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年度 2025年度 開講部局 理学部
講義コード HJ255000 科目区分 専門教育科目
授業科目名 量子化学
授業科目名
(フリガナ)
リョウシカガク
英文授業科目名 Quantum Chemistry
担当教員名 村松 悟
担当教員名
(フリガナ)
ムラマツ サトル
開講キャンパス 東広島 開設期 3年次生   前期   2ターム
曜日・時限・講義室 (2T) 水3-4,金5-6:理E104
授業の方法 講義 授業の方法
【詳細情報】
対面
講義中心,板書多用。必要に応じてmoodleを通じて資料を配布します。 
単位 2.0 週時間 4 使用言語 J : 日本語
学習の段階 3 : 中級レベル
学問分野(分野) 25 : 理工学
学問分野(分科) 07 : 化学
対象学生 理学部化学科(主に3年生)
授業のキーワード 電子状態理論,原子価結合法,分子軌道法,量子化学計算,第一原理(ab initio)計算 
教職専門科目   教科専門科目  
プログラムの中での
この授業科目の位置づけ
(学部生対象科目のみ)
物理化学IBおよび物理化学IIBから連続して,量子論に基づく化学の理論的基盤を学びます。 
到達度評価
の評価項目
(学部生対象科目のみ)
化学プログラム
(知識・理解)
・化学諸専門分野や学際領域における高度な専門的知識を理解し習得する 
授業の目標・概要等 一般の分子における電子状態を記述するための分子軌道法の基礎に習熟します。 
授業計画 第1回:
§0 本授業で学ぶこと(導入)

第2回:
§1 原子価結合(VB)法と分子軌道(MO)法(1)
VB法の炭化水素への応用(混成軌道の記述)

第3–4回:
§1 原子価結合(VB)法と分子軌道(MO)法(2)
MO法のπ電子系への応用(Hückel法)

第5回:
§2 一般の分子の分子軌道法(1)
Slater行列式と積分計算

第6–8回:
§2 一般の分子の分子軌道法(2)
Hartree-Fockの方程式と自己無撞着場(SCF)の方法

第9回:
§3 第一原理(ab initio)計算(1)
直交基底と基底関数展開

第10–11回:
§3 第一原理(ab initio)計算(2)
基底関数系とRoothaan-Hallの式

第12–13回:
§4 Hartree-Fock法を越えて
電子相関を取り込んだ波動関数理論(主にCI法)と密度汎関数理論(DFT)

第14–15回:
§5 分子軌道法の応用
分子の平衡構造,基準振動,電荷密度の記述

授業の進行度に応じて§4,5は内容を変更または省略することがある。


期末試験を1回実施します。 
教科書・参考書等 本授業は,主に以下の3種類の書籍を【参考書】として参照しながら実施します。
(購入は必須ではないが,各自の予習復習に大いに役立つことを保証します)

(1) 「量子化学(上巻・下巻)」(裳華房,原田義也 著)
以下のURLから電子書籍版を閲覧可能です(学内限定)が,同時接続可能数に制限があります。一定ページ数までダウンロードすることができます。
(上巻)https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000048302?7
(下巻)https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000048303?8

(2) 「詳解量子化学の基礎 第2版」(東京電機大学出版局,類家正稔 著)
以下のURLから電子書籍版を試読可能です(学内限定)。同時接続可能数に制限はありませんが,ダウンロードはできません。
https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000118193?5

(3) 「手で解く量子化学(I. 基礎量子化学・Hartree-Fock編)」(丸善出版,中井浩巳 著)
以下のURLから電子書籍版を試読可能です(学内限定)。同時接続可能数に制限はありませんが,ダウンロードはできません。
https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000129712?13
 
授業で使用する
メディア・機器等
テキスト, moodle
【詳細情報】  
授業で取り入れる
学習手法
小テスト/ クイズ形式, 授業後レポート
予習・復習への
アドバイス
いずれの回も授業ノートをしっかり取ることで,復習に役立ててください。
復習においては,授業で扱う式変形・式導出をもう一度自らの手で再現してみることを勧めます。 
履修上の注意
受講条件等
基礎物理化学B,物理化学IB,IIBで学んだ内容を前提知識として扱います。 
成績評価の基準等 成績は期末試験によって決定しますが,授業中にレポート課題や小テストを実施した場合には15~30%程度を成績に含めます。 
実務経験  
実務経験の概要と
それに基づく授業内容
 
メッセージ 化学において,原子・分子の構造,物性,反応性を決定づけているのは。実は「電子のふるまい」に他なりません。そこで本授業では,一般の(任意の)分子に対して,その電子状態を記述するための手法(理論的基盤)を学びます。 
その他   
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。
回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 
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