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年度 2024年度 開講部局 経済学部経済学科夜間主コース
講義コード G8341200 科目区分 専門教育科目
授業科目名 経営管理論
授業科目名
(フリガナ)
ケイエイカンリロン
英文授業科目名 Business Administration
担当教員名 秋山 高志
担当教員名
(フリガナ)
アキヤマ タカシ
開講キャンパス 東千田 開設期 2年次生   後期   セメスター(後期)
曜日・時限・講義室 (後) 火13-14:東千田M304講義室
授業の方法 講義 授業の方法
【詳細情報】
 
毎回の授業において,理論の講義を1時間程度行い,その後,当該理論を用いて現実の事例を分析する。事例には,雑誌記事,ケースメソッド用教材,映像資料などを使用する。 
単位 2.0 週時間   使用言語 J : 日本語
学習の段階 2 : 初級レベル
学問分野(分野) 24 : 社会科学
学問分野(分科) 04 : 経営学
対象学生 経済学部経済学科夜間主コース
授業のキーワード 組織,組織構造,組織コミュニケーション,モチベーション,リーダーシップ,組織文化,組織成長,組織適応,組織能力,組織変革,組織学習,組織間関係,組織間学習,組織ネットワーク 
教職専門科目   教科専門科目  
プログラムの中での
この授業科目の位置づけ
(学部生対象科目のみ)
本科目を通して,組織管理能力の基盤を醸成する。 
到達度評価
の評価項目
(学部生対象科目のみ)
 
授業の目標・概要等 現代社会において,人は企業,行政機関,NPOなど,実に様々な組織とかかわり,それらの組織の影響の下に生活している。学生ならば,学校,クラブ活動,サークル,アルバイト先の企業などが思い当たるであろう。つまり,現代人は複数の組織に所属し,それら組織の構造や文化,変化などと無縁ではいられないのである。本授業においては,これら現代社会の必須な存在である組織を対象とし,その構造や文化,変化のメカニズムを理解し,さらには,それらの組織に所属する人々の行動原理も理解することを目的とする。
具体的には,以下の二つの目標を掲げる。
1.経営学の分野でも特に領域が広く,そのため全体の把握が困難である経営管理論について,その基本的体系を理解する。
2.経営管理論の視点から社会的事象を分析・説明できる能力を身に付ける。 
授業計画 第1回:経営管理論とはどんな学問か?(オリエンテーション)
経営学の体系を戦略論と管理論の大別から概説し,さらに,管理論の中心である組織論において,マクロとミクロの相異を説明する。
第2回:組織とは何か?その特徴は?(組織の概念)
Barnard(1938)の組織の定義,成立条件,March & Simon(1958)が発展させた組織均衡論を詳説する。
第3回:組織の典型的な形は?(組織構造)
分業と調整,集権化と分権化,管理の幅について解説した上で,機能別組織,事業部制組織,マトリックス組織,社内カンパニー制,持株会社制を説明する。
第4回:組織で人々はどのように話し合っているか?(組織コミュニケーション)
Shannon & Weaver(1949)のコミュニケーション・モデルを概説した上で,Rogers & Rogers(1976)の議論に従い,組織におけるコミュニケーションの経路とその特徴を説明する。
第5回:人はどうして働くのか?(モチベーション)
内容理論として欲求階層説(Maslow, 1954),X理論・Y理論(McGregor, 1980),2要因論(Hertzberg, 1966)を,過程理論として期待理論(Vroom, 1964; Porter & Lawler, 1968)を解説する。
第6回:リーダーの資質や行動とは?(リーダーシップ)
資質理論として身体的,社会的,精神的特性を,行動理論としてアイオワ研究(Lewin, Lippit & White, 1938),ミシガン研究(Likert, 1961),オハイオ研究(Shartle, 1979)を,コンティンジェンシー理論としてLPC理論(Fiedler, 1967)を解説した上で,現代的アプローチであるカリスマ的リーダーシップ(House, 1976)や変革的リーダーシップ(Burns, 1978)についても説明する。
第7回:組織の儀式やシンボル,スローガンは何を表すか?(組織文化)
組織文化の定義,特徴,形成過程,類型化,機能と逆機能,変革について,複数の理論を解説する。
第8回:組織はどのように大きくなるか?(組織成長)
組織のライフサイクル・モデル(Quinn & Cameron, 1983)に従い,ベンチャーから始まった組織が成長し,成熟し,衰退もしくは再活性化するプロセスを解説し,さらに,Chandler(1962)の戦略と組織構造との関係も説明する。
第9回:環境変化に応じて組織は変わるべきか? 組織の強さの源とは何か?(組織適応と組織能力)
組織の伝統的なモデル(Burns & Stalker, 1961)を紹介し,さらに,不確実性に基づき環境を評価・類型化(Duncan, 1972)した上で,コンティンジェンシー理論を説明する。また、組織能力とコア・コンピテンスの定義,特性,促進要因,抑制要因を,それぞれ複数の理論に基づき解説する。
第10回:どうして組織間に協働が起こるのか?(組織間関係)
企業集団,系列,戦略的提携について概説した上で,取引コスト・パースペクティブ(Williamson, 1975),資源依存パースペクティブ(Pfeffer & Salancik, 1978)を解説する。
第11回:どうすれば組織を変えられるか?(組織変革)
組織変革の定義,対象,類型化,プロセス,促進要因,抑制要因を,それぞれ複数の理論に基づき解説する。
第12回:組織に相応しいネットワークとは?(組織ネットワーク)
ネットワークの構造特性とネットワークにおける組織の埋め込みを解説し,閉鎖性(Coleman, 1988)や構造的空隙(Burt, 1991),中心性や構造同値,クラスターの概念を説明する。
第13回:組織は変化し続けているか?(組織学習)
組織学習の定義,個人学習との相異,類型化,プロセスを解説した上で,ナレッジ・マネジメント(野中 & 竹内, 1996)や学習する組織(Senge, 1990)についても説明する。
第14回: 広い視野で環境を捉えることができているか?(システム思考)
Peter M. Senge(1992)のthe fifth disciplineに基づき、システム思考を解説する。
第15回:まとめ
講義のまとめを行う。

初回を除いて毎回実施する小テストの合計点により成績評価を行う。 
教科書・参考書等 初学者向けのテキストが十分に総論的ではないため,教科書は指定しない。
自習により理解を深めたい場合には,下記の参考書を参照すること。
尚,毎回の授業テーマごとに,参照すべき書籍については言及する。
参考書:
岸田民樹『現代経営組織論』有斐閣,2005年.
桑田耕太郎・田尾雅夫『組織論』有斐閣,1998年.
十川廣國編『経営組織論』中央経済社,2006年.
田尾雅夫編『よくわかる組織論』ミネルヴァ書房,2010年.
高橋伸夫編『超企業・組織論』有斐閣,2000年.
森本三男『現代経営組織論』学文社,1998年.
リチャード・L・ダフト著(高木晴夫訳)『組織の経営学』ダイヤモンド社,2002年. 
授業で使用する
メディア・機器等
 
【詳細情報】 パワー・ポイントを用いて講義を行う。
その他,雑誌記事,ケースメソッド用教材の読解,映像資料の視聴が必要である。
毎回の小テストに解答するため、ノートパソコンが必須である。 
授業で取り入れる
学習手法
 
予習・復習への
アドバイス
予習は不要である。
復習として,授業で解説した理論のより深い理解を各自で図って貰いたい。
各回の復習の目安を以下に示す。
第1回:特に必要なし。
第2回:Barnard(1938)の組織理論を十分に理解する。
第3回:組織構造の基本原理と典型的な組織形態を理解する。
第4回:現代社会における組織内コミュニケーションの課題を理解する。
第5回:モチベーションの内容理論と過程理論を理解する。
第6回:リーダーシップの資質論,行動論,コンティンジェンシー理論,現代的アプローチを理解する。
第7回:組織文化の概要と機能・逆機能を理解する。
第8回:組織の成長プロセス(Quinn & Cameron, 1983)を理解する。
第9回:組織の環境適合におけるコンティンジェンシーを理解する。
第10回:組織能力の概要と,その促進及び抑制要因を理解する。
第11回:組織変革の概要を理解する。
第12回:組織学習とナレッジ・マネジメントの理論を理解する。
第13回:取引コスト・パースペクティブ(Williamson, 1975),資源依存パースペクティブ(Pfeffer & Salancik, 1978)を十分に理解する。
第14回:組織間学習の概要を理解する。
第15回:ネットワークの構造特性とネットワークにおける組織の埋め込みを理解する。 
履修上の注意
受講条件等
特になし。 
成績評価の基準等 初回のオリエンテーションを除いて、毎回小テストを行い、その合計点で成績を評価する。期末テストは実施しない。 
実務経験  
実務経験の概要と
それに基づく授業内容
 
メッセージ 経営管理論は,経営戦略論と並ぶ経営学における基幹科目である。経営学入門に続き,基礎としての受講を勧める。 
その他 特になし。 
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。
回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 
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