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年度 2025年度 開講部局 情報科学部
講義コード KA240401 科目区分 専門教育科目
授業科目名 意思決定
授業科目名
(フリガナ)
イシケッテイ
英文授業科目名 Decision-Making
担当教員名 鄭 俊俊
担当教員名
(フリガナ)
テイ シュンシュン
開講キャンパス 東広島 開設期 3年次生   前期   2ターム
曜日・時限・講義室 (2T) 金1-4:工220
授業の方法 講義 授業の方法
【詳細情報】
対面
講義中心 
単位 2.0 週時間 4 使用言語 J : 日本語
学習の段階 2 : 初級レベル
学問分野(分野) 25 : 理工学
学問分野(分科) 02 : 情報科学
対象学生 3年次生
授業のキーワード 線形計画法,整数計画法,ネットワーク最適化,動的計画法,待ち行列理論,シミュレーション,意思決定モデル 
教職専門科目   教科専門科目  
プログラムの中での
この授業科目の位置づけ
(学部生対象科目のみ)
本授業科目は,情報科学プログラムの専門基礎科目として位置づけられる.線形計画法や整数計画法,ネットワーク最適化,動的計画法,シミュレーションなどの工学的手法を体系的に学び,より高度な専門科目や卒業研究において必要となる論理的な意思決定能力と問題解決力を養成するものである. 
到達度評価
の評価項目
(学部生対象科目のみ)
計算機科学プログラム
(知識・理解)
・D1. 計算機科学の基礎となる理論体系を理解し,科学的論理性に基づいた情報処理技術を駆使して,高次元データを収集・処理するための知識と能力.

データ科学プログラム
(能力・技能)
・B. 新たな課題を自ら発見し,データに基づいた定量的かつ論理的な思考と,多角的視野と高度な情報処理・分析により,課題を解決する能力.
・D2. データサイエンスの幅広い知識と技術を駆使して,統計的証拠に基づいた組織戦略・立案を担える能力.
(総合的な力)
・D3. 複合的に絡み合う社会的ニーズや課題を俯瞰し,データに基づいた定量的かつ論理的な思考と多角的視野と高度な情報分析能力で課題を解決する能力.

知能科学プログラム
(能力・技能)
・B. 新たな課題を自ら発見し,データに基づいた定量的かつ論理的な思考と,多角的視野と高度な情報処理・分析により,課題を解決する能力.
・D2. 人工知能やIoTなどの応用や発展に寄与できる情報処理能力やデータ分析能力. 
授業の目標・概要等 本授業の目的は,意思決定問題を工学的視点から数理的に分析・解決するための理論と手法を体系的に理解し,応用力を身につけることである.線形計画法,整数計画法,制約充足問題,ネットワーク最適化,動的計画法,待ち行列理論,シミュレーションなどの基本技法を学ぶとともに,これらの手法を実際の社会問題(物流,AI,製造,輸送,金融,医療等)に適用する力を養うことを目指す. 
授業計画 第1回 線形代数の復習
(行列,ベクトル,連立一次方程式,ガウス消去法など)
第2回 線形計画法の基礎
(モデル化,標準形,2変数のグラフィカル解法)
第3回 単体法(基本と計算)
(基底解・可行解,ピボット操作,最適性条件,感度分析の導入)
第4回 双対理論と応用
(双対定理,影の価格,経済的解釈,輸送問題への応用導入)
第5回 輸送・割当問題
(MODI法,ハンガリアン法,特化型LPの応用)
第6回 整数計画法の基礎
(分枝限定法,定式化の工夫,簡単な応用例(施設配置など))
第7回 制約充足問題(CSP)入門
(制約ネットワーク,制約伝播,バックトラック探索)
第8回 CSPと整数計画法の比較・応用
(スケジューリング,数独,CSPとIPの比較,モデリング力の強化)
第9回 ネットワーク最適化(1)
(最短経路(ダイクストラ・ベルマンフォード),グラフの定式化)
第10回 ネットワーク最適化(2)
(最大流(Ford-Fulkerson),最小費用流,ネットワーク単体法)
第11回 動的計画法(DP)
(状態・再帰関係・例題(ナップサック,経路問題))
第12回 待ち行列理論の基礎
(M/M/1モデル,ポアソン過程,平均待ち時間とシステム評価)
第13回 シミュレーション入門
(離散事象シミュレーション,モンテカルロ法の考え方と適用分野)
第14回 応用事例紹介(物流・AI等)
(ORの実社会応用:製造,輸送,金融,医療,AIとの融合)
第15回 まとめと総合演習
(全体の復習,過去のテーマを用いた総合問題・ディスカッション)

中間テストと期末試験を実施する予定 
教科書・参考書等 参考書は以下のとおりである.
・「意思決定の数理」,西崎一郎著,森北出版株式会社(2017)
・「意思決定のための数理モデル入門」,今野浩,後藤順哉共著,朝倉書店(2011)
・「Python意思決定の数理入門」,橋本洋志,牧野浩二,佐々木智典共著,Ohmsha(2022) 
授業で使用する
メディア・機器等
配付資料, moodle
【詳細情報】  
授業で取り入れる
学習手法
ディスカッション, PBL(Problem-based Learning)/ TBL(Team-based Learning), フィールドワーク/ アンケート調査, 授業後レポート
予習・復習への
アドバイス
毎回の授業前には,配布資料や指定された参考文献を使って重要な用語や基本概念を予習しておくこと.特に授業前半の線形計画法や整数計画法などの数理技法は,事前に基礎的な計算方法を把握しておくと効果的である.授業後には,講義で学んだ手法を用いて演習問題を解き,理論の理解と計算の精度を高めること.また後半のネットワーク最適化,動的計画法,待ち行列理論,シミュレーションについては,理論の応用例を意識して復習することが望ましい.

その他:
授業の質向上のために実施する授業評価アンケートに積極的に参加することを推奨する.また,授業改善に向けて,教員からフィードバックを行う. 
履修上の注意
受講条件等
 
成績評価の基準等 成績評価は,日常点(出席状況・授業態度・ディスカッションへの貢献度),課題レポート,中間テストおよび期末試験を総合的に評価して行う. 
実務経験  
実務経験の概要と
それに基づく授業内容
 
メッセージ  
その他   
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。
回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 
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