年度 |
2024年度 |
開講部局 |
教育学部 |
講義コード |
CC221907 |
科目区分 |
専門教育科目 |
授業科目名 |
数学教育史 |
授業科目名 (フリガナ) |
スウガクキョウイクシ |
英文授業科目名 |
History of Mathematics Education |
担当教員名 |
影山 和也 |
担当教員名 (フリガナ) |
カゲヤマ カズヤ |
開講キャンパス |
東広島 |
開設期 |
4年次生 前期 1ターム |
曜日・時限・講義室 |
(1T) 火5-8:教L109 |
授業の方法 |
講義 |
授業の方法 【詳細情報】 |
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対面で行う。Moodle等を通じて各回のトピックに関連する資料と「数学教育史課題集」をアップする。「数学教育史課題集」は各回に関連する課題がかかれているので,それへの解答を各自でまとめた上で,Moodle等を通じて提出する。 |
単位 |
2.0 |
週時間 |
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使用言語 |
J
:
日本語 |
学習の段階 |
3
:
中級レベル
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学問分野(分野) |
24
:
社会科学 |
学問分野(分科) |
08
:
教科教育学 |
対象学生 |
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授業のキーワード |
数学教育史,目標・内容の変遷,主要な人物,主要な改革運動 |
教職専門科目 |
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教科専門科目 |
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プログラムの中での この授業科目の位置づけ (学部生対象科目のみ) | 中等教育科学(数学)プログラム専門基礎科目を履修した上で,専門科目の1つの領域として,数学教育史に関する基礎的・基本的な知識を理解するとともに,数学教育におけるカリキュラムや教育方法に関して理論と実践の観点から分析・検討することができるようにするために,数学教育史を提供する。それによって,「知識・理解1」,「知識・理解2」,「知的能力・技能2」に関する学習の成果が期待される。 |
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到達度評価 の評価項目 (学部生対象科目のみ) | 中等教育科学(数学)プログラム (知識・理解) ・数学教育の原理に関する基本的な知識を理解する。 (能力・技能) ・数学教育の原理や方法に関して,理論と実践の観点から分析・検討することができる。 |
授業の目標・概要等 |
日本における明治以降の数学教育について,その通史や主要な人物,教科書及び改革運動などを中心に学び,数学教育の歴史を踏まえて現在の諸問題や今後のあり方について考察するための基礎的な能力を養う。 |
授業計画 |
第1回 講義の概要と目標 講義の概要説明をし,その目標を理解する。 第2回 数学教育史の時代区分 明治以降のわが国の数学教育史を,法令・教授要目・学習指導要領の公布や告示を基準として時代区分し,数学教育史の全体像を把握する。 第3回 建設時代の数学教育 「建設時代」と区分される明治5年から明治18年までの数学教育を概説し,数学教育に関わる制度の創設を理解する。 第4回 統整時代の数学教育(1) 「統整時代」と区分される明治19年から大正6年までの数学教育を概説する。菊池大麓,藤澤利喜太郎の数学教育観について考察する。 第5回 統整時代の数学教育(2) 菊池大麓,藤澤利喜太郎の著作教科書を用いた演習を通して,「統整時代」の数学教育の目標,内容について理解,考察する。 第6回 改良精神検討実施時代の数学教育(1) 「改良精神検討実施時代」と区分される大正7年から昭和14年までの数学教育を概説する。とりわけ,世界的規模で展開した「数学教育改良運動」について理解,考察する。 第7回 改良精神検討実施時代の数学教育(2) 数学教育における「形式陶冶論争」についての文献を読んで,当時の数学教育の目的について考える。 第8回 再構成時代の数学教育 「再構成時代」と区分される昭和15年から昭和21年までの数学教育を概説する。わが国独自の「数学教育再構成運動」の特徴を明らかにする。 第9回 生活単元学習時代の数学教育 昭和22年から昭和29年までの数学教育について概説する。戦後の学校教育を方向付けた「学習指導要領」の登場の背景について考察もする。 第10回 系統学習時代の数学教育 昭和30年から昭和42年までの数学教育について概説する。定期的に巻き起こる学力低下論争にもふれ,数学教育における生活単元学習と系統学習とを比較・検討する。 第11回 現代化時代の数学教育(1) 昭和43年から昭和51年までの数学教育について概説する。世界的規模で展開した「数学教育現代化運動」の概要を理解する。 第12回 現代化時代の数学教育(2) 「数学教育現代化運動」の影響を明らかにし,一般的には失敗に終わったと評されるこの運動の現代的評価を試みる。 第13回 基礎・基本時代の数学教育 「基礎・基本時代」と区分される昭和52年から昭和63年までの数学教育について概説する。この時代の社会動向を踏まえ,現代化の軌道修正となった数学教育の動きを理解,考察する。 第14回 人間化時代の数学教育 「人間化時代」と区分される平成元年から平成9年までの数学教育について概説する。この時代の社会動向を踏まえ,基礎・基本の重視の軌道修正となった数学教育の動きを理解,考察する。 第15回 厳選時代の数学教育 平成10年から現在までの数学教育について概説する。とりわけ,「数学的活動」の重視,21世紀社会を意識した数学教育の在り方について論じる。
最終試験のかわりに,各回実施するレポート(「数学教育史課題集」)によって評価する。 |
教科書・参考書等 |
教材:適宜,プリントを配付する。 参考書: 数学教育学研究会『新版数学教育の理論と実際〈中学校・高校〉』,聖文新社. 数学教育学研究会『新版算数教育の理論と実際』,聖文新社. 日本数学教育学会編『20世紀数学教育思想の流れ』,産業図書. 小倉金之助・鍋島信太郎『現代数学教育史』,大日本図書. |
授業で使用する メディア・機器等 |
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【詳細情報】 |
テキスト,配付資料,映像(DVD/PC) |
授業で取り入れる 学習手法 |
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予習・復習への アドバイス |
数学教育史に関する図書を読んでおくことが望ましい。 また,授業中に配布する資料をもとに,数学教育の歴史を深く理解し,これからの数学教育のあり方を考えるようにすること。 |
履修上の注意 受講条件等 |
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成績評価の基準等 |
授業の成績は,授業参加への積極性20%,各回のレポート80%で評価する。 |
実務経験 |
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実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
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メッセージ |
「温故知新」の精神をもって意欲的に受講し,積極的に質問したり討論したりすることを期待している。 |
その他 |
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すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |