年度 |
2024年度 |
開講部局 |
教養教育 |
講義コード |
61051003 |
科目区分 |
領域科目 |
授業科目名 |
芸術学B |
授業科目名 (フリガナ) |
ゲイジユツガクB |
英文授業科目名 |
Science of ArtB |
担当教員名 |
桑島 秀樹 |
担当教員名 (フリガナ) |
クワジマ ヒデキ |
開講キャンパス |
東広島 |
開設期 |
1年次生 後期 4ターム |
曜日・時限・講義室 |
(4T) 木5-8:総L101 |
授業の方法 |
講義 |
授業の方法 【詳細情報】 |
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●教室での「オンサイト/リアル対面式」での講義&期末テスト等を基本とします。 ●資料配布・出席確認・提出物確認の補助手段として、Teamsクラス(オンライン)を併用する予定です。※特に、コロナ禍再拡大や荒天、講師の出張等の都合により、オンライン開講日が入ることもあります(事前連絡予定)。 ●なお、授業で使用するビデオ映像などの著作権(IP)等に配慮し、授業内容すべての録画映像の保存&アップロードはいたしかねます(一部著作権に抵触しない範囲では残す場合もありますが、あくまでも補助的なもの)。あらかじめご諒解ください。 |
単位 |
2.0 |
週時間 |
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使用言語 |
J
:
日本語 |
学習の段階 |
1
:
入門レベル
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学問分野(分野) |
23
:
人文学 |
学問分野(分科) |
04
:
芸術 |
対象学生 |
全学年・全学部(※本講義は、他の教員開講の「芸術学B」とは異なる内容となります。) |
授業のキーワード |
アイルランドの映画・演劇・文学・造形芸術一般、ケルト文明、妖精、生と死、海と陸、崇高(サブライム)、メタモルフォーゼ(変身/変容)、インターフェイス(あいだ/あわい/境界)、装飾的思考、声の文化(無文字社会/語りの文化)、渦巻(スパイラル)模様、緑の文化、聖地、辺境、移民、異種結婚、異世界交流、アナロジー思考、女性原理、アイリッシュ・アメリカン、ノスタルジー、ディズニー映画との比較、妖精、ET、スターウォーズなど |
教職専門科目 |
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教科専門科目 |
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教養教育での この授業の位置づけ | 領域科目(人文社会科学系科目群) 分類:哲学・倫理学・宗教学・芸術学 |
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学習の成果 | 1.各学問領域について,その形成過程と発展過程及び現代的な課題について説明できる。 2.複数の学問領域にまたがる歴史的,現代的課題について,多角的な視点から説明できる。 |
授業の目標・概要等 |
ユーラシア大陸最西端の島国「アイルランド」(大ブリテン島のすぐ西隣)の芸術文化を中心に、そこに生きる人々の「想像力」と「信仰のかたち」、すなわち感性的造形の在り方を探っていく。近代西洋文明の「基層/古層/深層」に横たわる、もうひとつの「美学」、あるいは、地下に隠れたもうひとつ思考の地脈に触れる「感性」のかたちを探る旅です! |
授業計画 |
いくつかのアイルランド(あるいは、いわゆる「ケルト」の世界)を表象した具体的な芸術作品(主として映画・文学・造形芸術・音楽など)に触れながら、そこに描きだされる「芸術と文化」「自然と人間」「宗教と政治」の有様を分析・読解していく。
★第1回―第2回のテーマ: 《緑と渦巻の国あいるらんど―夢うつつ、あるいは生死のはざまに漂う詩塊》 アイルランドをめぐる基礎的な精神生活・芸術文化、ならびに自然風土・政治背景などを説明(※桑島近刊の参考書『司馬遼太郎 旅する感性』を参照しつつ、司馬遼太郎『街道をゆく―愛蘭土紀行』ビデオなどを上映予定です!)。
★第3回―第13回のテーマ: 《アイルランドは「映画」になりうるか―映画作品における「アイルランド的なるもの」の表象可能性/不可能性》
◎分析対象として予定しているのは、主として以下の作品群(※ただし、関連映画作品には、参考作として多数言及します。)これら映画作品を中心に分析し、そこに見られる自然・感性・歴史・政治を分析・考察。むろん」「芸術学」ないし「美学」的パースペクティヴからの授業でもあるので、映像そのもののもつ制作技法の特性(表象様態の特性)にも言及します。
以下、内訳詳細: ・第3回―第5回:『静かなる男』(ジョン・フォード監督、米、1952年) ※『フォースの覚醒(スターウォーズ)』や『E.T.』にも触れる。 ・第6回―第8回:『ONCE ダブリンの街角で』(ジョン・カーニー監督、愛蘭、2006年) ※アイルランド現代映画『シング・ストリート』や『(アニメ)ソング・オブ・ザ・シー』にも言及する。 ・第9回: 中間レポート実施(予定:※授業の進捗状況によっては割愛) ・第10回―第13回:『アランの男』(ロバート・フラハティ監督、英、1934年) なお、時間的余裕があれば、『フィオナの海』(ジョン・セイルズ監督、米、1994年)――少女とあざらし妖精の異世界交流譚――も分析対象とします。
★第14回―第15回のテーマ: 《まとめ:アイルランド的想像力と〈ケルト〉の崇高美学」の可能性》
以上の授業日程はあくまでも目安(予定)です。歴史的・時事的な「アイルランド」の芸術や文化のことも折にふれ、エピソード的に話していくつもり。 映画の分析にくわえ、関連するアイルランドの文学・造形芸術・音楽・演劇など、さまざまな「芸術文化」を包括的に比較考察し、本講義の総括をおこなう。 ※なお、最終授業日に「期末確認テスト(もしくは期末レポート)」を課す。
★期末テストやレポートは、教室での「オンサイト実施」を予定しています。
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教科書・参考書等 |
・使用テキスト(必帯): ★桑島秀樹『生と死のケルト美学―アイルランド映画に読むヨーロッパ文化の古層―』(法政大学出版局、2016年9月)※広大の生協書籍部にも入れてもらっています(街の書店にもあります。2017年4月、本書は第14回木村重信民族藝術学会賞受賞作です!!)。 ・主要参考書(できれば必帯): ★桑島秀樹『司馬遼太郎 旅する感性』(世界思想社、2020年3月) ※最新刊です。広大の生協書籍部にも入れてもらっています!!
・その他の参考書: 司馬遼太郎『街道をゆく 愛蘭土紀行』全2巻(朝日文庫、1993年) 高橋哲雄『アイルランド歴史紀行』(ちくま学芸文庫、1995年) 鶴岡真弓『ケルト 装飾的思考』(ちくま学芸文庫、1993年) 武部好伸『ケルト映画紀行』(論創社、1998年) など |
授業で使用する メディア・機器等 |
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【詳細情報】 |
講義形式(講義中心・補助プリント適宜配布) 使用する視聴覚教材の種類(ビデオ・DVD・スライド等) ビデオ・DVD使用の場合(本数;3~4作品程度) ★資料の配布、出席管理、課題の提示などでMicrosoft Teamsを使用します。開講時にラップトップPCを持参ください。 必読入門書あり(最低2冊程度:授業時に指示) |
授業で取り入れる 学習手法 |
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予習・復習への アドバイス |
★ビデオ映像を観ながらでも「自分なり」にノートをとること。「自分なりに」とは、教員の板書事項以外にも、気になったところ、発見したこと、疑問に思うこと等を、積極的にメモすることの謂い。それのみ。あとは、謙虚で素直な勉学姿勢を忘れずに! |
履修上の注意 受講条件等 |
★特に映画資料などの上映時は、「あぁっ、もう少し観たい!」という場面で止めたりします。この授業は、たんなる「映画鑑賞会」ではないので、予めご了承ください。ただし、上映作品は可能なかぎり最初から最後まで全編を通じて分析していくつもり。 |
成績評価の基準等 |
★最終期末テスト(および中間レポート等)による評価:50パーセント程度 ★平常授業への参与評価(授業への参加態度も含む):50パーセント程度 |
実務経験 |
有り
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実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
★地方自治体の美術館協議会(会長)・文化懇話会(座長)などの経験に基づき、授業の合間に、劇場やミュージアムの現状、街づくりとアートの関係などにも触れたく思っています。 |
メッセージ |
★アイルランドでの調査&研究滞在の経験を講義に織り交ぜて話せればと考えています。皆さんもアイルランドに行ってみたくなるような授業にしたいと思います(じっさい過去の受講生が行っています!)。 |
その他 |
★学期中できれば最低1回程度は、関連の学会・研究会の主催する例会やシンポジウムへの参加、展覧会や映画鑑賞を促したく思います。その場合は、積極的にご参加ください。※見学会への参加は任意(各自の責任で交通安全に気を付けてご参加ください)。 |
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |