備段階として、英語の基礎力やグローバルマインドを養う授業のほか、日本文化をより専門的に学ぶ授業も組み込まれています。この方向に向かって成長したいと直感的に感じ、応募しようと決心しました。
GPLPに選抜されてから最も苦労したのは英語の勉強でした。実は、応募当時、TOEICスコアは目安である600点以下。スコアはなかなか伸びず、留学を諦めたくなることもありましたが、留学を経験した仲間の現地での思い出話が支えとなり、モチベーション回復することができました。問題集や講座を通して対策を重ね、TOEICを300点近く伸ばし、さらに留学の応募に必要なIELTSのスコアも要件を満たすことができました。
GPLPの魅力の一つは志高い仲間と出会いです。仲間の海外経験談に刺激を受け、2年の春休みには2週間、西アフリカのセネガルでインターンに挑戦することに。この挑戦は大学生活の貴重な財産です。GPLPに入っていなければ海外でインターンをしようとは思いつくことさえなかったと思います。
そして、3年後期。東欧リトアニアのヴィタウタス・マグヌス大学へHUSAプログラムを利用し、留学をしました。その一年前、同じ大学にSTART+で訪問経験があり、街の雰囲気や人に惹かれた他、学びたい分野の授業が開講されていたため同大学への再留学を決意しました。START・START+など短期プログラムとは異なり、現地でどのように過ごすのかはすべて自己責任。リトアニアの歴史や文化、国民性、街の施設などについて基礎知識はありましたが、満足のいく留学生活にできるのかが初期は不安に感じていました。現地では、大学の授業の理解や課題に苦しみ挫折感を味わうこともありました。しかし、長期にわたる準備の上に得た留学の価値を思い返し、「辛いことも成長のためだ」と、根本的に考え方を変えながら最後までやり抜きました。学外ではSNSを通して情報を得たイベントに積極的に参加し、自分が刺激を得られる環境を自ら作り上げていくことに達成感を感じました。また、現地で出会った人々との繋がりは帰国後も大切にしています。海外の友達ができたことにより、海外のニュースにもよく耳を傾けるようになりました。この5か月間の留学での出会いや体験を通し、心身の成長を強く実感しています。
(右上の写真はリトアニア・カナウスの市街地を背景に。左下の写真はビリニュス大聖堂。現地では教会装飾の鑑賞が趣味でした。)
最後に後輩の皆さんへ。大学生活において様々に挑戦する機会があると思います。少しでもワクワクを感じるものがあれば挑戦してみてください。そして、最後までその道を行くことを決心したら、諦めずに頑張ってください。時には上手くいかなくて苦しいこともありますが、仲間と支え合いながら、がむしゃらにやるのではなく、その先に待つものを見て希望をもって乗り越えてみてほしいです。その機会を得た感謝も忘れずに。
國井 奏さん(工学部・2017年度入学)
留学先:大連理工大学(中国)
留学期間:2019年9月から2020年1月まで
応募しようとしたきっかけ
大学には留学制度は数あるものの外国語の資格取得を含めた留学にむけてのアプローチは個人にゆだねられることがほとんどです。しかし,GPLPは留学前に指定の科目の履修を課しているため,留学準備・留学中に必要な語学力や知識を十分に身につけられると思ったのが応募を決めたきっかけです。加えて,広島県外出身のため平和についてふれる機会が少なく,平和について考えることを軸においた本プログラムに魅力を感じました。
仲間との活動
プログラムの学生で一緒に授業を受ける機会も多く学生間の仲は非常に良いと感じています。学内外問わずしばしば集まり,留学やイベント,セミナーなどの情報交換をしています。また,最近では2期生などからもSNSを通じて情報交流があり,熱意をひしひしと感じています。そういった周りの努力や話に刺激を受け,私自身もより一層の研鑽が必要だとモチベーションになっています。
留学生活について
留学期間中に印象深かったことは様々な国籍の人と交流できたことです。私が生活したのは大学内の外国人留学生専用の寮で,世界各地から年齢・性別問わず様々な国籍や人種の人々が生活する環境でした。
国・地域それぞれに特有の文化や習慣があり,それだけ生活スタイルがあります。時には日本人の生活スタイルからすると受け入れ難いようなこともあり不満を感じることもありました。しかし,そういったことを含めて様々な国の人々と交流することで,日本にいてはふれることのない文化や価値観,考え方を見たり知ったりすることができた=異文化交流ができたことは貴重な経験だと心に残っています。
また,メモなどで記録に残すことを意識することが大事だと感じました。留学というのは日々新しいこととの出会いです。勉強においても新たな単語・文法・式など新しいものにあふれています。それらをその場限りのものとして処理するのではなく,ノートや日記にまとめることを強くすすめます。学んだことは日々見返すことでしっかりと定着していき,思い出は次々と上塗りされていく記憶のなか,日々の思い出や経験・その時の感情をいつでも振り返ることができ,貴重な財産となるでしょう。
(写真は食事に行った際に同席になった方々と。左端が筆者。)
最後に
大学生活において常に意識してほしいことは"大学は就職予備校ではない"ということです。大学というのは学ぶところであって,大卒という肩書を得るための場所という認識には違和感を覚えます。世界に目を向けると,大学という環境では自主的かつ意欲的に取り組むことを日本よりも顕著に求められます。
大学入試を乗り越え大学生になった現在,大学生活での目標や意気込みが少なからずあると思います。その意欲をもとに自分から行動を起こすことを意識し,さまざまなことを経験していってほしいと思います。