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年度 2024年度 開講部局 工学部
講義コード K6137020 科目区分 専門教育科目
授業科目名 電気磁気学I
授業科目名
(フリガナ)
デンキジキガク 1
英文授業科目名 Electromagnetism I
担当教員名 鈴木 仁
担当教員名
(フリガナ)
スズキ ヒトシ
開講キャンパス 東広島 開設期 2年次生   前期   1ターム
曜日・時限・講義室 (1T) 月5-8:工220
授業の方法 講義 授業の方法
【詳細情報】
 
講義中心,板書中心
 
単位 2.0 週時間   使用言語 B : 日本語・英語
学習の段階 2 : 初級レベル
学問分野(分野) 25 : 理工学
学問分野(分科) 12 : 電子工学
対象学生 工学部第二類 2年次学生
授業のキーワード 電磁現象、電場、磁場、マクスウェルの方程式、誘電体、磁性体、電磁誘導、定量的計算 
教職専門科目   教科専門科目  
プログラムの中での
この授業科目の位置づけ
(学部生対象科目のみ)
・第二類専門科目の中で専門細目分野「物性工学」に属し、基礎教養科目で学習した内容を用いて、専門的な概念に関する知識や理解を深め、それを応用する能力を深める。
・この授業の前提となる科目:微分学、積分学、線形代数、力学
・この授業と合わせて履修することが望ましい科目:電磁気学演習

電磁気学は量子力学と並んで物理学の中で基礎をなす部分であり、物性や電子回路、ダイオードやトランジスタ等の電子デバイスの動作原理を理解する上で欠くことのできないものである。
 
到達度評価
の評価項目
(学部生対象科目のみ)
電気システム情報プログラム
(能力・技能)
・電気,システム,情報分野の基礎となる概念,知識および手法

電子システムプログラム
(能力・技能)
・電子システム分野の基礎となる概念,知識および手法 
授業の目標・概要等 電磁気学の基礎概念を学習し、電磁気学の基本となるマクスウェル方程式について講義する。
この授業で学習する内容は次の通り。
1. 電磁気学で使用する数学の復習(ベクトル、微分、積分、立体角等)
2. 静電場,静磁場の法則、誘電体
3. 時間的に変化する場、電磁誘導
4. マクスウェル方程式
5. 直流電気回路
6. 電場、磁場のエネルギー

なお,「知識・理解」,「能力・技能」の評価項目は,下記のとおりである。
電子システムプログラムおよび電気電子工学プログラムおける「知的能力・技能」の中で、
・電子システム分野,電気電子工学分野の基礎となる概念,知識および手法の習得と理解.
 
授業計画 第1回
1. 電磁気学の数学的準備
ベクトル、座標系、微分、積分
ベクトル,ベクトルの演算(内積,外積),座標系,微分演算子についてを理解する.
第2回
2. クーロンの法則と静電場
場の考え方を理解し,簡単な電場の求め方を学ぶ.
第3回
3. ガウスの法則
積分形式のガウスの法則の理解する.真空における電気力線密度,電荷の関係を理解する.
第4回
4. ガウスの定理とガウスの法則
 数学のガウスの定理を利用して,ガウスの法則の微分形を導出する.
第5回
ガウスの法則の微分形を理解し,そのイメージを理解する.

5. 静電ポテンシャルと静電エネルギー(1)
保存場の概念, 静電ポテンシャルの概念を学ぶ.
電気双極子.
第6回
6. 静電ポテンシャルと静電エネルギー(2)
静電ポテンシャルの利用方法,静電エネルギーを学ぶ.
第7回
7. ポアソン方程式、導体、境界値問題
導体内の電場,ポアソン方程式,ラプラス方程式を理解し,与えられた境界条件での電場の求め方を学ぶ.
第8回
鏡像法.
8. コンデンサーと誘電体
平行平板コンデンサー,静電エネルギーについて理解する.
第9回
ミクロ (微視的) に見た誘電体の性質とコンデンサーについて理解する.
第10回
9. 定常電流
オームの法則,キルヒホッフの法則,ジュール熱を理解する.
第11回
10. 電流の周りの磁束密度
電流が作る磁束密度,ローレンツ力,ビオ・サバールの法則による磁場の求め方を学ぶ.

11. 磁場中の電子の運動
円電流の磁場,サイクロトロン,渦電流
第12回
12. アンペールの法則
磁場のガウスの法則,アンペールの法則(積分形,微分系)を学ぶ.
第13回
13. 電磁誘導
変動する磁場による誘導電場,ファラデーの電磁誘導の法則をまなぶ.

第14回 
14. インダクタンス,磁場のエネルギー、磁場と磁束密度の関係
自己インダクタンス,相互インダクタンス,コイルの中の磁場のエネルギー,磁場と磁束密度の関係学ぶ.
第15回
15.変位電流とアンペールの法則、 マクスウェルの方程式のまとめ
変位電流を含むマクスウェル方程式の積分形、微分形についてまとめる.

毎回レポートを実施する.
小テストを3回程度実施する.


レポートの注意点や解説は,毎回の講義の冒頭でおこなうので,遅刻しないこと. 
教科書・参考書等 教科書:物理学スーパーラーニングシリーズ「電磁気学」,佐川弘幸、本間道雄著,丸善出版.

参考書:初級者向け「よくわかる電磁気学」 前野 昌弘,東京図書,
詳しい解説や多くの例を学びたい人向け「電磁気学」宇野亨、臼井宏著 コロナ社
物理理論をもっと詳しく学びたい人向け「電磁気学 (物理テキストシリーズ 4)」 砂川 重信 岩波書店
「理論電磁気学」 砂川 重信 紀伊国屋書店
 
授業で使用する
メディア・機器等
 
【詳細情報】 課題配布.
講義形式:板書多用 
授業で取り入れる
学習手法
 
予習・復習への
アドバイス
基本的に,授業の復習を行い、テキストの演習問題を自習すること.
講義を聴くだけではなく、実際に式の導出や演習問題を解き、理解をふかめること。
講義において出された課題を期限内に提出すること.
問題の解き方を覚えるのではなく,その背後にある物理的概念を理解すること.
 
履修上の注意
受講条件等
・原則としてすべての授業に出席すること.
・この科目が役立つ応用科目:電機磁気学II,電磁波伝送工学、光波工学、磁性体工学、過渡現象論
 
成績評価の基準等 授業中の小テストおよびレポート15%、期末試験85%で評価する。60%以上を合格とする。 
実務経験  
実務経験の概要と
それに基づく授業内容
 
メッセージ ・教科書の対応する部分をあらかじめ予習すること.
・本講義と連動した「電磁気学演習」,合わせて履修することが望ましい.
・並行して開講される「応用数学II」で扱うベクトル解析も使用する.
・交流回路、過渡現象については、回路理論Iや過渡現象論で学習するので、本講義では扱わない。 
その他   
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。
回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 
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