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年度 2024年度 開講部局 教養教育
講義コード 61042101 科目区分 領域科目
授業科目名 南アジア宗教論[旧パッケージ]
授業科目名
(フリガナ)
ミナミアジアシュウキョウロン
英文授業科目名 The Religions of South Asia
担当教員名 杉木 恒彦
担当教員名
(フリガナ)
スギキ ツネヒコ
開講キャンパス 東広島 開設期 1年次生   前期   1ターム
曜日・時限・講義室 (1T) 木5-8:総K314
授業の方法 講義 授業の方法
【詳細情報】
 
講義中心, 質疑応答。 
単位 2.0 週時間   使用言語 J : 日本語
学習の段階 2 : 初級レベル
学問分野(分野) 23 : 人文学
学問分野(分科) 03 : 宗教学
対象学生 全学部生
授業のキーワード 南アジアの仏教倫理思想、現代の応用倫理学、人間、戦争、死刑、動物、肉食、植物、生命、救い 
教職専門科目   教科専門科目  
教養教育での
この授業の位置づけ
人と動物と植物の生命をめぐる南アジア(インド・スリランカ)の仏教文献(古典)に見られる倫理思想を、現代の応用倫理学と対照させながら理解し考察する。同時に、倫理という観点から南アジア仏教思想の基礎的知識を得ることも目指す。
領域科目(人文社会科学系科目群) 分類:哲学・倫理学・宗教学・芸術学
【※この授業は,2018年度以降入学生が履修し,単位を修得した場合は「領域科目」となりますが,2017年度以前入学生の場合は「パッケージ別科目」となります。2017年度以前入学生は,「領域科目」としては履修できませんのでご注意ください。】 
学習の成果人と動物と植物の生命をめぐる南アジアの仏教文献に見られる倫理思想を、現代の応用倫理学と対照させながら理解し考察することができるようになる。同時に、倫理という観点から南アジア仏教思想の基礎的知識を得ることができる。 
授業の目標・概要等  世界の様々な宗教が「殺してはいけない」という戒めを説く。だが、社会的役割から命を奪わなければならない者たち――たとえば、戦争を担う王や戦士、死刑を担う司法関係者、食材のために動物や植物の命を絶つ職業の従事者など――はどうなるのだろうか。また、心身維持のために動物や植物を食べることはどう考えればよいのか。言い換えれば、社会や生存のための生命の喪失を、「殺してはいけない」という戒めを通して宗教はどうとらえてきたのだろうか。本授業では、人と動物と植物の生命をめぐるこのような問題を、南アジア仏教の諸文献(上座部・大乗など:紀元前3世紀~7世紀頃)がどのように考えてきたのかを概観・検討する。
 前近代の文献の思想を学ぶ面白さの1つは、それが西洋近代思想の洗礼を浴びる前に作られたものであることから、時に私たちにとって意外な思考のあり方を提供してくれることである。なお、人と動物と植物の生命について一貫した論理を以って思考した現代の応用倫理学の古典としてピーター・シンガーの一連の著作があり、現在のヴィーガニズム等各方面に一定の影響力を与えている。南アジア仏典の思想の特徴を(また本授業の切り口を)よりよく理解するために、比較の観点から、本授業では導入として同テーマに関する現代の応用倫理学等の一部成果も扱う。
 
授業計画 第1回イントロダクション:この授業を受けるための仏教入門
第2回シンガーの応用倫理学(1):倫理基準
第3回シンガーの応用倫理学(2):人間と動物の殺生(肉食、人工妊娠中絶)
第4回シンガーの応用倫理学(3):人間と動物と植物の殺生(安楽死、幼児殺し、開発と自然環境)
第5回仏教の倫理思想(1):心と行為と善悪の基準
第6回仏教の倫理思想(2):比丘律における、殺人、過失致死、自殺、医療過誤、安楽死(に概ね相当するもの)
第7回仏教の倫理思想(3):畜生(動物)と植物という存在
第8回仏教の倫理思想(4):刑罰をめぐる倫理と救い
第9回仏教の倫理思想(5):戦争をめぐる倫理と救い(1)
第10回仏教の倫理思想(6):戦争をめぐる倫理と救い(2)
第11回仏教の倫理思想(7):畜生(動物)を殺すこと、食べること
第12回仏教の倫理思想(8):畜生(動物)の救済論
第13回仏教の倫理思想(9):畜生(動物)を通して描かれる人間
第14回まとめ(1)
第15回まとめ(2)

最終レポートの提出が求められる。

状況に応じてシラバス構成に若干の変更が生じることがある。 
教科書・参考書等 テキストは使用しない。毎回、資料を配布する。 
授業で使用する
メディア・機器等
 
【詳細情報】 配付資料,PC, DVD 
授業で取り入れる
学習手法
 
予習・復習への
アドバイス
第1回:仏教の概要について理解する。
第2回~4回:人と動物と植物の生命をめぐる考察の導入として、現代の応用倫理学等の成果のうちシンガーの理論等を理解する。
第5回~13回:南アジア仏典における、人と動物と植物の生命をめぐる様々な教えを理解する。
第14~15回:全体を総括する。 
履修上の注意
受講条件等
仏教思想、インド宗教思想、倫理思想、応用倫理学に関心があること。 
成績評価の基準等 平常点(30%)とレポート(70%)で総合評価する。 
実務経験  
実務経験の概要と
それに基づく授業内容
 
メッセージ 授業への積極的な取り組みを期待する。 
その他 【※この授業は,2018年度以降入学生が履修し,単位を修得した場合は「領域科目」となりますが,2017年度以前入学生の場合は「パッケージ別科目」となります。2017年度以前入学生は,「領域科目」としては履修できませんのでご注意ください。】 
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。
回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 
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