年度 |
2024年度 |
開講部局 |
法学部法学科昼間コース |
講義コード |
F1307143 |
科目区分 |
専門教育科目 |
授業科目名 |
社会調査論 |
授業科目名 (フリガナ) |
シャカイチョウサロン |
英文授業科目名 |
Social Research |
担当教員名 |
江頭 大藏 |
担当教員名 (フリガナ) |
エガシラ ダイゾウ |
開講キャンパス |
東千田 |
開設期 |
2年次生 前期 1ターム |
曜日・時限・講義室 |
(1T) 木5-8:東千田M201/202講義室 |
授業の方法 |
講義 |
授業の方法 【詳細情報】 |
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講義中心(対面が基本だが,東千田キャンパスに通学が困難な4年次生,東広島キャンパスの他学部に在籍する学生についてはオンラインでの受講も可能とする) |
単位 |
2.0 |
週時間 |
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使用言語 |
J
:
日本語 |
学習の段階 |
2
:
初級レベル
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学問分野(分野) |
24
:
社会科学 |
学問分野(分科) |
05
:
社会学 |
対象学生 |
2年次生以上 |
授業のキーワード |
量的調査と質的調査 サンプリングの意義と方法 質問票とワーディング 統計的検定 フィールド・ワーク |
教職専門科目 |
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教科専門科目 |
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プログラムの中での この授業科目の位置づけ (学部生対象科目のみ) | ※平成20年度入学生以降
(公共政策プログラム・ビジネス法務プログラム共通) 「知的能力・技能1」に関する学習の成果が期待できる。
※平成19年度入学生以前
(公共政策プログラム) 「知的能力・技能1」「知的能力・技能5」に関する学習の成果が期待できる。
(ビジネス法務プログラム) 「知的能力・技能1」に関する学習の成果が期待できる。 |
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到達度評価 の評価項目 (学部生対象科目のみ) | 中等教育科学(社会・地理歴史・公民)プログラム (能力・技能) ・社会系内容領域の資料・データを収集・読解し,分析・批評できる (総合的な力) ・調査・研究や教育実践,社会的活動等の成果をまとめ,プレゼンテーションできる
ビジネス法務プログラム (能力・技能) ・社会科学に関する資料・情報の整理・分析を行い,問題点を発見することができる
公共政策プログラム (能力・技能) ・社会科学に関する資料・情報の整理・分析を行い,問題点を発見することができる
Law and Politics Program (能力・技能) ・社会科学に関する資料・情報の整理・分析を行い,問題点を発見することができる
法政総合プログラム (能力・技能) ・社会科学に関する資料・情報の整理・分析を行い,問題点を発見することができる |
授業の目標・概要等 |
社会調査に関する基本的事項を説明することを通して、社会調査を実施する際の基礎を築くとともに、新聞や雑誌等に掲載されている社会調査およびその報告について批判的に検討できるようになることを目標とする。 |
授業計画 |
第1回 イントロダクション:社会調査を学ぶ意義 第2回 社会調査の思想と類型 第3回 社会調査の歴史と現状 第4回 調査データの所在と活用:国勢調査と官庁統計 第5回 調査票の設計 第6回 サンプリングの理論と方法:その基本的考え方 第7回 単純集計と主な統計量の意義 第8回 正規分布の特性と利用のしかた 第9回 2変数間の関連(クロス集計と相関関係) 第10回 統計的検定の意義と考え方 第11回 社会調査の事例(1):量的調査・その1 第12回 社会調査の事例(2):量的調査・その2 第13回 社会調査の事例(3):質的調査と事例研究 第14回 社会調査の事例(4):参与観察 第15回 調査倫理・全体のまとめ
期末試験の他に、各回の授業内容の理解度を確認する小テストを実施する。 |
教科書・参考書等 |
参考書:伊達平和・高田聖治『社会調査法』学術図書出版社(2200円+税) 講義内容をまとめた資料も毎回配布する。 授業内容の理解を深めるための参考文献は、適宜指示する。 |
授業で使用する メディア・機器等 |
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【詳細情報】 |
資料配付、LMSによる課題提出などのため、ノートパソコンを必ず用意すること。 |
授業で取り入れる 学習手法 |
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予習・復習への アドバイス |
第1回 プログラムにおける位置づけ、および授業の目標について説明します。授業の全体的な構成と流れを把握しておいてください。
第2回 様々な分類基準を基に、具体的事例を示しつつ社会調査の諸類型を示します。それぞれの調査類型の背景にある思想とその特性を理解してください。
第3回 オーギュスト・コントの実証主義からはじまる社会調査の歴史をそのルーツから概観し、現在実施されている社会調査の問題点を把握します。示される問題点の意味を整理して理解してください。
第4回 官公庁が実施する主な調査と調査項目について概説します。2次資料としてどのような調査データを利用することができるのか、その大まかな見取り図を把握してください。
第5回 調査票(質問紙)を設計・作成する際に留意すべき事項について概説します。特に、質問文の構成やワーディングにおいて問題となる典型的なパターンについて理解し、既存の調査を批判的に検討するツールとして身につけてください。
第6回 特に量的調査において重視されるサンプリングの意義や主な実施方法について概説します。サンプリングが適切に行われた場合のデータの利用法、およびサンプリングが不適切な場合の問題点を整理して理解してください。
第7回 量的調査におけるデータの分布を示す主な統計指標について概説します。平均値のみならず、分散、標準偏差、標準測度、偏差値などの意味を理解し、簡単な計算ならばそれらの数値を算出できるようになってください。
第8回 平均値、分散、標準偏差についての理解を前提としたうえで、統計的検定や母比率の推定などに用いられる正規分布の特性について概説します。一件抽象的に見える正規分布の特性が、生活の様々な場面で利用されていることを把握してください。
第9回 2つの項目の間の関連性(例えば学歴と年収の関係など)を検討するツールとして、クロス集計表と相関係数(相関関係)について、その具体的な利用例とともに説明します。表や数字の基本的な読み方を習得してください。
第10回 特に第6回以降の講義内容を前提として、調査データが統計的に意味があるかどうかを判断する統計的検定の考え方とその意義について概説します。統計的検定の実施がどのような場合有効か、また検定結果がどのような意味を持っているのか、正しく理解してください。
第11回 量的調査(学術調査)の事例として、「社会階層と社会移動調査」(SSM調査)とその成果について概説します。これまで学んできた量的調査に関するツールがどのように生かされているか確認し、その理解を深めてください。
第12回 量的調査(行政調査)の事例として、厚生労働省が実施している「出生動向基本調査」等の実施方法と調査結果や利用状況について概説します。量的調査の成果を検討する場合に注意すべき諸点を再確認してください。
第13回 質的調査と事例研究の例として、マートンによる『大衆説得』の内容を概説します。内容分析やインタビューなどの質的調査の技法がどのように実施され、また、量的調査のデータとどのように統合され、理解されているかを把握してください。
第14回 参与観察の事例として、マリノフスキー、ホワイト、ゴッフマン等によって実施された調査を紹介します。観察者が研究対象に与える独特の影響など、参与観察に特有の調査環境について理解してください。
第15回 現代社会において社会調査を実施する場合に配慮しなければならない倫理上の留意点について、社会調査士資格認定機構が作成した「社会調査倫理綱領」を参照しつつ概説し、全体のまとめを行います。 |
履修上の注意 受講条件等 |
なし。 |
成績評価の基準等 |
各回で実施する小テスト30%、期末試験70%の配分比率で評価するが、新型コロナウィルスの感染拡大で筆記試験の実施が困難な場合は変更することもある。「知的能力・技能」については、小テストおよび期末試験の小問によって評価する。 |
実務経験 |
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実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
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メッセージ |
具体的な調査事例を題材として統計的手続きの無機的な部分を補うようにします。 |
その他 |
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すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |