年度 |
2024年度 |
開講部局 |
人間社会科学研究科博士課程前期教育科学専攻国際教育開発プログラム |
講義コード |
WNE00601 |
科目区分 |
専門的教育科目 |
授業科目名 |
Mathematics Education Development |
授業科目名 (フリガナ) |
スウガクキョウイクカイハツロン |
英文授業科目名 |
Mathematics Education Development |
担当教員名 |
馬場 卓也 |
担当教員名 (フリガナ) |
ババ タクヤ |
開講キャンパス |
東広島 |
開設期 |
1年次生 前期 2ターム |
曜日・時限・講義室 |
(2T) 月1-4:国際203号 |
授業の方法 |
講義 |
授業の方法 【詳細情報】 |
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オンライン(Teams)、講義、ディスカッション、学生の発表 |
単位 |
2.0 |
週時間 |
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使用言語 |
E
:
英語 |
学習の段階 |
5
:
大学院基礎的レベル
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学問分野(分野) |
24
:
社会科学 |
学問分野(分科) |
08
:
教科教育学 |
対象学生 |
IDEC博士課程前期 |
授業のキーワード |
カリキュラム開発、文化的側面、カリキュラム・教科書分析、授業分析、教育評価、授業研究 |
教職専門科目 |
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教科専門科目 |
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プログラムの中での この授業科目の位置づけ (学部生対象科目のみ) | |
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到達度評価 の評価項目 (学部生対象科目のみ) | |
授業の目標・概要等 |
数学教育研究の一般的な理論を論じるとともに、開発途上国では、先進国のカリキュラムをそのまま持ち込むことの問題性が指摘されており、民族数学をはじめとして、地域固有の文化・社会・歴史の観点からも数学教育を考察したい。この両者、すなわち一般的視座と特殊文脈の2軸のもとで、現行の途上国の数学教育に批判的な分析を加えることが本講義の目的である。 *開発途上国が抱える数学教育の問題点と研究枠組みについて論じる。 (2) *数学教育カリキュラム開発の一般論、具体的事例を論じる。 (5) *数学教育の文化的側面を論じる。 (3) *数学教育の教師、教師教育、授業について論じる。 (2) *数学教育の評価について論じる。 (2) *開発途上国の数学教育の問題点を振り返り、グローバルな文脈との接合を図る。 (1) |
授業計画 |
第1回 講義計画に対する説明と開発途上国における数学教育についての討議 一連の講義についてガイダンスするとともに、世界的なカリキュラムの動向(スタンダード、コンピテンス)と課題について討議する。またJICAによる国際教育協力プロジェクトについて、簡単に数学教育の観点より論じる。 第2回 数学教育研究のための枠組みについて 上記の課題に対応するために、既存の研究を取り上げながら、各国の数学教育研究をしていく上での研究枠組みについて議論する。 第3回 数学カリキュラム開発概論 数学教育におけるカリキュラム開発の一般理論(カリキュラム開発の因子と教師との関係、目標)について概括し、また構造に注目し、カリキュラム分析を行う。 第4回 教授学的三角形1 教授学的三角形の内、内容に注目して、オープンエンドアプローチ、現実的数学教育、本質的学習場など代表的なカリキュラム開発を取り上げて議論する。 第5回 教授学的三角形2 教授学的三角形の内、子どもに注目して、子どもの概念理解、ミスコンセプション、ニューマン法などを取り上げて議論する。 第6回 教授学的三角形3 教授学的三角形の内、教師および授業に注目して、問題解決型授業、教授的知識、信念などを取り上げて議論する。 第7回 数学教育カリキュラムの内容的側面 数学教育カリキュラムの縦断的側面をとらえて、どのように数学的見方考え方を育てるかについて論じる。例として数と式を取り上げる。 第8回 数学教育の文化的側面1 表現や記号論、第二言語での数学学習に関連した問題を取り上げて議論する。 第9回 数学教育の文化的側面2 民族数学の概念を概括し、その論点を整理し、議論する。 第10回 数学教育の文化的側面3 民族数学の数学カリキュラムへの応用とその問題点について議論する。 第11回 数学教師教育論1(制度や集団として) 教育改善・改革、教師スタンダード、教師教育に関して論じる。 第12回 数学教師教育論2 数学教師のコミュニティ、授業研究、職能成長や価値観について論じる。 第13回 数学教育評価論1 世界的なカリキュラムの動向と関連付けて、国際的評価(PISA、PISA-D、TALISなど)の枠組みと成果、問題点にについて論じる。その際、日本でのカリキュラム行政、教育改革も事例として取り上げる。 第14回 数学教育評価論2 政策志向の評価に対する概念として、子どもの実態に合わせた評価の概念を立てて、数学的考え方の評価、形成的評価、指導と評価の一体化、ミスコンセプションについて論じる。 第15回 まとめ 以上の議論を総括して、実践に基盤を持つ研究への示唆について論じる。具体的な事例として、社会的オープンエンドな問題について議論する。 |
教科書・参考書等 |
上に併記。 A.J. Bishop (1991). Mathematical enculturation: A cultural perspective on Mathematics education. Dordrecht, Kluwer Academic Publishers. S. Shimada eds. (1977:trasnlated by Becker 1997). Open end approach in Mathematics education: A proposal for lesson improvement. Mizuumi Press. J. W. Stigler and J. Hiebert. (2009). The teaching gap : best ideas from the world's teachers for improving education in the classroom. New York : Free Press. |
授業で使用する メディア・機器等 |
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【詳細情報】 |
配付資料,音声・映像(ビデオ/PC/その他画像資料) |
授業で取り入れる 学習手法 |
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予習・復習への アドバイス |
しっかり考えて、議論すること。またカリキュラム・教科書を実際に分析したり、授業を分析するので、授業中の指示に応じて課題をこなすこと。 |
履修上の注意 受講条件等 |
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成績評価の基準等 |
出席(20%)、講義中の議論への参加度(30%)、2回レポート(50%)によって成績評価を行う。 |
実務経験 |
有り
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実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
JICAプロジェクト専門家、受託事業を行った。その過程で、各国の教育省役人や研究所・大学の研究者と実践的、理論的に議論を重ねている。本講義はそのような議論に裏打ちされている。 |
メッセージ |
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その他 |
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すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |