年度 |
2024年度 |
開講部局 |
教育学部 |
講義コード |
CC235908 |
科目区分 |
専門教育科目 |
授業科目名 |
卒業論文 |
授業科目名 (フリガナ) |
ソツギョウロンブン |
英文授業科目名 |
Graduation Thesis |
担当教員名 |
長松 正康 |
担当教員名 (フリガナ) |
ナガマツ マサヤス |
開講キャンパス |
東広島 |
開設期 |
4年次生 後期 セメスター(後期) |
曜日・時限・講義室 |
(後) 集中 |
授業の方法 |
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授業の方法 【詳細情報】 |
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演習中心、板書、ディスカッション、学生の発表、作業 |
単位 |
6.0 |
週時間 |
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使用言語 |
B
:
日本語・英語 |
学習の段階 |
4
:
上級レベル
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学問分野(分野) |
24
:
社会科学 |
学問分野(分科) |
08
:
教科教育学 |
対象学生 |
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授業のキーワード |
情報教育、技術教育、探究的学修 |
教職専門科目 |
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教科専門科目 |
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プログラムの中での この授業科目の位置づけ (学部生対象科目のみ) | |
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到達度評価 の評価項目 (学部生対象科目のみ) | 初等教育教員養成プログラム (総合的な力) ・個人あるいはグループにおいて,教育研究活動を企画・立案し,効果的に実践し,その意義を明確にすることができる(研究力) ・調査研究や教育実践研究の発表場面において,自らの発表内容を整理した上で,その成果と主張を明確に伝えるとともに,相互のコミュニケーションを確保して,建設的に批判し合うことができる(プレゼンテーション力,コミュニケーション力)
中等教育科学(技術・情報)プログラム (総合的な力) ・技術内容または情報内容に関わる課題を発見・具現化し,解決できる ・技術教育または情報教育に関わる活動を通して得られた考えを整理して発表できる |
授業の目標・概要等 |
テーマに基づいて探究すべき点を明確化し,方法を考え,調査や実験,考察を行い,それらを一つの論文にまとめる力を得るためには,実際にその過程を自分でやってみること(practice)と,その繰り返しが必要です。 しかし一人で経験できる量には限りがあります。同じ研究室や他の研究室のメンバーの探究経験を共有し,互いに質問したり助言する経験は,大学の卒業生としての今後のあなたのキャリアにおいて問題解決を行う助けとなるはずです。もちろん指導教員からの助言や指導は論文の質を高める上で欠かせないものでしょう。「欧米の知識層には論文を読む習慣がある」と言われます。中央教育審議会答申でも「知識基盤社会」という言葉が決まり文句のようにでてきます。 この授業では,「問題の明確化→論文等の情報収集→解決法の検討→解決」に至る知的な探究や問題解決を個別のプロジェクトとして行い,経過のプレゼンテーションと質疑を行う過程を繰り返す形で進めます。 |
授業計画 |
第1回 この講義の進め方、履修上の注意、評価の方法 第2回 大まかな問題意識。どのような分野を研究対象として選ぶか。 第3回 問題の性質を理解し明確化を試みる。問題を明確化し、研究としての実現可能性を確認するためにどのような手段が必要か? 第4回 テーマに関連した既存の研究を探索する方法。日本の学術データベース検索。専門書の閲覧と入手。 第5回 テーマに関連した既存の研究を探索する方法。学術データベース検索。 第6回 既存の研究を知る(1) 既知の事項は何か。未知の事項は何か。何らかの根拠に基づいて示唆されている事項は何か。 第7回 既存の研究を知る(2) テーマに関する初歩的知識やスキルはあるか?なければ適切な入門書をよみ、ベイシクスを固めよう。 第8回 既存の研究を知る(3) 専門性の高い学術書を探し、その分野における研究の概要を知る。既知の事項は何か。未知の事項は何か。何らかの根拠に基づいて示唆されている事項は何か。 第9回 既存の研究を知る(4) テーマに関する総説論文を検索し研究テーマに深くかかわる「本命論文」をきめる。今後の研究の展開について何が主要な問題であるとみなされているか?それに対する自分の理解度や研究の遂行に必要となるスキルなどの準備状況はどうか?足りない場合、どう補うか。 第10回 研究の構想・やって見る 第11回 研究の構想の具体化 第12回 研究の構想の具体化・修正 第13回 研究の構想の具体化・修正 第14回 研究の構想の具体化・修正 第15回 研究の構想の具体化・修正 |
教科書・参考書等 |
・何をどうしてよいか分からないときは,文献[4]の3章から6章が実践的で助けになります。 ・時間がない人へ。文献[1],pp21-23のレポートと,pp.264-273を比べて読み,後者の論理の 組み立てやスタイルを真似するだけでもかなり良くなります。後者には参照すべき本文の 章や節がかいてあります。(こういうの,後ろ向き方略と言いましたね。) ・自分の書いた文章を指導教員から大量に修正された時は,がっかりしないで文献[1-2]の項目 を地道にチェックしてみましょう。思い当たる部分はないですか? まさか,文献1のpp.297-300. 「作文ヘタ夫くんの使いがちな表現トップテン」にクリティカルヒットしていませんね。
[1]戸田山和久:新版 論文の教室 レポートから卒論まで,NHK出版(2012) [2]石黒圭:この1冊できちんと書ける! 論文・レポートの基本,日本実業出版社(2012) (陥りがちな失敗例を自分で添削する課題を繰り返し,論理的表現力を獲得する) [3]木下是雄: 理科系の作文技術, 中公新書(1981) (なぜ要点を簡潔に書くのか, “To do our work, we all have to read a mass of papers.”で始まる 英首相チャーチルの言葉は知識基盤社会の前提でもある。私も卒論で読みました。) [4]ケイト・L・トゥラビアン: シカゴ・スタイル 研究論文執筆マニュアル,慶應義塾大学出版会(2012) (第3章 有用な資料を見つけること,第4章 資料を検討する,第6章 最初の草稿) [5]広島大学図書館:資料の探し方(第2版)(2010) (p.126 「レファレンスサービス」参照のこと) [6]吉田寿夫:本当にわかりやすいすごく大切なことが書いてあるごく初歩の統計の本,pp.136-142, 北大路書房(1998) [7]金丸隆志: 理系のためのExcelグラフ入門, 講談社(2013) |
授業で使用する メディア・機器等 |
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【詳細情報】 |
テキスト,配付資料,データベース(検索),受講者のプレゼンテーション |
授業で取り入れる 学習手法 |
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予習・復習への アドバイス |
学習スキルや探究のスキルを活用して課題にチャレンジしてください。卒業するころには,あなたの知的探求力は一歩向上していることでしょう。
(例:とにかく来週までに文献を読んで理解しなければならない場合) (1)資料のもくじや項目を抜き出して疑問形に書き直す。 (2)その疑問に答えられる情報を抜き出す。 (3)グラフや図表がある場合,重要な事実を伝えている場合が多いのでチェック。 □ 横軸はなに?,□ 縦軸はなに?,□ 表題はなに?, □ それでグラフから読み取れる情報はなに? (4)書き込みをしてよい資料ならマーキングは有効。メモは必須。理由:ヒトの短期 記憶情報は数日で消滅する。長期記憶に残っている情報はそれほど多くないため。 後で読み返すと自分で書いたメモが意味不明であったりすることもありますが, それも貴重な経験のひとつ。そのうちに鋭く本質をついたメモが残せるようになります。 詳しいやりかたは,文献4の3章4章などを参照のこと。 |
履修上の注意 受講条件等 |
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成績評価の基準等 |
この講義における成果物としての最終回における「卒論中間発表」40%に加えて、 上記授業目標の達成に必要となる既存研究の調査過程(30%)と研究提案書(30%、研究の実現可能性を確認するための予備的実験、調査を含む)を評価の対象とする。 |
実務経験 |
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実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
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メッセージ |
必携PCを利用します。 |
その他 |
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すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |