年度 |
2024年度 |
開講部局 |
教育学部 |
講義コード |
CC211803 |
科目区分 |
専門教育科目 |
授業科目名 |
理科カリキュラム論 |
授業科目名 (フリガナ) |
リカカリキュラムロン |
英文授業科目名 |
Theory on science curriculum |
担当教員名 |
磯崎 哲夫 |
担当教員名 (フリガナ) |
イソザキ テツオ |
開講キャンパス |
東広島 |
開設期 |
2年次生 前期 2ターム |
曜日・時限・講義室 |
(2T) 木1-4:教K108 |
授業の方法 |
講義 |
授業の方法 【詳細情報】 |
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講義中心、ディスカッション |
単位 |
2.0 |
週時間 |
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使用言語 |
J
:
日本語 |
学習の段階 |
2
:
初級レベル
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学問分野(分野) |
24
:
社会科学 |
学問分野(分科) |
08
:
教科教育学 |
対象学生 |
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授業のキーワード |
カリキュラム編成、学習指導案、理科カリキュラム、諸外国のカリキュラム |
教職専門科目 |
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教科専門科目 |
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プログラムの中での この授業科目の位置づけ (学部生対象科目のみ) | 理科プログラム専門基礎科目の履修と併せて、専門的科目の1つの領域として中等理科教育の理論と方法に関する基礎的、基本的知識・理解、スキルが習得できる。そのため、「知的能力・技能2」、「実践的能力・技能1」に関する学習の成果が期待される。 |
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到達度評価 の評価項目 (学部生対象科目のみ) | 中等教育科学(理科)プログラム (知識・理解) ・中等理科教育の理論と方法に関する基本的な知識について理解を深め,その内容を説明することができる。 (能力・技能) ・中等理科教育のカリキュラムや授業を分析・検討し,授業や学習指導案を構成することができる。 |
授業の目標・概要等 |
理科カリキュラム編成についての基礎基本的な知識・理解を学び、理科カリキュラム開発および学習指導案作成に必要とされる知識・理解、スキル等を養う。 |
授業計画 |
第1回 講義の概要と視点、課題レポート1の提示 本講義の概要の説明を通して、授業の目標を明確化し、課題意識を与える。
【課題レポート1の提示】 本講義では、最初の段階において課題レポート1を提示する。この課題レポート1では、インターネット等で学校の「カリキュラム」を検索し、どのようなカリキュラムが構成されているかを調べる。目的は、「カリキュラム」のもつ意味について検討すること。
第2回 カリキュラムの編成原理(1) 教育課程と学習経験としてのカリキュラムの意味について解説し、課題レポート1への視点を提供する。
第3回 カリキュラムの編成原理(2) カリキュラムの構成法に関するスコープとシークエンスの概念を用いて、教科の構造の基本的原理を分析する。(カリキュラムの構成法、教科の構造)
第4回 カリキュラムの社会的基礎(1) カリキュラムの社会的統制について、イギリスの事例研究を紹介し、「科学」と「カリキュラム」の関係を明らかにする。
第5回 カリキュラムの社会的基礎(2) 学校文化や潜在的カリキュラムを含めた学校知と日常知について、理科の事例を取り上げ、議論し考察する。
第6回 教育目的・目標と理科カリキュラム(1) 教育目的とカリキュラムの関係、教育目標の分類学など、カリキュラム編成において重要となる原理について解説する。
第7回 教育目的・目標と理科カリキュラム(2)、課題レポート2の提示 学習目標に応じたカリキュラムの類型化を試み、その中で理科カリキュラムがどのように目標と対応して作成されるかを解説する。
【レポート課題2】 いくつかのキーコンセプトを与えて、「カリキュラム」についてまとめる。この目的は、これまでのカリキュラム編成の基本的原理に関する講義をまとめて、「カリキュラム」の意味について、再度確認することである。
第8回 理科学習指導要領の変遷(1) 第二次世界大戦後から現在までの、小学校・中学校理科の学習指導要領の変遷を解説し、その背後にある社会的背景などから、改訂の特色について分析する。なお、学習指導案に関する内容も講義する。
第9回 理科学習指導要領の変遷(2) 同上
第10回 理科学習指導要領の変遷(3) 第二次世界大戦後から現在までの、高等学校理科の学習指導要領の変遷を解説し、その背後にある社会的背景などから、改訂の特色について分析する。なお、学習指導案に関する内容も講義する。
第11回 理科学習指導要領の変遷(4) 同上
第12回 諸外国の科学カリキュラム(その1) 1950年代からのカリキュラム開発時代に開発されたイギリスの科学カリキュラムと、現在のナショナル・カリキュラムを分析し、その構造と特質および原理を抽出する。なお、学習指導案に関する内容も講義する 第13回 諸外国の科学カリキュラム(2) 1950年代からのカリキュラム開発時代に開発されたアメリカの科学カリキュラムと、現在の全米科学教育基準を分析し、その構造と特質および原理を抽出する。なお、学習指導案に関する内容も講義する。
第14回 諸外国の科学カリキュラム(3)、課題レポート3提示 国際学力調査で1番であるフィンランドの学校カリキュラムと科学カリキュラムを分析し、その構造と特質および原理を抽出する。なお、学習指導案に関する内容も講義する。
【課題レポート3の提示】 これまでの講義を受講し、得られた知識・理解、育成されたスキルを用いて、科学と社会の関係を勘案した理想的な中等理科カリキュラムを構成する。この目的は、「理科カリキュラム」編成原理を多角的な視点で捉えているかを調べることである。
第15回 課題レポート1、2、3の評価と解説と講義の総括 理科カリキュラムの編成原理について、カリキュラムの概念、カリキュラムの編成原理といった理論的側面に加え、わが国の学習指導要領、諸外国の科学カリキュラムといったより具体的な側面を統合し、理科カリキュラム開発のための視点を提供する。
レポート課題は、学習内容と範囲を考えて2から3回提出する。 |
教科書・参考書等 |
教科書:磯﨑哲夫編著『教師教育講座 改訂中等理科教育』協同出版社、2020. 中学校理科あるいは高等学校理科学習指導要領解説を持参すること。 参考書:講義において適宜紹介するが、予習復習用として以下のものが参考になる。 野上智行編著,『理科教育学概論』,大学教育出版. 安彦忠彦編,『カリキュラム研究入門』,勁草書房. 安彦忠彦編,『新版カリキュラム研究入門』,勁草書房 |
授業で使用する メディア・機器等 |
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【詳細情報】 |
テキスト,配付資料,パワーポイント 他 |
授業で取り入れる 学習手法 |
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予習・復習への アドバイス |
第1回終了後 講義全体の概要を理解し、課題を再認識する。また、紹介された参考図書を検索し、そのいくつかを読んで、講義に備える。 【課題レポート1】 インターネットを利用し、レポートをまとめる。その際、講義で紹介された参考図書を講読して、必要な知識・理解をあらかじめ得ておく。 第2回から第7回終了後 講義内容を確認し、参考図書の講読によりその理解度をさらに増す。 【課題レポート2】 これまでの講義をまとめて、不明な点は参考図書で調べるか、質問をして、レポートを作成する。 第8回から第11回終了後 講義内容を確認し、参考図書の講読によりその理解度をさらに増す。 【課題レポート3】 これまでの講義をまとめて、不明な点は参考図書で調べるか、質問をして、レポートを作成する。特に、この課題レポート3は、まとめに相当するため、事前準備(資料講読、質問、受講生同士の討議等)極めて重要となる。 第12回から14回終了後 講義内容を確認し、参考図書の講読によりその理解度をさらに増す。 第15回終了後 返却されたレポートの評価を検討し、自己の課題を明確化する。
毎回の講義終了後 講義内容を確認し、課題を再認識する。講義内容の疑問点等は、質問をすること。 |
履修上の注意 受講条件等 |
教科の指導法(理科) |
成績評価の基準等 |
成績は、授業への取り組む態度等が30%、課題レポート70%で評価します。「知的能力・技能2」、「実践的能力・技能1」は主として課題レポートで評価します。 |
実務経験 |
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実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
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メッセージ |
カリキュラム編成の原理から学習指導案まで、わが国や諸外国の事例を分析しながら解説し、最終的には、なぜ学習指導案が必要か、どのようにそれを作成するか、を理解してもらいたいと思います。 |
その他 |
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すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |