年度 |
2024年度 |
開講部局 |
理学部 |
講義コード |
HG370000 |
科目区分 |
専門教育科目 |
授業科目名 |
反応有機化学 |
授業科目名 (フリガナ) |
ハンノウユウキカガク |
英文授業科目名 |
Organic Reaction Chemistry |
担当教員名 |
安倍 学 |
担当教員名 (フリガナ) |
アベ マナブ |
開講キャンパス |
東広島 |
開設期 |
3年次生 前期 1ターム |
曜日・時限・講義室 |
(1T) 火1-2,木1-2:理E104 |
授業の方法 |
講義 |
授業の方法 【詳細情報】 |
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講義中心、板書多用 |
単位 |
2.0 |
週時間 |
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使用言語 |
J
:
日本語 |
学習の段階 |
4
:
上級レベル
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学問分野(分野) |
25
:
理工学 |
学問分野(分科) |
07
:
化学 |
対象学生 |
理学部化学科3年次学生 |
授業のキーワード |
転位反応,軌道相互作用,Woodward-Hoffmann則,光反応 |
教職専門科目 |
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教科専門科目 |
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プログラムの中での この授業科目の位置づけ (学部生対象科目のみ) | |
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到達度評価 の評価項目 (学部生対象科目のみ) | 化学プログラム (知識・理解) ・化学諸専門分野や学際領域における高度な専門的知識を理解し習得する |
授業の目標・概要等 |
軌道相互作用の観点から有機化学反応を理解する。反応性の変化に対する電子的および立体的影響さらに軌道の対称性の効果を理解し,反応性を定性的に予測できるようになろう。また,電子励起状態分子の反応化学を修得することを目標とする. |
授業計画 |
【第1ターム】 第1回: ・ 授業のねらい(目標)と成績評価について ・ 化学反応の選択性の発現・予測(反応速度の大小も含む)に対するフロンテイア軌道論の適用 ・ 化学結合論の復習 同核、異核同士のσあるいはπ結合;結合性、反結合性;軌道間相互作用の大きさ
第2回: ・ 分子軌道法による分子の形と電子構造 メタン,エチレン,アリル系,ブタジエンの分子軌道と軌道係数 ・ フロンテイア軌道法による分子の反応性の理解と化学反応の速度の予測 Hard and Soft Acids and Bases (HSAB) の考え方 KlopmanとSalemの式 ・ 両性求核試薬(求核点が2点ある場合の位置選択性) エノラートイオン
第3回: ・ 分子の構造と反応に及ぼす軌道間相互作用 超共役効果(C-H, C-Si, C-Fの比較)
第4回: ・ 立体電子効果 SN2反応の立体選択性 アノマー効果
第5回: ・ [4+2]付加環化反応,1,3双極子付加環化反応の位置選択性 ・ 付加環化反応の配向選択性に対する軌道係数
第6回: ・ シグマトロピー転位 1.3-, 1.5-, 1.7-転位反応 3.3-転位(Cope転位)
第7回: ・ Woodward-Hoffmann則([4+2]付加環化反応を例にとって) 電子環状反応 [4+2]付加環化反応
第8回: ・第1ターム期末試験
第9回: ・ 電子的励起状態分子の化学の重要性について 合成化学 光合成 太陽電池 ・ 光とは
第10回: ・ 光エネルギー吸収による電子的励起状態の発生 ・ 電子励起状態分子の失活過程(Jablonski Diagram) Internal conversion(内部変換) Intersystem crossing(項間交差) Vibrational relaxation(振動緩和) Fluorescence(蛍光) Phosphorescence(燐光) ・ 電子的励起状態分子の化学反応
第11回: ・ アルケンの光反応(1) アルケンの電子励起状態 異性化反応
第12回: ・ アルケンの光反応(2) 環化反応 電子環状反応
第13回: ・ カルボニル化合物の光反応(1) カルボニル基の電子励起状態 水素引き抜き反応 結合開裂反応
第14回: ・ カルボニル化合物の光反応(2) 結合開裂反応 環化反応
第15回: ・ 電子励起状態有機分子の反応(4) 芳香族化合物
・第2ターム期末試験
フロンティア軌道論, Woodward-Hoffmann則の習得,電子的励起状態分子の反応性 |
教科書・参考書等 |
講義形式:板書中心 教科書:フロンティア軌道論で化学を考える 友田修司 講談社サイエンティフィク |
授業で使用する メディア・機器等 |
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【詳細情報】 |
テキスト,配付資料, |
授業で取り入れる 学習手法 |
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予習・復習への アドバイス |
マクマリーの有機化学の内容を把握している必要がある。講義開始前に、再度復習しておくこと。 |
履修上の注意 受講条件等 |
有機反応すなわち電子の流れと軌道の重なりをアニメーションのように明確に イメージしよう。 |
成績評価の基準等 |
毎回の小テスト50%+期末50% 平均点が60~69点:可、70~79点:良、80~89点:優、90~100点:秀。 |
実務経験 |
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実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
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メッセージ |
覚えるのではなく、理解して自分の中できちっと整理すること。何事にも疑問を抱き、自分の考えが出てくるよう深く考えること。 |
その他 |
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すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |