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年度 2024年度 開講部局 情報科学部
講義コード KA116001 科目区分 専門教育科目
授業科目名 確率モデリング
授業科目名
(フリガナ)
カクリツモデリング
英文授業科目名 Stochastic Modeling
担当教員名 土肥 正
担当教員名
(フリガナ)
ドヒ タダシ
開講キャンパス 東広島 開設期 2年次生   後期   4ターム
曜日・時限・講義室 (4T) 火1-4:工218
授業の方法 講義 授業の方法
【詳細情報】
 
講義中心、プロジェクタによる投影 
単位 2.0 週時間   使用言語 B : 日本語・英語
学習の段階 3 : 中級レベル
学問分野(分野) 25 : 理工学
学問分野(分科) 02 : 情報科学
対象学生 2年次生(情報科学部)並びに過年度生(その他)
授業のキーワード 確率変数,確率分布,確率過程,離散事象,確率モデル 
教職専門科目   教科専門科目  
プログラムの中での
この授業科目の位置づけ
(学部生対象科目のみ)
確率論の基本的内容を理解した上で,システム・情報分野において生じる不確実な現象をモデル化するための方法論について学ぶ. 
到達度評価
の評価項目
(学部生対象科目のみ)
電気システム情報プログラム
(能力・技能)
・電気,システム,情報分野の基礎となる概念,知識および手法
・電気,システム,情報分野の基礎概念,知識および手法を具体的・専門的な問題に応用する能力

計算機科学プログラム
(能力・技能)
・A. 情報基盤の開発技術,情報処理技術,データを分析して新しい付加価値を生む技術.
・B. 新たな課題を自ら発見し,データに基づいた定量的かつ論理的な思考と,多角的視野と高度な情報処理・分析により,課題を解決する能力.

データ科学プログラム
(能力・技能)
・D2. データサイエンスの幅広い知識と技術を駆使して,統計的証拠に基づいた組織戦略・立案を担える能力.

知能科学プログラム
(能力・技能)
・D2. 人工知能やIoTなどの応用や発展に寄与できる情報処理能力やデータ分析能力. 
授業の目標・概要等 我々の身の周りには不確実な事象が数多く存在する.そのような不確実性下での現象を定量的に取扱うための数学的技法が確率論であり,工学に限らず,自然科学や人文・社会科学における領域において広く利用されている.本講義では確率論における基本事項を確認した後,主に離散事象を取扱うための代表的な確率過程であるポアソン過程,再生過程,マルコフ連鎖などついて概説する.このような離散事象確率過程は,システム工学や情報科学において頻出する確率過程であり,応用上極めて重要である.さらに,通信トラフィック工学やコンピュータシステムの性能評価においても必要不可欠な数学ツールのひとつとして認識されている.本講義の具体的な到達目標は下記の通りである.  
授業の内容・計画等 1.組合せ確率に基づいた古典的確率論の基礎事項を確認し,確率変数の基本概念を理解する.また,測度論など高度に数学的な概念を用いることなく,‘確率’のもつ本質的なイメージを直感的に掴む.
2.具体的に確率分布関数が与えられた場合に,平均,分散,各種モーメントを計算する能力,さらには分布の畳込み演算や特性関数を計算する能力を修得する.
3.ポアソン過程や再生過程の基本的性質を理解した上で,再生関数や到着時間間隔分布に関する種々の結果,さらにはこれらの確率過程の極限における性質を導出することができる能力を修得する.
4.マルコフ性を理解し,マルコフ連鎖における推移確率の計算,極限推移確率の計算を行うことができる能力を修得する.
5.不確実な現象を確率変数や確率過程によって記述するためのモデル化能力を修得する

なお,「知識・理解」,「能力・技能」の評価項目は,下記のとおりである。

確率に関する基礎知識を確認し,関連する計算能力を養うとともに,不確実な現象を確率変数や確率過程によって記述するためのモデル化能力を修得する.
 
授業計画 第1回 講義方針の説明,確率空間(1)
レポートは適宜
第2回 確率空間(2)
レポートは適宜
第3回 確率変数(1)
レポートは適宜
第4回 確率変数(2)
レポートは適宜
第5回 確率変数(3)
レポートは適宜
第6回 確率変数の特性値(1)
レポートは適宜
第7回 確率変数の特性値(2)
レポートは適宜
第8回 確率変数の特性値(3)
レポートは適宜
第9回 母関数と特性関数(1)
レポートは適宜
第10回 母関数と特性関数(2)
レポートは適宜
第11回 母関数と特性関数(3)
レポートは適宜
第12回 ポアソン過程(1)
レポートは適宜
第13回 ポアソン過程(2)
レポートは適宜
第14回 再生過程(1)
レポートは適宜
第15回 再生過程(2)
レポートは適宜
レポートは適宜

期末試験1回, レポート適宜 
教科書・参考書等 講義形式:講義中心

今年の「確率モデリング」の講義は対面/オンラインで行う予定です。
但し、期末試験は対面式で行いますので、注意して下さい。
期末試験の日時と場所は後日通知します。

オンライン講義は Teams で行います。講義コードは掲示板に掲載して
いますので各自で登録して下さい。受講生の便宜を図るため、
オンライン講義と同時にビデオのオンデマンド配信も行うこ
とを検討します。


教科書:「確率と確率過程」伏見正則、朝倉書店
(講義開始前に必ず購入しておくこと)  

使用する視聴覚教材の種類:Teams

ビデオ・DVD使用の場合(本数;1回の上映時間)


 
授業で使用する
メディア・機器等
 
【詳細情報】 特になし 
授業で取り入れる
学習手法
 
予習・復習への
アドバイス
【1回目】微積分・線形代数学の予習・復習
【2回目】古典確率論(確率論基礎)の予習・復習
【3回目】確率変数と確率分布の定義と概念の理解に務める
【4回目】離散確率分布の平均,分散,各種モーメントの計算
【5回目】連続確率分布の平均,分散,各種モーメントの計算
【6回目】多変量確率変数の定義,畳込み演算に関する例題計算,極限定理の理解
【7回目】中間試験
【8回目】ポアソン過程の定義とコルモゴロフ方程式の理解
【9回目】到着時間分布の導出と関連諸定理の理解
【10回目】再生関数の計算と再生定理の理解
【11回目】再生関数の計算,年齢と寿命関する諸定理の理解
【12回目】コルモゴロフ方程式の理解と極限推移確率の算出
【13回目】無限状態マルコフ過程の例示と極限推移確率の計算
【14回目】有限状態マルコフ過程の例示と極限推移確率の計算
【15回目】待ち行列モデルの定式化と性能評価
【16回目】期末試験   
履修上の注意
受講条件等
受講条件等 ・受講条件等 ・原則としてすべての授業に出席すること.

・微積分学,線形代数学,常微分方程式に関する基本知識を必要とする.
・この科目に先立つ基礎科目:線形代数学I, 線形代数学II, 微分積分学I, 微分積分学II、
 確率論基礎
・この科目が役立つ応用科目:確率過程論、ファイナンス工学  
メッセージ オフィスアワーを毎週水曜日14:00-15:00 に設定するので,質問等がある場合には積極的に活用すること.期末試験の答案は,希望者に限り,期間を限定して個別に開示する.  
 
成績評価の基準等 成績評価の方法  試験 (70%), レポート数回 (30%) を目安に100点満点で評価する.60点以上を合格とする.   
実務経験  
実務経験の概要と
それに基づく授業内容
 
メッセージ この科目は情報科学部の学生を対象にしたコア科目であり,情報科学部における学習・教育目標を参照されたい.   
その他   
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。
回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 
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