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年度 2025年度 開講部局 総合科学部総合科学科
講義コード AHA28001 科目区分 専門教育科目
授業科目名 社会行動科学
授業科目名
(フリガナ)
シャカイコウドウカガク
英文授業科目名 Social Behavioral Sciences
担当教員名 小宮 あすか,北梶 陽子
担当教員名
(フリガナ)
コミヤ アスカ,キタカジ ヨウコ
開講キャンパス 東広島 開設期 2年次生   前期   1ターム
曜日・時限・講義室 (1T) 火1-4:総K314
授業の方法 講義 授業の方法
【詳細情報】
対面, オンライン(オンデマンド型)
講義中心 
単位 2.0 週時間 4 使用言語 J : 日本語
学習の段階 2 : 初級レベル
学問分野(分野) 24 : 社会科学
学問分野(分科) 06 : 心理学
対象学生
授業のキーワード 社会、人間行動、文化、進化、適応論的アプローチ、SDGs 
教職専門科目   教科専門科目  
プログラムの中での
この授業科目の位置づけ
(学部生対象科目のみ)
心理学・行動科学的研究を実施するための知識(特に社会心理学・文化心理学の専門知識)を獲得するための初級から中級にかけての講義授業として位置付けられる。
 
到達度評価
の評価項目
(学部生対象科目のみ)
総合科学プログラム
(知識・理解)
・当該の個別学問体系の重要性と特性、基本となる理論的枠組みへの知識・理解 
授業の目標・概要等 講義の目標
1. 心・行動に対する「状況の力」の影響を理解する
2. 集団実験、文化比較を含めた社会心理学の基礎的な方法論を理解できるようになる

講義の概要
私たちは行動の源泉を心に求める傾向がある。例えば大学教員は「好んで」授業を行っているように見えるし、犯罪者も「意図して」罪を犯していると考える。しかし実際に行動を起こすまでには、心以外の様々な要因が関わっているはずである。様々な社会行動を説明するのに、私たちはあまりに心に頼りすぎていないか。
本講義では、文化・社会・集団・状況といった私たちを取り巻く「力」が私たちの心や行動にどのように影響しているか、文化心理学・社会心理学的視座から概説する。具体的な内容は以下の通り。

<文化心理学(担当:小宮)>
文化心理学は「文化と心の相互構成」をテーマに発展してきた学問である。多くの心理学の諸分野と異なり、人の心に対する文化の影響を前提とし、どれだけ深く、どのように文化が心に影響するかを明らかにしてきた。本講義では、文化心理学の諸理論と実証研究、および近年の展開を概説する。

<社会心理学(担当:北梶)>
社会心理学は「状況の力」をテーマに発展してきた学問である。特に本講義では協力行動に注目し、「人がどのような状況で他者に協力するのか」を概説する。社会科学において協力行動が重要なトピックとなっているのは、大規模な協力は人のみが達成していると考えられているからである。本講義を通じて、協力というごく当たり前の行動の不思議を追っていただきたい。
 
授業計画 第1回 イントロダクション:状況の力と社会心理学の視座(小宮)
第2回 文化心理学とは(小宮)
第3回 文化と自己(小宮)
第4回 日本人らしさを考える(小宮)
第5回 2つの適応(小宮)
第6回 日本人らしさを考える・再訪(小宮)
第7回 文化の起源(オンデマンド・小宮)
第8回 中間のまとめとレポート課題(オンデマンド・小宮)
第9回 イントロダクション:協力行動(北梶)
第10回 集団の形成(北梶)
第11回 個人と集団の葛藤(オンデマンド・北梶)
第12回 協力行動と規範(オンデマンド・北梶)
第13回 協力行動と罰(オンデマンド・北梶)
第14回 共感と公正(オンデマンド・北梶)
第15回 期末のまとめとレポート課題(オンデマンド・北梶)

中間レポートおよび期末レポートを課す。

授業の進行具合によりスケジュールや内容が変更になることがあります。 
教科書・参考書等 この授業では教科書は使用しない。板書と配付資料,パワーポイントによって講義を進める。参考にすべき文献については,授業の中で随時指示する。 
授業で使用する
メディア・機器等
テキスト, 配付資料, 映像資料, Microsoft Teams, moodle
【詳細情報】 配付資料,映像(PC) 
授業で取り入れる
学習手法
小テスト/ クイズ形式, 授業後レポート
予習・復習への
アドバイス
第1回 私たちの心に対する社会環境・状況の影響を理解する。
第2回「文化」を理解する。また、心理学においてなぜ文化が重要なのかを理解する。
第3回「私たちが私たち自身をどのように理解するのか」に対する文化の役割を理解する。
第4回 社会行動の文化差を、文化心理学的な観点から理解する。
第5回 社会生態学的アプローチについて理解する。
第6回 社会行動の文化差を社会生態学的観点から理解する。
第7回 文化がどのように変化し、またどのように維持されるのかを理解する。
第8回 文化心理学の考え方とその最近の展開について考える。
第9回 協力行動の基本的な考え方を理解する。
第10回 協力行動を適応の観点から理解する。
第11回 合理性の観点から個人と集団の利益対立の構造を理解する。
第12回 規範が協力行動に与える影響を理解する。
第13回 制度が協力行動の維持に与える影響を理解する。
第14回 共感や公正と協力行動との関連を理解する。
第15回 協力行動を関連領域と連結によって考える。
 
履修上の注意
受講条件等
・「心理学概論A」を履修していることが望ましい。
・心理学実験や調査への協力を求めることがあります。その際は、是非積極的に参加してください。
・成績評価については、初回の授業で説明します。必ず出席してください。
・大会やインターンシップへの参加に伴う欠席について特別な配慮はしませんので注意してください。 
成績評価の基準等 授業への取り組み(30%)、中間レポート(35%)、期末レポート(35%)の成績に基づいて総合的に評価します。 
実務経験  
実務経験の概要と
それに基づく授業内容
 
メッセージ ・ノートパソコンを持参すること。 
その他   
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。
回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 
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