年度 |
2024年度 |
開講部局 |
理学部 |
講義コード |
HG310000 |
科目区分 |
専門教育科目 |
授業科目名 |
光機能化学 |
授業科目名 (フリガナ) |
ヒカリキノウカガク |
英文授業科目名 |
Photochemistry of Condensed Matter |
担当教員名 |
齋藤 健一 |
担当教員名 (フリガナ) |
サイトウ ケンイチ |
開講キャンパス |
東広島 |
開設期 |
3年次生 前期 2ターム |
曜日・時限・講義室 |
(2T) 火1-2,金7-8:理E104 |
授業の方法 |
講義 |
授業の方法 【詳細情報】 |
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講義,板書多用,パワーポイント |
単位 |
2.0 |
週時間 |
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使用言語 |
B
:
日本語・英語 |
学習の段階 |
3
:
中級レベル
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学問分野(分野) |
25
:
理工学 |
学問分野(分科) |
07
:
化学 |
対象学生 |
3年次生 |
授業のキーワード |
物理化学,無機化学,材料化学,光,物性,機能 |
教職専門科目 |
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教科専門科目 |
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プログラムの中での この授業科目の位置づけ (学部生対象科目のみ) | |
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到達度評価 の評価項目 (学部生対象科目のみ) | 化学プログラム (知識・理解) ・化学諸専門分野や学際領域における高度な専門的知識を理解し習得する |
授業の目標・概要等 |
化学の研究にたずさわる全員に共通するキーワード,それは「物質」である。4年生に進級しどの研究室に配属されても,物質を扱う研究に取り組む。物質の状態は,小さな例外を除けば,気相・液相・固相の3つの「相」に分類される。これを物質の3態と呼ぶ。本講義では,特に原子・分子が集まることで形成される相(凝縮相)を中心に学ぶ。また,「第4の相」と呼ばれる興味深い状態・物質についても少し触れたい。その他,物性から派生した,物質が持つ素晴らしい「機能性」についても学ぶ。 |
授業計画 |
イントロダクション:物質の三態,光とは,色とは(吸収,散乱,発光) 固体I:固体の種類,結晶の種類,結晶構造,ミラー指数 固体II:X線回折と消滅則 固体III:金属(自由電子モデル,Fermi-Dirac分布,プラズマ振動,金属の反射と色) 固体IV:半導体(バンドの形成,P型・N型半導体,PN接合,LED,太陽電池) 固体V:固体の総復習 表面・界面I:界面の生成(van der Waals方程式,凝縮,臨界定数) 表面・界面II:表面張力,液滴,ぬれと接触角,毛管現象 表面・界面III:固体表面,表面エネルギー,吸着,触媒 表面・界面Ⅳ:表面・界面の総復習 光物性I:レーザー(自然放出と誘導放出,アインシュタインのA係数とB係数) 光物性II:光と分子(光の吸収,遷移,励起状態の緩和) 光物性III:光と固体(光の吸収,バンド間遷移,光エレクトロニクス) 光物性Ⅳ:先端光科学 期末試験
単元後の総まとめで試験を行う予定である。最後に期末試験(全範囲)を行う。その他,適宜,小テスト,レポートを行う。 |
教科書・参考書等 |
講義中心,板書多用,パワーポイント使用,毎回レジュメ配布。 教科書:P.W. Atkins著,千原・中村訳,アトキンス物理化学(上・下),東京化学同人. 参考書:1) D.W. Ball著,田中・阿竹監訳,ボール物理化学(上・下),化学同人,2) D.A. McQuarrie, J.D. Simon著,千原・江口・齋藤訳,マッカリー・サイモン物理化学(上・下),東京化学同人.3) C. Kittel, 宇野・津屋・森田・山下訳,固体物理学入門(上),丸善. |
授業で使用する メディア・機器等 |
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【詳細情報】 |
テキスト,配付資料,映像(ビデオ/PC/その他画像資料) |
授業で取り入れる 学習手法 |
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予習・復習への アドバイス |
1. 光と物質の多様性を概観。 2. 結晶構造やミラー指数が,次回の消滅則と密接につながっている。 3. 消滅則を対称性と数式から理解する。 4. 自由電子モデル(金属中の電子を気体のように扱う)。 5. 半導体を知り,LEDと太陽電池の動作原理を理解できるように。 6. 固体の総復習(試験を予定) 7. 原子・分子の凝縮とは? 8. 界面の安定にするにはpartI 9. 表面を安定にするにはpartII,吸着とは,触媒とは 10. 表面・界面の総まとめ(試験を予定) 11. レーザーの原理は,アインシュタインが提唱した反応速度式で理解できる。 12. 固体の光吸収とその機能性 13. 分子の光吸収とその機能性 14. 先端の光科学,材料科学について 15. 期末試験(全範囲が対象) |
履修上の注意 受講条件等 |
様々な方面からアプローチし,物理や物理化学が苦手な人も興味を持つよう努力するため,物理化学という概念の先入観を無くして受講して欲しい。 |
成績評価の基準等 |
学修の成果に係る評価等の基準として,中間試験30-40%(程度),期末試験50%(程度),平常点(小テスト,レポート,出席等)10-20%(程度)により行う。なお,追試は例年行っていない。一方,試験を3回(中間2回,期末1回),例年行っているのは,学生のチャンスを増やす考慮であることを申し添える。 |
実務経験 |
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実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
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メッセージ |
物質がいかに光と関係しており,そして物質が以下に優れた性質を秘め,それを人類が機能として利用し,発展させてきたのか。その醍醐味を感じて欲しい。例えば,LEDや太陽電池の動作原理も,固体と光の相互作用からなっています。 |
その他 |
https://home.hiroshima-u.ac.jp/saitow/ |
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |