年度 |
2024年度 |
開講部局 |
工学部 |
講義コード |
K6132020 |
科目区分 |
専門教育科目 |
授業科目名 |
熱・統計力学 |
授業科目名 (フリガナ) |
ネツ・トウケイリキガク |
英文授業科目名 |
Thermodynamics and Statistical Mechanics |
担当教員名 |
西田 宗弘 |
担当教員名 (フリガナ) |
ニシダ ムネヒロ |
開講キャンパス |
東広島 |
開設期 |
3年次生 前期 2ターム |
曜日・時限・講義室 |
(2T) 金5-8:工102 |
授業の方法 |
講義 |
授業の方法 【詳細情報】 |
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講義中心, 対面とオンラインのハイブリッド方式. |
単位 |
2.0 |
週時間 |
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使用言語 |
B
:
日本語・英語 |
学習の段階 |
3
:
中級レベル
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学問分野(分野) |
25
:
理工学 |
学問分野(分科) |
12
:
電子工学 |
対象学生 |
第2類3年次以上 |
授業のキーワード |
小正準集合,正準集合,大正準集合,分配関数,エントロピー,自由エネルギー,フェルミ分布 |
教職専門科目 |
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教科専門科目 |
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プログラムの中での この授業科目の位置づけ (学部生対象科目のみ) | 電気・電子・システム・情報分野の応用的問題の多くは,電子物性に基礎を置くエレクトロニクスに関係しており,電子物性の理解が問題解決の重要な要素となっている。 この授業は,電子物性の理解に必要な統計力学・熱力学の基礎的事項を学習し,電子が関与する様々な問題を扱う為の基礎を習得する事を目的としている。 |
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到達度評価 の評価項目 (学部生対象科目のみ) | 電子システムプログラム (能力・技能) ・電子システム分野の基礎となる概念,知識および手法 |
授業の目標・概要等 |
現代のエレクトロニクスを支える電子デバイスの原理を理解する為には、電子の熱的・統計的性質を理解する事が必要である。本講義では、熱・統計力学の基本的な考え方や手法を学び、電子物性の背後にある物理的なメカニズムを理解することを目的とする。
以下の諸事項の達成を目標とする. 1. 小正準集合の考え方とエントロピーについて理解する. 2. 正準集合の考え方について理解する. 3. 大正準集合の考え方について理解する. 4. 分配関数の意味を理解し利用法を習得する. 5. フェルミ分布関数の意味を理解し利用法を習得する. 6. 自由エネルギーの考え方について理解する. |
授業計画 |
第1回 統計力学の基本的な考え方 等確率の原理,スターリングの公式. [小テスト] スターリングの公式 第2回 エントロピー1 小正準集団,エントロピーの定義,絶対温度. [小テスト] 熱平衡状態での温度 第3回 エントロピー2 調和振動子系のエントロピー,断熱定理,気体の圧力. [小テスト] エントロピー 第4回 正準分布と自由エネルギー1 正準分布,分配関数,エネルギーのゆらぎ,比熱. [小テスト] 分配関数とエネルギー 第5回 正準分布と自由エネルギー2 ヘルムホルツの自由エネルギー,自由エネルギー最小の原理. [小テスト] 調和振動子系の分配関数 第6回 正準分布と自由エネルギー3 ギブスの自由エネルギー,状態量,ル・ジャンドル変換. [小テスト] 自由エネルギー 第7回 大正準分布と化学ポテンシャル1 大正準分布,化学ポテンシャル,大分配関数. [小テスト] 大分配関数 第8回 大正準分布と化学ポテンシャル2 粒子数の平均値とゆらぎ,化学ポテンシャルの意味 [小テスト] 化学ポテンシャル 第9回 前半のまとめ,中間試験 第10回 熱力学の法則 大分配関数と状態量,熱力学関数,熱力学関係式 [小テスト] 熱力学関係式 第11回 古典統計力学近似とエネルギー等分配則 古典統計力学近似,理想気体,エネルギー等分配の法則. [小テスト] 古典統計力学近似 第12回 フェルミ・ディラック統計と自由電子ガス1 量子統計,フェルミ分布関数の導出. [小テスト] 自由電子ガス 第13回 フェルミ・ディラック統計と自由電子ガス2 自由電子ガス,フェルミ運動量,フェルミエネルギー [小テスト] フェルミ運動量,フェルミエネルギー 第14回 統計力学の応用1 半導体統計. [小テスト] キャリア濃度 第15回 統計力学の応用2 固体の格子振動,デバイ温度,比熱. [小テスト] 格子振動
毎回小テスト(レポート)を実施。中間試験、期末試験。 |
教科書・参考書等 |
教科書:特に指定しない. 参考書: 長岡洋介「統計力学」(岩波書店)
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授業で使用する メディア・機器等 |
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【詳細情報】 |
テキスト,配付資料.講義中にオンライン小テストを実施するのでPCを持参してください. |
授業で取り入れる 学習手法 |
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予習・復習への アドバイス |
毎回講義内容に沿った小テストを行うので,それらを自力で解けるようになることを 目標に,必ず復習を行って下さい. 参考書の該当ページを以下に示すので,事前に目を通しておくと理解に役立ちます. 参考書: 長岡洋介「統計力学」(岩波書店)
第1回 p.1-17 第2回 p.18-29 第3回 p.50-60 第4回 p.69-78 第5回 p.78-86 第6回 p.86-90 第7回 p.167-170, 190-193 第8回 p.170-173, 193-194 第9回 中間試験 第10回 p.90-96 第11回 p.99-109, 115-119 第12回 p.197-201, 206-209 第13回 p.209-225 第14回 p.226 第15回 p.154-164 |
履修上の注意 受講条件等 |
「電子物性基礎論」を習得し,量子力学の基礎を理解していることを前提に講義を行う. また,「量子力学」を習得していることが望ましい. |
成績評価の基準等 |
小テスト(40%), 中間試験(30%),期末試験(30%)により評価し60%以上を合格とする.中間試験,期末試験はオンラインで実施する.なお,新型コロナウイルス感染症の状況が改善された際は,対面での試験を行う場合がある。 |
実務経験 |
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実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
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メッセージ |
毎週金曜日16:20-17:20をオフィスアワーとします. |
その他 |
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すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |