年度 |
2024年度 |
開講部局 |
理学部 |
講義コード |
HD260000 |
科目区分 |
専門教育科目 |
授業科目名 |
固体物理学I |
授業科目名 (フリガナ) |
コタイブツリガクイチ |
英文授業科目名 |
Solid State Physics I |
担当教員名 |
木村 昭夫 |
担当教員名 (フリガナ) |
キムラ アキオ |
開講キャンパス |
東広島 |
開設期 |
3年次生 後期 セメスター(後期) |
曜日・時限・講義室 |
(後) 木5-6:理E209 |
授業の方法 |
講義 |
授業の方法 【詳細情報】 |
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講義中心 |
単位 |
2.0 |
週時間 |
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使用言語 |
J
:
日本語 |
学習の段階 |
3
:
中級レベル
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学問分野(分野) |
25
:
理工学 |
学問分野(分科) |
06
:
物理学 |
対象学生 |
3年次生 後期(6セメスター) |
授業のキーワード |
電気抵抗、逆空間、フェルミ面、バンド・ギャップ、金属、絶縁体、半導体、格子振動 |
教職専門科目 |
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教科専門科目 |
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プログラムの中での この授業科目の位置づけ (学部生対象科目のみ) | 固体物理学の目的は、固体が示す多様な性質・現象・機能を、構成要素であるミクロの粒子の運動法則に基づき統一的に解明することである。3年次前期までに習得した知識を集約し、固体物理学が、我々の日常生活から先端技術に至るまで、現代文明を幅広く支える基礎科学であり、また、素粒子・原子核・分子・生命・地球・宇宙の諸科学とも密接な関連を持っていることを理解し認識する。 |
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到達度評価 の評価項目 (学部生対象科目のみ) | 物理学プログラム (知識・理解) ・素粒子物理学,宇宙物理学,天文物理学,固体物理学,物性物理学,放射光物理学などの専門分野の知識・理解 |
授業の目標・概要等 |
固体物理学の理解に必要な基礎的事項について修得する。 |
授業計画 |
1. イントロダクション: 固体物理学の全般について概説する。ファンデルワールス結合、金属結合、イオン結合、共有結合などの結合の様式と結晶構造。 2. 波動と結晶 :X線回折実験、ブラッグ条件、ラウエ条件、ブラベー格子、逆格子。 3. 逆空間 :フーリエ変換、畳み込み積分、一次元周期関数、三次元周期関数、結晶面。 4. 比熱と格子振動 :等分配則、固体の熱容量、格子比熱、ボーズ-アインシュタイン統計、アインシュタイン模型、フォノン分散、デバイ温度、デバイ模型。 5. 伝導電子の古典論:電気伝導について、電流の担体とその運動について考察し、電気抵抗、熱伝導率、ウィーデマン=フランツ則、ドルーデ模型、緩和時間近似、流動速度、電子易動度、ホール効果 、平均自由行程。 6. 電子フェルミ気体:フェルミ-ディラック統計、フェルミ面、フェルミ縮退、フェルミ・エネルギー、フェルミ運動量、フェルミ速度、ゾーンマフェルト模型、低温電子比熱。 7. 周期場中の電子:ブロッホ波、結晶運動量、ブロッホの定理、エネルギー・バンドとエネルギー・ギャップ、金属と絶縁体。 8. 電子構造の異方性:ブラッグ面、ブリルアン・ゾーン、ほぼ自由な電子模型、縮退度、バンド分散の異方性、半金属、フェルミ面の三次元形状。
9. 波束としての電子:ブロッホ波束、分散関係と群速度・有効質量、有効質量近似、波束の運動方程式、電磁場中の固体電子の運動。
10. 伝導率とホール係数:非平衡定常電子分布、簡略ボルツマン方程式、フォノン抵抗、グリューナイゼン関数。 11. 半導体:電子と正孔、熱励起キャリヤ密度、半導体方程式、光導電素子、光学的性質、キャリヤ注入、ドナーとアクセプター、 真性領域・飽和領域・凍結領域。 12. 表面・界面の物理現象:結晶の表面に現れる特殊な電子の状態、結晶と結晶の接合部分(界面)での輸送現象。PN接合、内蔵電位、整流方程式、ダイオード。 13. 非線形素子:バイポーラ・トランジスタ、発光ダイオード、太陽電池、フォトルミネセンス
14. 全体まとめ 15. 期末試験
期末試験を実施する。また、理解状況を調査するため、2-3回程度のレポートを課す。 |
教科書・参考書等 |
固体物理学入門(キッテル著、丸善)、固体物理学(イバッハ&リュート著、シュプリンガー)、固体物理の基礎(アシュクロフト&マーミン著、吉岡書店)など。 |
授業で使用する メディア・機器等 |
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【詳細情報】 |
配付資料。 |
授業で取り入れる 学習手法 |
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予習・復習への アドバイス |
授業に先立ってプリントを配付し、予習・復習のポイントについて具体的に説明する。 予習においては、不明な点等を整理しておくこと。 |
履修上の注意 受講条件等 |
講義では、量子力学・統計力学・結晶学・フーリエ変換などを用いる。これらの基礎知識を復習または自習しておくことが推奨される。 |
成績評価の基準等 |
内容の理解度を評価の基準とし、期末試験の結果を主な判断材料とする。また、参考として、レポートや出席の状況を踏まえ、総合的に評価する。 |
実務経験 |
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実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
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メッセージ |
将来、固体物性の研究、材料開発あるいはこれらに関連する分野に携わる可能性のある人は、受講するのが望ましい。 |
その他 |
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すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |