年度 |
2024年度 |
開講部局 |
総合科学部総合科学科 |
講義コード |
ASF08001 |
科目区分 |
専門教育科目 |
授業科目名 |
環境と平和論 |
授業科目名 (フリガナ) |
カンキョウトヘイワロン |
英文授業科目名 |
Environment for Peace |
担当教員名 |
西 佳代,西 佳代 |
担当教員名 (フリガナ) |
ニシ カヨ,ニシ カヨ |
開講キャンパス |
東広島 |
開設期 |
2年次生 後期 集中 |
曜日・時限・講義室 |
(集) 集中:総J305 |
授業の方法 |
講義 |
授業の方法 【詳細情報】 |
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講義中心、演習中心、板書多用、ディスカッション、学生の発表 |
単位 |
2.0 |
週時間 |
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使用言語 |
J
:
日本語 |
学習の段階 |
3
:
中級レベル
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学問分野(分野) |
24
:
社会科学 |
学問分野(分科) |
05
:
社会学 |
対象学生 |
2年次生 |
授業のキーワード |
SDG_10、貧困、環境破壊、新自由主義、構造的暴力 |
教職専門科目 |
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教科専門科目 |
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プログラムの中での この授業科目の位置づけ (学部生対象科目のみ) | 近代的な社会システムが引き起こしている様々な問題について考える。さらに、イデオロギーとしての「自由」や「平和」を考察することで、国際政治の枠組みのなかで日本を理解する視点を育む。 |
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到達度評価 の評価項目 (学部生対象科目のみ) | 総合科学プログラム (知識・理解) ・個別学問体系の密接な相互関係とその重要性を認識するうえでの必要な知識・理解 |
授業の目標・概要等 |
近代化は私たちに物質的豊かさをもたらしてきたが、一方で深刻な人権侵害や貧富の格差、環境破壊など、様々な社会問題を引き起こしてきた。平和学の立場に立てば、これらの社会問題は、自由な経済システムの「暴力」にほかならない。この授業では、自由な経済システムの「暴力」について理解を深め、多様な「平和」について考察する。その際、人間と環境の持続可能な関係を重点的に取り上げる。 |
授業計画 |
第1回 開発主義の歴史①〔近代国家、産業革命〕 第2回 開発主義の歴史②〔第二次世界大戦、四つの自由、国際連合〕 第3回 「平和」と「開発」の関係①〔第三世界の近代化〕 第4回 「平和」と「開発」の関係②〔ブレトンウッズ体制〕 第5回 「南」の開発〔新自由主義、ワシントン・コンセンサス、持続可能な開発〕 第6回 構造的暴力の事例① バングラデシュ〔構造調整融資〕 第7回 ビデオ視聴〔バングラデシュ〕【BS世界のドキュメンタリー『シリーズ・グローバル化の影でー労働現場からの告発 バングラデシュー』 (Borgen Production/Heinemann Media, 2008年)】 第8回 構造的暴力の事例② 核開発〔国家安全保障、太平洋諸島戦略的信託統治、クロスロード作戦、放射能汚染〕 第9回 ビデオ視聴〔マーシャル諸島〕【NHKスペシャル『シリーズ原子力(4)地球核汚染・被爆国日本の視点』(1995年)】 第10回 構造的暴力の事例③ 原子力発電〔内部被ばく問題、安全神話〕 第11回 ビデオ視聴〔日本の原子力発電導入史〕【ETV特集『原発事故への道程 前編 置き去りにされた慎重論』(2011年)】 第12回 ビデオ視聴〔福島第一原子力発電所事故〕【ETV特集『アメリカから見た福島原発事故』】 第13回 新自由主義的開発主義にかんするグループ討議 第14回 グループ発表 第15回 期末レポート提出
◆〔〕内はキーワード |
教科書・参考書等 |
ガルトゥング、ヨハン著・高柳先男他訳『構造的暴力と平和』(中央大学出版部、1991年) 郭洋春他編『環境平和学―サブシステンスの危機にどう立ち向かうか-』(法律文化社、2005年) |
授業で使用する メディア・機器等 |
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【詳細情報】 |
配付資料、映像(ビデオ/PC/その他画像資料)、必携PC |
授業で取り入れる 学習手法 |
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予習・復習への アドバイス |
第 1回 近代と科学の関係を考える。 第 2回 第二次大戦後の、先進国の開発途上国に対する開発援助の歴史を知る。 第 3回 大戦後の国際政治における「平和」と、平和学における「平和」の違いを理解する。 第 4回 平和学の「構造的暴力」の概念を理解する。 第 5回 経済のグローバル化を推し進める新自由主義について理解し、持続可能な開発にかんする議論について学ぶ。 第 6回 バングラデシュを事例として、多国籍企業による発展途上国の開発を考える。 第 7回 ビデオを視聴し、新自由主義の構造的暴力を考える。 第 8回 核技術の近代性を考察する。 第 9回 アメリカ政府が1946年に実施したクロスロード作戦を取り上げたビデオを視聴し、核開発における構造的暴力を考える。 第10回 原子力発電技術の近代性を考察する。 第11回 福島第一原子力発電所の建設経緯をもとに、核の「安全神話」の言説を考える。 第12回 福島第一原子力発電所を建設したアメリカ人技術者へのインタビューを収録したビデオを視聴する。 第13回 グループに分かれて原子力発電という科学技術の近代性を議論するとともに、人間と環境の関係のあり方について議論する。 第14回 グループ発表 第15回 期末レポート提出 |
履修上の注意 受講条件等 |
授業開始までに、配付資料を読んでくること。 |
成績評価の基準等 |
授業での発言10%、グループ作業への参加度30%、期末レポート60% |
実務経験 |
有り
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実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
外務省および国連開発計画での勤務経験をもとに、政府開発援助の問題点と持続可能な開発のありかたについて講義する。 |
メッセージ |
ノートパソコンを持参すること |
その他 |
2024年度3月卒業予定者は履修対象外です。
集中講義日程 2025年2月12日(水) 1-10時限 2025年2月13日(木) 1-10時限 2025年2月14日(金) 1-10時限 |
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |