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年度 2024年度 開講部局 理学部
講義コード HG260000 科目区分 専門教育科目
授業科目名 物理化学IA
授業科目名
(フリガナ)
ブツリカガク1A
英文授業科目名 Physical Chemistry IA
担当教員名 岡田 和正
担当教員名
(フリガナ)
オカダ カズマサ
開講キャンパス 東広島 開設期 2年次生   前期   1ターム
曜日・時限・講義室 (1T) 水3-4,金7-8:理E002AV
授業の方法 講義 授業の方法
【詳細情報】
 
教科書を用いた講義中心,板書多用 
単位 2.0 週時間   使用言語 B : 日本語・英語
学習の段階 2 : 初級レベル
学問分野(分野) 25 : 理工学
学問分野(分科) 07 : 化学
対象学生 理学部化学科
授業のキーワード 相平衡,化学ポテンシャル,理想溶液,正則溶液,束一的性質,化学平衡,電池電位 
教職専門科目   教科専門科目  
プログラムの中での
この授業科目の位置づけ
(学部生対象科目のみ)
講義内容は「基礎物理化学A」で学んだ熱力学の化学現象への応用である。種々のマクロな性質を化学ポテンシャルにもとづいて物理化学的に解釈する。分子論的な見方は「物理化学IIA」で学ぶ。 
到達度評価
の評価項目
(学部生対象科目のみ)
化学プログラム
(知識・理解)
・物理化学,無機化学,有機化学の基礎的知識を徹底して理解し習得する
・基礎学問の論理的骨格や体系及び学問形成に必要な知識・技術を理解し習得する 
授業の目標・概要等 「基礎物理化学A」で学んだ熱力学の知識を用い,種々のマクロな化学現象(相平衡や化学平衡)を化学ポテンシャルにもとづいて理解する。溶液の熱力学として理想溶液および正則溶液の概念を扱う。必要に応じて演習問題を出す。 
授業計画 第1講 熱力学の重要事項の復習と化学熱力学序論
第2講 純物質の相図
第3講 相転移の熱力学的側面
第4講 物理的な境界
第5講 混合物の熱力学的記述
第6講 混合物の熱力学的記述
第7講 溶液の性質
第8講 溶液の性質
第9講 まとめ(中間試験)
第10講 2成分系の相図
第11講 2成分系の相図
第12講 活量
第13講 平衡定数
第14講 反応条件と化学平衡
第15講 電池電位
第16講 まとめ(期末試験)

中間試験と期末試験を実施する。 
教科書・参考書等 講義の補助として,資料を用いる。
化学プログラム物理化学系科目の共通教科書:
  P. Atkins & J. de Paula著,中野・上田・奥村・北河訳,物理化学(上・下)第10版,東京化学同人(2017).
  トピック4A~6Cおよび16Cの内容を扱う。
参考書:
 化学熱力学で評価の高い和書として
  原田義也,化学熱力学,裳華房(1984,修訂版2002)
 がある。同じ著者による少し易しいテキストは
  原田義也,物理化学入門シリーズ 化学熱力学,裳華房(2012).
 である。後者は次のURLから電子書籍版を読むことができる。
  https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000042539
 そのほか,
  中原勝,現代化学への入門5 集合体の熱力学・統計熱力学,岩波書店(2007).
  辻井薫,やるぞ!化学熱力学,講談社(2023).
 を挙げておく。前者は「物理化学IIA」の範囲も扱っている。後者は最近出版され,記述の丁寧なテキストである。
 これを機会に英語の原書を読んでみるのもよい。例えば
  E. B. Smith, Basic Chemical Thermodynamics, 6th Ed., Imperial College Press (2014).
 は数学的厳密性を避け初学者向けに分かりやすく書かれている。熱力学のハードルを下げてくれる入門書である。スペイン語,ポルトガル語,中国語などへの翻訳もある。原著第4版の邦訳書があったが,絶版となった。
 化学熱力学を分子論から構築していくという現代的なアプローチをしたテキストに,
  R. M. Hanson & S. Freen, Introduction to Modern Thermodynamics, University Science Books (2008);
  邦訳:千原・稲葉訳,熱力学要論--分子論的アプローチ--,東京化学同人(2009).
 がある。基礎を少しずつ積み上げながら分子熱力学を築いていく。
 化学熱力学分野を多く含んだ演習書としては,
  J. Elliott & E. Page, Workbook in Physical Chemistry, Oxford University Press (2017);
  邦訳:川瀬訳,演習で学ぶ物理化学 基礎の基礎,化学同人(2021).
  荻野一善・妹尾学,物理化学演習(第2版),東京化学同人(1987).
 がよい。
 最後に,化学用語の正しい理解と正しい使い方のため
  玉虫・井上・梅澤・小谷・鈴木・務台,エッセンシャル化学辞典,東京化学同人(1999).
 を手元において参照することを勧める。 
授業で使用する
メディア・機器等
 
【詳細情報】 プレゼンスライド 
授業で取り入れる
学習手法
 
予習・復習への
アドバイス
第1講 「基礎物理化学A」を復習しておく。
第2講 共通教科書トピック4Aを読む。
第3講 共通教科書トピック4Bを読む。
第4講 共通教科書トピック16Cを読む。
第5講 共通教科書トピック5Aを読む。
第6講 共通教科書トピック5Aを読む。
第7講 共通教科書トピック5Bを読む。
第8講 共通教科書トピック5Bを読む。
第9講 講義内容の確認と復習をする。
第10講 共通教科書トピック5Cを読む。
第11講 共通教科書トピック5Cを読む。
第12講 共通教科書トピック5Eを読む。
第13講 共通教科書トピック6Aを読む。
第14講 共通教科書トピック6Bを読む。
第15講 共通教科書トピック6Cを読む。
第16講 講義内容の確認と復習をする。 
履修上の注意
受講条件等
この授業科目は化学科必修科目である。また,この授業科目は化学副専攻プログラム提供科目のひとつである。 
成績評価の基準等 中間試験(40%),期末試験(60%)の成績により評価する。再試験・追試験は実施しない。 
実務経験  
実務経験の概要と
それに基づく授業内容
 
メッセージ 「基礎物理化学A」を既習として講義を進める。復習を欠かさず行うこと。また,分からない箇所は放っておかず,どこがどのように分からないか自己分析した上で,早いうちに質問すること。熱力学および化学熱力学のテキストは数多く出版されており,それぞれに特徴がある。図書館を充分に活用し,自分に適した参考書を見つけて欲しい。 
その他 情報メディア教育研究センターで提供している授業支援システム(広大moodle)に,本講義に関連した資料を随時掲載する予定である。広大moodleの使い方に慣れておくこと。
本講義は,板書を英語で,口頭説明を日本語でおこなう。 
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。
回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 
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