年度 |
2025年度 |
開講部局 |
教養教育 |
講義コード |
67011203 |
科目区分 |
領域科目 |
授業科目名 |
心理学概論B[1教心] |
授業科目名 (フリガナ) |
シンリガクガイロンB |
英文授業科目名 |
Introduction to Psychology B |
担当教員名 |
樫原 潤 |
担当教員名 (フリガナ) |
カシハラ ジュン |
開講キャンパス |
東広島 |
開設期 |
1年次生 後期 3ターム |
曜日・時限・講義室 |
(3T) 月1-4:総L102 |
授業の方法 |
講義 |
授業の方法 【詳細情報】 |
対面 |
講義中心ですが、ディスカッション等相互学習の時間も設けます。 |
単位 |
2.0 |
週時間 |
4 |
使用言語 |
J
:
日本語 |
学習の段階 |
1
:
入門レベル
|
学問分野(分野) |
24
:
社会科学 |
学問分野(分科) |
06
:
心理学 |
対象学生 |
1年次生 |
授業のキーワード |
SDG_03,認知,記憶,学習,情動,動機づけ,脳と行動 |
教職専門科目 |
|
教科専門科目 |
|
教養教育での この授業の位置づけ | 領域科目(人文社会科学系科目群) 分類:心理学 |
---|
学習の成果 | 1.各学問領域について,その形成過程と発展過程及び現代的な課題について説明できる。 2.複数の学問領域にまたがる歴史的,現代的課題について,多角的な視点から説明できる。 |
授業の目標・概要等 |
授業の到達目標 1. 心理学の成り立ちについて概説できる。 2. 人の心の基本的な仕組みおよび働きについて概説できる。 3. 各研究領域における主要な研究テーマや方法について理解する。
授業の概要 本講義は,心理学入門の科目である。現代の心理学の成立に寄与してきた理論研究と実証研究について概観する。トピックは,認知・学習・情動・脳と行動である。なお,心理学概論Aと合わせて受講することが望ましい。 |
授業計画 |
第1回 オリエンテーション:心理学の成り立ちと現代的課題 第2回 認知 (1):感覚と知覚 第3回 認知 (2):言語 第4回 認知 (3):思考 第5回 認知 (4):認知の機能不全と臨床的介入 第6回 記憶 (1):短期記憶と長期記憶 第7回 記憶 (2):忘却と記憶の歪み 第8回 学習 (1):学習の基本原理と動物実験 第9回 学習 (2):学習の転移と機能不全 第10回 情動・動機づけ (1):情動の構造と情動制御 第11回 情動・動機づけ (2):人間の動機づけと自己実現 第12回 情動・動機づけ (3):情動・動機づけの機能不全と臨床的介入 第13回 脳と行動 (1):脳の構造と機能 第14回 脳と行動 (2):神経生理学的検査と臨床的介入 第15回 まとめ:心理学が「科学」であり続けるために
期末レポート
毎回,授業内でディスカッションの時間を設けるとともに,授業内容と関連した近年の研究知見や最新の議論に触れていただきます。授業時間外には,学んだ内容を簡単にまとめるためのショートレポートを作成していただきます。最終レポートでは,全15回の授業で学んだ内容をまとめるとともに,他の授業で学んだ内容との関連づけなど,知識のさらなる利活用に挑んでいただきます。 |
教科書・参考書等 |
■教科書 無藤 隆・森 敏昭・遠藤 由美・玉瀬 耕治 (著) (2018). 心理学 新版 (New Liberal Arts Selection). 有斐閣
■参考書 鹿取 廣人・杉本 敏夫・鳥居 修晃・河内 十郎 (編). (2020). 心理学 第5版補訂版. 東京大学出版会 丹野 義彦・石垣 琢麿・毛利 伊吹・佐々木 淳・杉山 明子(著) (2015). 臨床心理学 (New Liberal Arts Selection). 有斐閣 その他,授業内で適宜紹介します。 |
授業で使用する メディア・機器等 |
テキスト, 配付資料, 映像資料, moodle |
【詳細情報】 |
毎回の授業について,Moodle上でパワーポイント資料やショートレポート課題を配布します。テキストの持参は求めませんが,授業前後に通読しておくようにしてください。また,授業内容に関連した動画等を再生する場合があります。 |
授業で取り入れる 学習手法 |
ディスカッション, 授業後レポート |
予習・復習への アドバイス |
第1回 心理学のなかに含まれる諸分野を概観したうえで,自分が特にどの分野に興味があるかを考えよう。 第2回 様々な錯視図形に触れ,感覚 (情報入力) と知覚 (脳の情報処理) の違いを理解しよう。 第3回 使用言語が異なれば認知のプロセスも変わってくるということを,日本語と英語の文法比較などを通して理解しよう。 第4回 人間が行う推論にどのような種類のものがあるか,またそれらの推論にどのようなバイアスが影響しうるかを理解しよう。 第5回 うつ病患者によくみられる認知の歪みのメカニズムを理解したうえで,認知再構成法という介入法を体験しよう。 第6回 記憶には様々な種類のものがあることを理解したうえで,多くの情報を一度に短期記憶するための方略に挑戦してみよう。 第7回 認知症や目撃証言の事例に触れたうえで,忘却や記憶の歪みのメカニズムを理解しよう。 第8回 動物実験も含めた古典的な研究知見を通じて,様々な学習原理の区分を明確化しよう。 第9回 古典的な研究知見や臨床事例に触れ,学習の転移 (波及効果) のメカニズムや,学習の機能不全が心身にもたらす影響について理解しよう。 第10回 情動 (感情) には一次的なものと二次的なものがあることを理解し,様々な情動制御方略がどの情動に対して有効かを整理しよう。 第11回 人間の行動を起こす際の動機づけには様々なレベルのものがあることを理解するとともに,「自分はどういう人間でありたいか」という動機づけについて省察しよう。 第12回 様々な臨床事例に触れ,「怒りを制御できない」「だめだとわかっているのにやめられない」という心のメカニズムと,その機能不全に対する介入法の要点を理解しよう。 第13回 外傷や疾患によって特定の脳部位が機能不全に陥った事例を概観し,神経細胞や神経系がもつ機能を理解しよう。 第14回 神経系の活性度を測定するための検査としてどのようなものが活用できるかを理解したうえで,精神障害に対する神経生理学的介入としてこれまでどのようなものが提案されてきたかを概観しよう。 第15回 心理学と他の科学分野の間に,どのような接点があるかを考察しよう。 |
履修上の注意 受講条件等 |
・すべての授業に出席することが前提ですので,「欠席した」「話を聞いていなかった」といったことへのフォローは行いません (やむを得ない事由があり,学生ハンドブックに沿って手続きがなされた場合を除く)。 ・提出物の〆切延長や,〆切後のファイル差し替えは一切認められません。早めに課題に取り組むことと,提出するファイルの内容をよく確認することを習慣化してください。 |
成績評価の基準等 |
毎回の授業で課すショートレポート (20%) と最終レポート (80%) により総合的に評価します。また,授業への取り組み態度に問題がみられる場合は,成績評価に加味します。 |
実務経験 |
有り
|
実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
臨床心理士・公認心理師として心理相談業務に携わった経験を踏まえ,人間の心理的メカニズムについてレクチャーします。 |
メッセージ |
大人数講義だからこそ,授業内で質問があるときは勇気をもって発言してください。他の受講者にとっても学びになりますし,教員にとっても大きな励みになります。 |
その他 |
【受講希望者が250人を超えたときは受講者抽選を行う可能性があります。】 |
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |