年度 |
2024年度 |
開講部局 |
法学部法学科昼間コース |
講義コード |
F1077000 |
科目区分 |
専門教育科目 |
授業科目名 |
刑事法特論 |
授業科目名 (フリガナ) |
ケイジホウトクロン |
英文授業科目名 |
Special Lecture in Criminal Law |
担当教員名 |
秋野 成人 |
担当教員名 (フリガナ) |
アキノ シゲト |
開講キャンパス |
東千田 |
開設期 |
3年次生 前期 1ターム |
曜日・時限・講義室 |
(1T) 火3-4:東千田M302講義室 |
授業の方法 |
講義 |
授業の方法 【詳細情報】 |
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演習中心、板書多用 |
単位 |
1.0 |
週時間 |
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使用言語 |
J
:
日本語 |
学習の段階 |
4
:
上級レベル
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学問分野(分野) |
24
:
社会科学 |
学問分野(分科) |
01
:
法学 |
対象学生 |
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授業のキーワード |
基本的構成要件(既遂単独犯と必要的共犯、行為・結果・因果関係、故意)、修正構成要件(錯誤、未遂、共犯)、違法性阻却事由と責任阻却事由、犯罪構成要件の導出と構成要件の機能 |
教職専門科目 |
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教科専門科目 |
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プログラムの中での この授業科目の位置づけ (学部生対象科目のみ) | |
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到達度評価 の評価項目 (学部生対象科目のみ) | |
授業の目標・概要等 |
刑法各論における各種犯罪の基本的構成要件を素材にしながら、刑法総論における修正構成要件の導出による原則・例外を扱う理論の理解を深めるとともに、総論の議論を通じて各犯罪類型の分析を「具体と抽象との往復的思考」によって立体的にとらえることで、狭窄しがちな視野を広げることを目標とする。 |
授業計画 |
第1回 基本的構成要件の構造分析 窃盗罪の犯罪構造 第2回 基本的構成要件の修正⓵ 既遂犯と未遂犯 第3回 基本的構成要件の修正⓶ 各犯罪類型と未遂犯の成立要件 第4回 基本的構成要件の修正③ 複数関与者による犯罪実現と処罰根拠 第5回 基本的構成要件の修正④ 共同正犯と狭義の共犯 第6回 構成要件該当事実と法的評価⓵ 錯誤論(具体的事実の錯誤) 第7回 構成要件該当事実と法的評価⓶ 錯誤論(抽象的事実の錯誤) 第8回 体系論的思考と問題解決的思考 誤想防衛・誤想過剰防衛 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回
第6回または第7回のいずれかにおいて小テストを実施するとともに、その書き直しレポートの提出も別途求める。 |
教科書・参考書等 |
最近3年間における比較的短い論稿をテキストとして、その論稿を論理的に分析しその主張の射程を確認したうえで、最先端での問題意識を明らかにする。 |
授業で使用する メディア・機器等 |
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【詳細情報】 |
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授業で取り入れる 学習手法 |
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予習・復習への アドバイス |
各授業に対する学修上のアドバイス等は「もみじ」の授業一覧にアップするので、それを参考に授業の予習等を行ってください。 全体として刑法解釈論上の重要な争点を取り上げるが、その概念定義や成立要件等が判例の知識と相まって視野狭窄を生み、先例においてピックアップされた具体的事実のみに目が行き、実際の事例問題にはそれ以外の事実が挙げられていても無視するという問題処理を平然と行う傾向が見られる。これは近視眼的で事例の的確な解決に至るかは甚だ疑問であり、論理的思考において「俯瞰的に事案を見渡す」ことができることが法曹実務家には必須である。この論理的思考はできるだけ早くか意識付けして勉学に取り組むことで身につくものであり、それを抜きに勉学を重ねても法曹に必要な思考枠組みに欠け、後から修復するのに時間と手間を要することになるので、そのようなこととならないようにその基礎を習得するための学修方法を実践していく。 |
履修上の注意 受講条件等 |
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成績評価の基準等 |
予習復習および授業時において、当該授業で取り上げたテーマに関する疑問点ペーパーを授業ごとに7回(5点×7回=35点)提出することと、事例問題に対する小テスト(35点満点)と書き直しレポート(30点満点)の提出とを求める。事例解決が刑法的思考プロセスに規範定率・あてはめ・結論という論理を位置づけた上でなされているかという観点からそれらを評価し、その評価点の合計で、成績評価を行なう。 |
実務経験 |
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実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
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メッセージ |
知識はその理解に裏付けられていなければならないのですが、知識が平板な情報として受け取られ丸ごと暗記すればよいと考えているのではないかと思われる学習法がしばしば見られ、そこには理解のために考えるプロセスが軽視され、情報に対して自分の頭で「本当にそうなのか」「であればどうなるのか」などの疑問を持って考え検証する思考の癖を失う傾向があります。学習が効率化・迅速化されることが至上目的となっていることも一因かと思います。この授業では少し立ち止まって考えてみることを重視したいと思います。各授業で疑問点ペーパーを提出してもらうのもその癖をつけるための便法です。学びに時間をかけ工夫をするという自らの汗をかいた経験がないままでは学びが浅薄で自己中心的になってしまいかねませんから、少し変化を求めてみませんか。 |
その他 |
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すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |