年度 |
2024年度 |
開講部局 |
理学部 |
講義コード |
HA020000 |
科目区分 |
専門教育科目 |
授業科目名 |
解析学I |
授業科目名 (フリガナ) |
カイセキガク1 |
英文授業科目名 |
Analysis I |
担当教員名 |
滝本 和広 |
担当教員名 (フリガナ) |
タキモト カズヒロ |
開講キャンパス |
東広島 |
開設期 |
1年次生 前期 2ターム |
曜日・時限・講義室 |
(2T) 火9-10,木1-2:理E104 |
授業の方法 |
講義 |
授業の方法 【詳細情報】 |
|
講義中心,板書多用 |
単位 |
2.0 |
週時間 |
|
使用言語 |
J
:
日本語 |
学習の段階 |
1
:
入門レベル
|
学問分野(分野) |
25
:
理工学 |
学問分野(分科) |
01
:
数学・統計学 |
対象学生 |
1年次生 |
授業のキーワード |
実数の連続性,数列の収束・発散,級数,関数の連続性,微分 |
教職専門科目 |
|
教科専門科目 |
|
プログラムの中での この授業科目の位置づけ (学部生対象科目のみ) | |
---|
到達度評価 の評価項目 (学部生対象科目のみ) | 数学プログラム (知識・理解) ・現代数学の基盤となる古典的基礎理論を理解する。特定の事象から課題を発見し,説明できる。 (能力・技能) ・数学的基礎能力(概念理解力,計算力,論証力)を身につける。 |
授業の目標・概要等 |
本講義および後期の解析学IIでは,1変数関数の微積分について学びます。 既に高校の数学IIや数学IIIで微分・積分に関する知識は得ていると思いますが,より詳しいことを得るためには微分積分の理論の精密化を行う必要があります。 解析学Iでは,実数の連続性,数列の極限や関数の連続性などを数学的に厳密に定義し,今後微分積分学を学ぶ上での土台作りを行うとともに,微分積分学の初歩の習得,そして現代数学の考え方を学ぶことを目指します。 |
授業計画 |
第1回 実数の連続性(その1)(上限・下限・最大値・最小値) 第2回 実数の連続性(その2)(実数の連続性公理) 第3回 数列(その1)(極限の定義と収束・発散) 第4回 数列(その2)(基本的な性質) 第5回 数列(その3)(コーシー列と実数の完備性) 第6回 級数(その1)(定義と収束・発散) 第7回 級数(その2)(収束判定法) 第8回 級数(その3)(交代級数,絶対収束・条件収束) 第9回 中間試験 第10回 関数の極限と連続性(その1)(定義と基本的な性質) 第11回 関数の極限と連続性(その2)(最大値・最小値の定理と中間値の定理) 第12回 関数の極限と連続性(その3)(逆関数の連続性と関数の一様連続性) 第13回 微分(その1)(定義と基本的な性質) 第14回 微分(その2)(合成関数の微分と逆関数の微分) 第15回 微分(その3)(平均値の定理)
なお,状況により授業の進度・順序・内容を変更することがあります。
最終回(第16回)に期末試験を行います。 |
教科書・参考書等 |
【教科書】 鈴木武・山田義雄・柴田良弘・田中和永共著「理工系のための微分積分I」内田老鶴圃
【参考書】 白岩謙一著「解析学入門」学術図書出版社 吹田信之・新保経彦共著「理工系の微分積分学」学術図書出版社 笠原晧司著「微分積分学」サイエンスライブラリー数学12,サイエンス社 小平邦彦著「解析入門I」岩波基礎数学選書,岩波書店 高木貞治著「解析概論」岩波書店
その他,演習書を持っておくことを強く推奨します。 |
授業で使用する メディア・機器等 |
|
【詳細情報】 |
必要に応じて資料を配付します。 |
授業で取り入れる 学習手法 |
|
予習・復習への アドバイス |
時間を掛けてしっかり復習することが重要です。
第1回 上限・下限・最大値・最小値についてイメージと論理の両面で理解を。 第2回 「実数の連続性とは?」という質問に答えられるようにしましょう。 第3回 数列の極限の厳密な定義を理解し,具体例を通して何度も復習してください。 第4回 数列の極限の定義を用いて,高校で学んだ諸性質や今まで証明できなかった諸性質が導けることを確認しましょう。 第5回 コーシー列の定義とそのご利益を体得してください。 第6回 級数の収束・発散の定義と,典型的な例が頭に思い浮かべるように。 第7回 演習問題を通じて判定法をしっかり使いこなせるようにしてください。 第8回 絶対収束と条件収束の定義や例をしっかり確認してください。 第9回 講義の内容・演習問題をしっかり復習し,梅雨の湿気に負けずに試験に臨みましょう。 第10回 関数の話に変わります。定義をしっかり覚えておきましょう。 第11回 最大値・最小値の定理と中間値の定理が正確に表現できるように。 第12回 関数の連続性と一様連続性の違いは? 第13回 微分の定義とそのイメージをしっかり体得し,さらに計算練習をしっかりと。 第14回 合成関数の微分に関する定理が正確に表現できるように(意外とつまずく)。 第15回 平均値の定理を正確に表現し,使いこなせるように。そして期末試験は暑さに負けずに頑張りましょう。 |
履修上の注意 受講条件等 |
講義の内容をより深く理解するため,解析学I演習と併せて履修してください。 (講義の単位のみが必要だという方も,「演習の授業に出席する」または「演習問題を入手して各自取り組む」ことを強く推奨します) |
成績評価の基準等 |
レポート(15%程度)・中間試験および期末試験の成績(85%程度)の成績によって評価します。講義中に出題する小テストを行った場合はそれも加味します。 |
実務経験 |
|
実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
|
メッセージ |
皆さんの先輩の中には,高校までの数学と大学での数学の違いに翻弄されたという人が多くいます。確かに,大学で学ぶ数学は難しいです。でも,同じ「数学」ですからそれほど違うものであるはずがありません。違いがあるとすれば,大学では内容の厳密性が高いので,きちんと理解していないとその先の内容が理解できないということでしょうか。 「わかった!」と思えるまでの時間は人によって違います。5分で分かる人もいれば,1ヶ月かかってようやくわかる人もいるでしょう。ともかく他人に流されずに徹底的に考え抜いて理解に励んでください。そのためにはどうしても(授業時間外に)勉強する時間が必要です。でも分かった際には素晴らしいものを手に入れることができるでしょう。考えた時間だけ皆さんの財産となります。皆さんの先輩方は皆その苦しみを乗り越えてきました。しっかり勉強して一歩一歩前に進んでいきましょう。 |
その他 |
|
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |