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年度 2024年度 開講部局 経済学部経済学科昼間コース
講義コード G5051222 科目区分 専門教育科目
授業科目名 計量経済学2
授業科目名
(フリガナ)
ケイリヨウケイザイガクニ
英文授業科目名 Econometrics 2
担当教員名 早川 和彦
担当教員名
(フリガナ)
ハヤカワ カズヒコ
開講キャンパス 東広島 開設期 2年次生   前期   2ターム
曜日・時限・講義室 (2T) 水1-4:経B257
授業の方法 講義 授業の方法
【詳細情報】
 
基本的には対面で講義するが、状況によってオンライン講義になる場合もある。
 
単位 2.0 週時間   使用言語 J : 日本語
学習の段階 3 : 中級レベル
学問分野(分野) 24 : 社会科学
学問分野(分科) 03 : 経済学
対象学生 2年生以上
授業のキーワード データ分析、実証分析、回帰分析、統計学、因果分析、統計ソフトR 
教職専門科目   教科専門科目  
プログラムの中での
この授業科目の位置づけ
(学部生対象科目のみ)
学習の成果としては、「数理的分析を展開する能力」が期待される。 
到達度評価
の評価項目
(学部生対象科目のみ)
現代経済プログラム
(能力・技能)
・経済理論,統計学,計量経済学等に関する知識を応用して,数理的分析を展開する能力 
授業の目標・概要等 本講義では経済データを用いて、どのように経済理論の検証、経済現象の分析を行うのかを説明する。具体的には、例えば
 ・賃金は学歴・勤務年数とどのような関係にあるのか?
 ・1クラスあたりの生徒の人数を減らせば生徒の成績はあがるのか?
といったトピックをデータを用いて分析する際に必要となる統計理論と分析手順について説明する。
これら以外にも、本講義で学ぶ分析手法を使えば、例えば、
 ・結婚・出産が賃金にどのような影響を与えるのか?
 ・男女間賃金の格差はあるのか?
 ・所得が増えれば本当に消費が増えるのか?
 ・コンビニの売上高と店舗面積・立地条件はどのような関係にあるのか?
といったことをデータを用いて検証することが可能である。

また、近年の経済学で特に注目を集めている「因果分析」についても講義する。因果分析では、例えば、
・補習への参加とテストの点の間に因果関係はあるのか?
・広告費と売り上げの間に因果関係はあるのか?
・最低賃金と雇用量の間には因果関係はあるのか?
といった、「因果関係」の有無を統計的に判断することが可能である。因果分析は、研究の世界だけではなく、実務の世界(例えばGoogleやAmazon等)でも標準的に使われている、非常に実践的な統計手法である。

本講義では、以上のような統計分析を統計ソフト「R」を使って分析できるようになることが目標である。Rは研究や実務の世界で標準的に使われている無料の統計ソフトであり、卒業後も自分のPCで利用可能である。そのため、本講義でRの基礎を学んでおくと、将来、自分の強みになる場合もある。なお、Rの知識は不要である(インストールの仕方から説明します)。
 
授業計画 第1回 ガイダンス
第2回 R入門
第3回 R入門
第4回 統計学の復習
第5回 回帰分析の復習
第6回 回帰分析の復習
第7回 不均一分散
第8回 系列相関
第9回 操作変数法
第10回 操作変数法
第11回 パネルデータモデル
第12回 因果分析入門
第13回 因果分析入門
第14回 因果分析入門
第15回 まとめ


宿題と期末レポートで評価する。


・授業の進行状況によって内容を修正する場合もある。 
教科書・参考書等 講義形式:講義が中心であるが、何回かはコンピュータを使った実習を行う予定である。
教科書:特に指定しない(講義ノートをweb上で配布する予定である)
参考書:ガイダンス時に紹介する。
 
授業で使用する
メディア・機器等
 
【詳細情報】 配付資料 
授業で取り入れる
学習手法
 
予習・復習への
アドバイス
この講義は一回ごとに独立した内容を扱うのではなく、基本的に前の講義内容を後の講義で使うことになる。よって、講義内容はよく復習してもらいたい。その復習が、次の講義の予習にもなる。
 
履修上の注意
受講条件等
・「計量経済学1」を履修済みか、回帰分析の基礎知識(重回帰がわかるくらい)があること。

 
成績評価の基準等 宿題(30%)、期末レポート(70%)で評価する。(ウェイトの変更の可能性あり)
 
実務経験  
実務経験の概要と
それに基づく授業内容
 
メッセージ 現在、統計スキルを持った人材の需要が非常に高まっています。しかしながら、きちんとした統計スキルをもった人材が圧倒的に不足しているため、データ分析ができる人材は非常に重宝されています。これは就職活動やその後の転職活動にも言えます。今からの時代、統計スキルを身につけているかどうかは、就職活動をはじめ、ビジネス等で成功するかどうかにも密接に関わってくると思います。

本講義の目的は、そのような統計的スキルの基礎を身につけてもらうことです。「計量経済学1」では回帰分析の基礎を説明しましたが、この「計量経済学2」ではその続きの内容を扱います。また、実務の世界でも実際に使われている因果分析についても説明します。

講義内容と利用する統計ソフト(計量経済学1はExcel、計量経済学2はR)以外で、「計量経済学1」と「計量経済学2」で違うのは、「計量経済学2」では、期末レポートとして、自分でテーマを設定してデータ分析をしてもらう点です。実際にデータ分析を行ってもらうことで、データ分析の面白さや大変さを経験してもらうことが1つの目的です。この経験は卒業論文作成や、社会人になってからも必ず役に立ちます。

本講義は次のような人にお勧めです。
 ・データ分析自体や、データ分析関連の仕事に興味がある人。
 ・金融機関・研究機関・国際機関で働きたい人。
 ・コンサルティング関係の仕事をしたい人。
 ・政策に携わる仕事をしたい人。

 
その他   
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。
回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 
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