年度 |
2024年度 |
開講部局 |
総合科学部総合科学科 |
講義コード |
ASA39001 |
科目区分 |
専門教育科目 |
授業科目名 |
イギリス社会研究 |
授業科目名 (フリガナ) |
イギリスシャカイケンキュウ |
英文授業科目名 |
British Society Studies |
担当教員名 |
春日 あゆか |
担当教員名 (フリガナ) |
カスガ アユカ |
開講キャンパス |
東広島 |
開設期 |
2年次生 後期 3ターム |
曜日・時限・講義室 |
(3T) 木5-8:総K306 |
授業の方法 |
講義 |
授業の方法 【詳細情報】 |
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講義中心 |
単位 |
2.0 |
週時間 |
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使用言語 |
J
:
日本語 |
学習の段階 |
2
:
初級レベル
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学問分野(分野) |
23
:
人文学 |
学問分野(分科) |
07
:
史学 |
対象学生 |
2年生以上 |
授業のキーワード |
イギリス、歴史、近代、社会、環境問題、大気汚染、気候変動 |
教職専門科目 |
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教科専門科目 |
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プログラムの中での この授業科目の位置づけ (学部生対象科目のみ) | |
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到達度評価 の評価項目 (学部生対象科目のみ) | 総合科学プログラム (知識・理解) ・当該の個別学問体系の重要性と特性、基本となる理論的枠組みへの知識・理解 ・異文化・異領域の人々に対するコミュニケーション能力の前提となる日本語・日本文化及び外国語・外国文化への知識・理解 ・個別学問体系の密接な相互関係とその重要性を認識するうえでの必要な知識・理解 (能力・技能) ・自らの研究成果をレポートや論文にまとめ、ゼミや研究会等で発表し、質問などにも回答できる能力・技能 |
授業の目標・概要等 |
この講義では、近代イギリス社会における煤煙(大気汚染)問題について検討する。19世紀イギリスでは「煙を完全に燃やす」ことで煤煙対策ができると考えられ、工業炉への燃料投入の工夫、空気注入の工夫をすることが推奨された。また、この煤煙対策は燃料消費の抑制につながるので経済的にもプラスであると宣伝された。しかし、これらの装置を導入した工場経営者の一部は、燃料消費が十分に抑制されず、費用を回収できないことや、ボイラーの損傷による損害などを訴え、対策は非現実的であると主張した。このような工場経営者の懸念は19世紀を通じて完全には払しょくされなかった。対策装置の有用性を実証しようとする試みが何度も行われ、実験結果が数値化されているが、疑義を完全には解消できていない。 この状況は、現在の環境問題をめぐる疑義にも通じるように思われる。有効な解決策が提示されているように思われるのに、十分に広がらないのはなぜなのか。また、この問題では、煤煙対策の推進側は対策の穴や問題点を理解しようとしないとして批判され、一方、煤煙対策に反対する者の中には極端な反対意見を主張する者もいた。なぜ、冷静な議論を行うことができないのだろうか。この講義では、容易に答えの見つからない、このような問いについて考えていく。 |
授業計画 |
第1回 イントロダクション 第2回 イギリス煤煙問題前史 第3回 煤煙問題の文化的側面:煙の良いイメージ 第4回 ジェームズ・ワットの煤煙対策 第5回 数値のからくり 第6回 煤煙対策の法整備 第7回 対策をめぐる対立(シェフィールドの取り締まりの開始) 第8回 対策をめぐる対立(取り締まりの厳しさの変化) 第9回 統治性 第10回 19世紀イギリスの行政の在り方 第11回 健康問題でなかった煤煙問題 第12回 統計から社会政策へ 第13回 他の解決策はあったのか? 第14回 気候変動と比較してみる 第15回 まとめ
期末レポート |
教科書・参考書等 |
教科書は使用しない。参考文献は基本的に講義中に提示する。
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授業で使用する メディア・機器等 |
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【詳細情報】 |
配布資料、パワーポイント |
授業で取り入れる 学習手法 |
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予習・復習への アドバイス |
第1回~第15回。興味のある参考文献を読むことを推奨。 |
履修上の注意 受講条件等 |
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成績評価の基準等 |
おおよそ下記のような基準で評価する。 レポート(70%)、授業への姿勢・授業ごとのコメントペーパー(30%) |
実務経験 |
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実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
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メッセージ |
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その他 |
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すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |