年度 |
2024年度 |
開講部局 |
教育学部 |
講義コード |
CC232203 |
科目区分 |
専門教育科目 |
授業科目名 |
技術教育プランニング論 |
授業科目名 (フリガナ) |
ギジュツキョウイクプランニングロン |
英文授業科目名 |
Planning in Technology Education |
担当教員名 |
長松 正康 |
担当教員名 (フリガナ) |
ナガマツ マサヤス |
開講キャンパス |
東広島 |
開設期 |
3年次生 前期 2ターム |
曜日・時限・講義室 |
(2T) 火9-10,水9-10:教L207 |
授業の方法 |
講義 |
授業の方法 【詳細情報】 |
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講義中心、板書多用、ディスカッション、学生の発表、必携PC使用Moodle。 |
単位 |
2.0 |
週時間 |
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使用言語 |
J
:
日本語 |
学習の段階 |
3
:
中級レベル
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学問分野(分野) |
24
:
社会科学 |
学問分野(分科) |
08
:
教科教育学 |
対象学生 |
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授業のキーワード |
実務経験 |
教職専門科目 |
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教科専門科目 |
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プログラムの中での この授業科目の位置づけ (学部生対象科目のみ) | |
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到達度評価 の評価項目 (学部生対象科目のみ) | 中等教育科学(技術・情報)プログラム (能力・技能) ・技術教育の実践に関する計画・プランを構成することができる |
授業の目標・概要等 |
目標: 授業実践を想定した基本的知見を確認し、実践との関わりを考えながらプラン作成を行う力を獲得する。 概要: 既存の研究を参照しつつ、多くの要因からなる授業実践を成功させるための基本的な見方や考え方を知り、 実践上の諸問題を考慮しながら、プランを作成を試みる。 |
授業計画 |
第1回 概要と受講方法の確認 ・4つの内容は? ・前文や総則に何がかいてあるか[6] ・熟達者の見方・考え方 ・技術科における図的表現 ・教育実践を想定した学習促進のための心理学研究基盤トップ20の原理 [1] ・授業実践において、生徒の注意を持続させ学習を深めるための多様な要因を考える [2-3]
第2回 背景学問の知識と教科書の知識 ・感電の仕組み ・エネルギーの基本 ・エネルギー需給の基本(中国地方の実時間需給状況を調べてみる「でんき予報」) 第3回 ものづくりにおける初心者と熟達者(教科内容の本質的理解のために) (1) 図的表現を行う際、学習者が感じる困難と誤り例。 構想図の場合、立体を平面に投影した「見た目」と、既有知識との不整合に関する誤りが多い。 どう指導を組み立てるか? (2) 図的表現がなぜ有効か。どのように有効か (3) 図的表現(構想図、設計図、回路図、フローチャート、アクティビティ図等)と、 それらに基づく思考(図的推論) (4) フローチャートと統一モデリング言語の背景にある見方、考え方。なぜ変えた?どう学ぶ?
第4回 技術教育における問題解決としての設計とその評価 第5回 技術教育における問題解決としてのトラブルシューティングの実際とその評価
第6回 学習内容はどのような形で表現され、関連づけられ、組み立てられることが可能か (じょうぶなしくみと機械を中心に) 例えば、てこ、リンク機構、歯車、ベルトによる動力の伝達をそれぞれ個別に列記する教材例がある。 逆にこれらを「機械的利益」と「速度比」の視点から一貫して表現し、関連付け、組み立てられた教材[5] も存在する。 てこの学習は、異校種、異教科の学習内容である。これを他教科として無視するか、関連付けて内容を 組み立てるか? 第7回 学習内容はどのような形で表現され、関連づけられ、組み立てられることが可能か (プログラミングを中心に) 第8回 学習内容はどのような形で表現され、関連づけられ、組み立てられることが可能か (計測・制御やプログラミングを中心に) 第9回 組み立てられた内容を生徒のどのような学習経験として構成できるか。 学習内容を生徒の既有経験や生活上の経験とどのように関連づけることが可能か
第10回 授業を行う単元における教材をどのように捉えるか、何を生徒に獲得させたいのか。 第11回 獲得させたい力に対する生徒の現状はどうか、個人差はどうか。 第12回 上記を踏まえてどう授業を組み立てるか。(内容の依存関係分析、単元計画の組み立て) 第13回 1時間の授業をどう組み立てるか(指導案の作成) 授業実践に影響を与える要因にどのようなものがあるか。 いかなる生徒も授業に主体的に参加させるための方策はあるか [2-3] (再度考察)
第14回 グループ単位で模擬授業の実施(1)Moodleに観察記録、気づき、疑問点を掲示し共有する 第15回 グループ単位で模擬授業の実施(2)授業経験から何を得たか。
小テストを実施します。実施日は進行状況によってずれることがありますが、実施2週間前には予告します。 |
教科書・参考書等 |
参考書・参考資料等 (必要な資料は配布し、入手可能なものは入手方法を知らせる。) [1] Lucariello, JM, et al.(2016) Science Supports Education: The Behavioral Research Base for Psychology’s Top 20 Principles for Enhancing Teaching and Learning, Mind, Brain and Education 第一の「原理」は、生徒自身が知的能力や知的スキルに対してどのような見方考え方をするかが学習のあり方や 成果に影響を与えること。「頭が悪い」から「できない」という見方をする生徒は努力しても無駄と捉える。 「学び方」を使わなかったから、「できなかった」という見方をすると、効果的な「学び方」を適用してみよう という行動につながる。今回導入された学習への「見方、考え方」の根底にある原理の一つといえる。 授業実践の中でいかにその機会を用意するか。
[2] Bergin,D.A.(1999) Influences on Classroom Interest, Educational Psychologist, 34(2),87-98 生徒は毎日長時間行われる授業に注意を持続させなければならない。しかも授業実践は多くの要因に支配される。 従って教師はいかなる状況にも対応できるよう多くの引き出しをもつことが必要といわれてきた。 その引き出しとなる方策のいくつかを指摘している。これ以外にもたくさんあるはず。 採用試験において教師扮する模擬生徒が様々な状況を作り出し、あなたの行動を試す場合があります、 それは実際に起こることだから。多くの引き出しを備えておこう。 講義では主に技術の授業を想定した方策の数々を考えます。
[3] Gorham,J., et al. (1990) The Relationship of Teachers’ Use of Humor in the Classroom to Immediacy and Student Learning, Commu.Educ.39, 46-62. 引き出しの一つ、humor。これ以外にも多くのエビデンスあり。 [4] 文部科学省 中学校学習指導要領(平成29年告示) [5] Garratt,J.: Design and Technology (2nd ed.), Cambridge University Press(1996) Cambridge大学出版による中学校デザインテクノロジー教科書 [6]今後の教育課程、学習指導及び学習評価等の在り方に関する有識者検討会(第4回)議事録 いわゆる「座学」先生が教科書を説明する授業は、主体的対話的な学びにつながりにくい。 一方、情報活用能力と呼ばれる情報系のスキルは主体的な学びを促進する。授業としてどう実現するか。 |
授業で使用する メディア・機器等 |
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【詳細情報】 |
テキスト,配付資料,音声教材,映像(ビデオ/PC/その他画像資料) |
授業で取り入れる 学習手法 |
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予習・復習への アドバイス |
学び方(分からないところを特定する方法、図の読解や文章の構造情報を手掛かりとした情報の読み取り、ノートの取り方等については、講義中に具体例を出しながら説明します。 |
履修上の注意 受講条件等 |
情報教育論Ⅰを受講済であることが望ましい。 |
成績評価の基準等 |
小テストおよびレポート |
実務経験 |
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実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
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メッセージ |
必携PCを持参してください。 |
その他 |
中学校(技術科)教諭の経験のある教員が,中学校技術科の指導法について講義する。 |
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |