年度 |
2024年度 |
開講部局 |
生物生産学部 |
講義コード |
L3005004 |
科目区分 |
専門教育科目 |
授業科目名 |
動物栄養学 |
授業科目名 (フリガナ) |
ドウブツエイヨウガク |
英文授業科目名 |
Animal Nutrition |
担当教員名 |
小櫃 剛人,杉野 利久 |
担当教員名 (フリガナ) |
オビツ タケト,スギノ トシヒサ |
開講キャンパス |
東広島 |
開設期 |
2年次生 後期 4ターム |
曜日・時限・講義室 |
(4T) 金1-4:生C301 |
授業の方法 |
講義 |
授業の方法 【詳細情報】 |
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講義中心 |
単位 |
2.0 |
週時間 |
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使用言語 |
J
:
日本語 |
学習の段階 |
3
:
中級レベル
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学問分野(分野) |
26
:
生物・生命科学 |
学問分野(分科) |
01
:
農学 |
対象学生 |
動物生産科学 |
授業のキーワード |
動物の栄養戦略,栄養成分の消化,栄養素代謝と生産 |
教職専門科目 |
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教科専門科目 |
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プログラムの中での この授業科目の位置づけ (学部生対象科目のみ) | 生物学,動物学,生化学,生物資源と食料生産,バイオテクノロジー,生物環境の保全などの生物生産に必要な基礎的知識・理解を得ること,及び動物生産に関する生体機構,生殖,栄養,管理学の基礎的知識・理解を得る。 |
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到達度評価 の評価項目 (学部生対象科目のみ) | 応用動植物科学プログラム (知識・理解) ・動植物生産に関わる分子・細胞・個体レベルの生命現象や,それを支える生産環境についての知識・理解 ・フィールドにおける動植物生産機構並びに動植物と人間社会・自然環境との関係について,知識・理解 (総合的な力) ・動植物生産に関連する具体的諸事象について,自らの対象を設定し,それについての自分の考えをまとめ,文章や口頭で論理的に発表し,応答する能力
食品科学プログラム (知識・理解) ・専門分野に関わる課題を解決するために必要な,学際的・総合的に考える能力や,広い視野から俯瞰し行動するための知識・理解 ・食品科学を理解するために必須となる化学・生物学・生化学・微生物学・物理学・数学などの基盤的知識 |
授業の目標・概要等 |
人間生活と係わりの深い各種動物の栄養に関する基礎を学ぶ。動物に摂取された各種栄養成分が体成分や生産物,排泄物に変換される過程(消化・吸収・代謝)を学ぶとともに,個々の栄養素が体内で果たす役割について学ぶ。 前半部は,各消化器官の機能を動物の栄養摂取戦略と関連させながら紹介し,摂取成分の消化過程を学ぶ。後半では,消化産物としての各栄養素の吸収機構,吸収後の組織・器官を介した体内動態と細胞内代謝,栄養素の機能と欠乏症について学ぶとともに,代謝上の栄養素間の相互関係を統一的に理解するように進める。 |
授業計画 |
第1回 イントロダクション 第2回 生体成分と栄養成分 ・動物体と植物体の化学成分の同一性と違い ・一般的栄養成分の機能 第3回 消化器官と消化機能Ⅰ・単胃動物の消化管と消化機能 ・栄養素の吸収 第4回 消化器官と消化機能Ⅱ ・反芻動物の消化管と消化機能 第5回 炭水化物の利用と代謝 ・炭水化物の種類と消化 ・吸収後の動態と血糖調節機構 ・細胞内代謝 (解糖,TCAサイクル,呼吸鎖,ATP産生,糖新生) 第6回 反芻動物による炭水化物の利用と代謝 ・反芻胃内発酵と給与飼料・反芻胃内発酵ガス・揮発性脂肪酸の代謝と生産物への利用(粗飼料,濃厚飼料,反芻胃内性状,メタンの放出と温暖化ガス,揮発性脂肪酸と乳生産) 第7回 脂質の利用と代謝 ・脂質の種類と役割・体内輸送 ・代謝とホルモン調節 ・動物種間差 (リポタンパク,脂肪酸の合成・分解,エネルギー貯蔵,動物の脂肪酸) 第8回 タンパク質の利用と代謝 ・アミノ酸の種類・体タンパク質の代謝回転・必須アミノ酸と動物生産(アミノ酸プール,アミノ酸代謝,組織タンパク質合成,尿素合成,排泄窒素化合物) 第9回 反芻動物における窒素代謝の特徴 ・反芻胃内での微生物タンパク質合成 ・消化管内での窒素の行方 ・尿素循環機能(飼料窒素化合物,反芻胃内分解性,微生物タンパク質の合成,代謝性タンパク質,肝臓の役割) 第10回 栄養とエネルギー代謝 第11回動物の必要ミネラル ・多量ミネラルの役割 ・微量ミネラルの機能と欠乏症 (ミネラル欠乏症,中毒,主要ミネラル代謝,電解質) 第12回 動物の必要ビタミン ・脂溶性ビタミン ・水溶性ビタミン(ビタミンの機能・欠乏症,体内動態,生産とビタミン) 第13回 栄養代謝調節のしくみ(1) 第14回 栄養代謝調節のしくみ(2) 第15回 まとめ
小テストを数回実施、レポート1回、 期末に期末試験を実施。 |
教科書・参考書等 |
教科書として「動物飼養学」(養賢堂)を使用する。その他,生化学の本(基礎的なもので良い) 配布プリント,液晶プロジェクターを用いて,講義を中心に行う。 |
授業で使用する メディア・機器等 |
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【詳細情報】 |
配付資料,映像(画像資料) |
授業で取り入れる 学習手法 |
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予習・復習への アドバイス |
第1回: 動物生産科学コースにおける本授業と他の授業科目との関連性(シラバス等を参考にして)を整理し,履修科目選択に利用すること。 生化学入門で履修した生体成分について確認しておく。 動物の種と年齢,性による体成分の違いとその理由を整理する。 第2,3回: 反芻動物と単胃動物での消化管形態および機能の違いを理解する。 第4,5,6回: 糖質の種類と代謝を理解する。 反芻動物が繊維質飼料を利用して,ミルクを生産できるのかを考察する 第7,8,9回: 脂質の種類と代謝を理解する。動物種による脂質代謝の違いを整理する。 アミノ酸の種類と性質を理解する。 必須アミノ酸を覚える。 反芻動物と単胃動物間での窒素代謝の違いを理解する。 第10回:動物のエネルギー代謝について理解する。 第11,12回: 主要ミネラルと微量ミネラルの機能と欠乏症について整理する。 脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンの種類と役割を整理する。 第13,14回: 同化・異化に対する代謝調節の様子を理解する。さまざまな栄養素や調節因子の相互関係を全体的に理解する。 |
履修上の注意 受講条件等 |
専門基礎科目「生化学入門」(必修)を履修していること。 |
成績評価の基準等 |
レポート20点,小テスト20点、期末テスト60点の合計点で評価する。 |
実務経験 |
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実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
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メッセージ |
自分自身の食生活に関心をもって、それを動物にあてはめてみると、関心がもてると思います。動物が摂取した栄養成分が体の中でどのような運命を辿って,排泄されたり,生産物に転換されるのか,動物による違いはどのようなところにあるのかなど,栄養素の流れとその調節のしくみを理解して家畜生産と関連させることが重要です。 |
その他 |
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すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |