年度 |
2024年度 |
開講部局 |
教育学部 |
講義コード |
CC248601 |
科目区分 |
専門教育科目 |
授業科目名 |
法内容研究演習 |
授業科目名 (フリガナ) |
ホウナイヨウケンキュウエンシュウ |
英文授業科目名 |
Seminar of Law |
担当教員名 |
畑 浩人 |
担当教員名 (フリガナ) |
ハタ ヒロト |
開講キャンパス |
東広島 |
開設期 |
4年次生 前期 1ターム |
曜日・時限・講義室 |
(1T) 月1-4:教員研究室 |
授業の方法 |
演習 |
授業の方法 【詳細情報】 |
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教室内:教員によるテーマと参考資料の提示、 学生の調査報告に対する論評と討論。 教室外:質疑応答はTEAMSのブログで常時可能 |
単位 |
2.0 |
週時間 |
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使用言語 |
J
:
日本語 |
学習の段階 |
3
:
中級レベル
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学問分野(分野) |
24
:
社会科学 |
学問分野(分科) |
01
:
法学 |
対象学生 |
公民科の法律学分野か政治学分野の内容面を追究したい方 |
授業のキーワード |
法社会学、司法過程、犯罪社会学、生徒指導、少年非行、問題行動、地方自治、地方議会、教育委員会、立法過程、行政執行課程、ストリートレベルの官僚制、第一線公務員の意識と行動 |
教職専門科目 |
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教科専門科目 |
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プログラムの中での この授業科目の位置づけ (学部生対象科目のみ) | これまでの授業で培った知識・理解・技能を総合し、発表可能な文章(さらに画像や音声資料を含めてもよい)にするという高等教育プログラムの集大成です。 |
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到達度評価 の評価項目 (学部生対象科目のみ) | 中等教育科学(社会・地理歴史・公民)プログラム (総合的な力) ・他者と協働・協力して中等教育の課題に取り組み,解決策を提案できる (研究的実践) ・社会系内容領域に関する研究を計画し,推進し,人文・社会現象の因果や意味を説明できる |
授業の目標・概要等 |
法の動態に関して実証的な観点から仮説の検証を行いつつ、世界で1つとも言える貴重な成果をこの東広島で卒業論文にまとめるための準備を演習形式で行う。 論文作成に当たっては、できれば、法教育の観点についても1節を設けて、学校教育や生涯教育における法現象の提示というテーマと関連づけてながら調査の成果を検討してもらい、教材開発の萌芽の1つにしたい。関連して最近は正義 Justice の表象や表現形式に関心を寄せている。 |
授業計画 |
問答形式で卒業論文のテーマ候補や結論、それに至るまでに必要なデータなどを挙げて、知っている限りの情報を回答してもらう。 例えば、政治的社会化と法意識の発達形成過程をテーマにした場合には、次のようなテーマを取り扱うことが考えられる。 第1回 関心領域と既存知識の確認、先行研究の示唆、文献調査方法の指導 第2回 社会階層と経済的不平等の認識と評価 第3回 子供の政治的世界についての知識 第4回 コミュニティーや政府、政治体制の理解 第5回 法律、法制度の理解 第6回 公共の福祉と個人の自由、統治機構に対する理解 第7回 政治的認知と民主的態度の形成。以上、発達心理学の調査研究より。 第8回 世論調査における政治意識:知識、感情、意見 第9回 世論調査における法意識:一般市民の知識、感情、意見 第10回、裁判利用者、裁判員体験者に対する意識調査 第11回 政治家や法律家など専門職の認識調査 第12回 道徳性の発達理論と実証調査。発達心理学の認識・分析枠組や成果も参照。 第13回 家庭・学校でのルール教育の効果 第14回 マスメディアからのルール認識への影響 第15回 保護・矯正施設でのルール教育とその効果
毎回、資料の読解や調査計画の進捗状況を報告してもらいます。
必読文献の購読による論理構成と理論の習得、仮説の発見・作成、資料検索・収集・読破、実態調査、論文執筆という流れで行う。 ★お早い目にTEAMSの投稿欄に希望や質問などを書き込んで頂けると、早期に準備が始められますので助かります。 |
教科書・参考書等 |
正義の表象に関する研究書、論文。授業の冒頭でいくつか紹介し、受講者の意向を聴いて選択します。 たとえば、2020年度は、ほぼ毎回午前中に通年34回にわたり開催していた「夜店」で、ジャック・デリダの『死刑』講義録の第2(下)巻(The Death Penalty Ⅱ, University of Chicago Press, 2017年)未邦訳部分や、エッセイ(カフカ「掟の門前」論を仏日英訳(仏1982年、邦訳(抄)朝日出版社1985年&(完)国文社1990年、英2018年)相互参照しながら丹念に読んだりしていました。関連して、南アの法哲学者 Jacques de Ville教授のエッセイ” Mythology and the Images of Justice” (Law & Literature 23巻3号324–364頁, 2011年)も解読してみました。短い論文でも参照文献が豊富で思想する世界が拡がります。 今年度は、国際政治学の古典、グレアム・アリソン, フィリップ・ゼリコウ(漆嶋稔訳)『決定の本質 : キューバ・ミサイル危機の分析 第2版 第1,2巻』(日経BP社, 2016年)の原著(1999年)をなぜか持っていて、しかも図書館には和訳しか入っていないので、洋書の方を少し覗いてみようかと考えている。というのも、全般的に増補改訂されているのと、読みやすい翻訳ですが、原著と対照すると表現のニュアンスが異なる例がけっこうあるからです。 |
授業で使用する メディア・機器等 |
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【詳細情報】 |
テキスト,TEAMS上に掲載する資料,映像(ビデオ) |
授業で取り入れる 学習手法 |
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予習・復習への アドバイス |
1単位45時間の学修で、2単位90時間(最低)の勉学を基盤にした成果をめざします。 |
履修上の注意 受講条件等 |
学問に対する真摯な態度を求めます。とにかく調査結果を積み重ねることです。 なお、教室内への飲食物の持ち込みはお断りします(第1種衛生管理者)。 |
成績評価の基準等 |
毎回の報告内容と演習への参加態度、後期に作成するであろう卒業論文の計画と内容の基盤固めの進捗状況により評価する。 |
実務経験 |
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実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
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メッセージ |
2004年度(2005.3)卒業生の第1期生1名は「住民投票」について書きました。 2007年度(2008.3)卒業生の第2期生1名は「広島県の少年非行統計」について調べてくれました。ただし、このような正式な演習はまだ設定されていませんでした。 2009年度(2010.3)卒業生の第3期生1名は「鹿児島県の問題行動統計」を調べて学校の生徒指導の可能性を考察してくれました。 2020年度は裏通りに出した夜店でしたが、参考文献に出てきた旧約聖書の創世記を読んでいたら、創造主がアダムとイヴ夫妻や長男カイン君に対して擦り付けたらしい原罪なるものについて「あれ? これ、ちょっと待てよ!おかしいぞ」といった世界史を揺るがすような新たな認識(仮説)が得られました。 |
その他 |
関連サイトURL1:日本法社会学会 http://wwwsoc.nii.ac.jp/hosha/、 2:日本犯罪社会学会 http://www2.kokugakuin.ac.jp/hansha/、 3:生徒指導研究センター(国立教育政策研究所)http://www.nier.go.jp/shido/centerhp/index.htm 4:『決定の本質』著者 https://www.belfercenter.org/person/graham-allison https://millercenter.org/experts/philip-zelikow |
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |