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年度 2024年度 開講部局 教育学部
講義コード CC000621 科目区分 教養教育科目(昼)
授業科目名 教養ゼミ
授業科目名
(フリガナ)
キヨウヨウゼミ
英文授業科目名 Introductory Seminar for First-Year Students
担当教員名 桐原 隆弘,畑 浩人
担当教員名
(フリガナ)
キリハラ タカヒロ,ハタ ヒロト
開講キャンパス 東広島 開設期 1年次生   前期   1ターム
曜日・時限・講義室 (1T) 水1-4:教A414,教L104
授業の方法 演習 授業の方法
【詳細情報】
 
講義中心、演習中心、板書多用、ディスカッション、学生の発表 
単位 2.0 週時間   使用言語 J : 日本語
学習の段階 1 : 入門レベル
学問分野(分野) 24 : 社会科学
学問分野(分科) 08 : 教科教育学
対象学生 1年次生
授業のキーワード 古典の読破,引用方法,注釈・出典の付け方,自他の見解の区別 
教職専門科目   教科専門科目  
教養教育での
この授業の位置づけ
 高等学校までの学習活動の多様化が進み,入学してくる学生の気質も多様化している。学生の中には受動的な学習に慣れてしまい,自主性を重んじる大学での教育スタイルや自発的な探究活動になじめない者も昔から見受けられる。また,入学当初には,学問の興味深さ・楽しさ・面白さを体験的に理解できる機会が比較的少なかった事情も考えられる。
 このような学生の知識環境に対応して,教養ゼミでは,新入生を演習形式で学問的営為へ積極的に参加させることにより,知的な興味関心を育む機会を提供すると共に,学生と教員間,そして学生相互のコミュニケーションの拡充を図って,学問集団(本来の意味での Faculty)の形成を促すものである。 
学習の成果 大学教育基礎科目「大学教育入門」と連携して,以下のような学修成果が期待される。
※以下,大学設置基準の用語にならって,高等教育機関での学習を「学修」と呼ぶ。
1.大学での学修方法の理解と自主的な勉学態度の形成
2.問題発見能力の開発
3.文献資料などの情報収集とそれらを活用・引用する方法の修得
4.論理的・批判的な思考法の修得
5.読解力,表現力,発表力,討論の方法などの修得・向上
6.大学生活を送る上での社会的ルールの理解 
授業の目標・概要等  人類や社会が抱えてきた歴史的,現代的な課題に対して,誰もが入手可能な文献資料に基づき論理的に考え,批判的に自身の思考を吟味する能力と,適切な作法で自己表現を行う能力を身につけることを主たる目標とする。 
授業計画  輪読,討論を反復実践することで,講義形式を離れた体験的,双方向的な学修形態をとる。
 約10名ずつ2クラスに分けて演習形式で行う。7回ずつで担当教員を入れ替える。
 
第1回 4/10 ガイダンス L104に全員集合
        クラスA(畑 A414)      クラスB(桐原 L104)
第2回    福沢諭吉『学問のすゝめ』輪読  J.S.ミル『自由論』の輪読
            初編,2編           第一章
第3回 4/17  同 上 3~5編         同 上 第二章(前半)
第4回     同 上 6~8編         同 上 第二章(後半)
第5回 4/24  同 上 9~11編         同 上 第三章
第6回     同 上 12~14編         同 上 第四章
第7回 5/ 8  同 上 15~17編         同 上 第五章
第8回      同 上  解説:精神、文章         中間まとめ
第9回 5/15 大学教育入門 L104に全員集合
        クラスB(畑 A414)       クラスA(桐原 L104)
第10回   福沢諭吉『文明論之概略』輪読   J.S.ミル『自由論』の輪読
            緒言,巻之一                第一章
第11回 5/22   同 上 巻之二           同 上 第二章(前半)
第12回     同 上 巻之三           同 上 第二章(後半)
第13回 5/29   同 上 巻之四          同 上 第三章
第14回     同 上 巻之五         同 上 第四章
第15回 6/ 5   同 上 巻之六           同 上 第五章
第16回      同 上  解説:成立ち,影響            総 括

 期末試験なし。担当部分の報告内容と毎回の討論への参加状況により総合的に評価する。 
教科書・参考書等 畑担当分:クラスA 福沢諭吉(伊藤正雄・校注)『学問のすゝめ』講談社学術文庫,2006年。
     クラスB 福沢諭吉(松沢弘陽・校注)『文明論之概略』岩波文庫,1995年。
桐原担当分:J.S.ミル『自由論』(岩波文庫, 光文社古典新訳文庫, 中央公論『世界の名著 ベンサム J.S.ミル』所収,など) 
授業で使用する
メディア・機器等
 
【詳細情報】 PC必携。
【畑担当部分】文献資料や報告レジメはWordやPower Pointを使ってなるべく映写する。TEAMSとFORMSも活用して、作成資料の授受や演習前後の質疑応答を電子掲示板でも行う。 
授業で取り入れる
学習手法
 
予習・復習への
アドバイス
 文献の指定された箇所をよく読んで要約し,不明な点を調べて報告する。さらに意見も言えると好い。また,ゼミで出された疑問点を宿題にして調べ,次回に補足の報告をする。 
履修上の注意
受講条件等
 約10名ずつの2クラスに分けますので,前半と後半で教室を間違えないようにしましょう。 
成績評価の基準等  単位の認定にあたっては,次の1から6を参考にして評価する。
1.自主的な学習活動がみられたか,また自主的な学習態度が形成されたか。【自主学習】
2.グループ討論に積極的に参加したか。【参加態度】
3.問題点の把握とその解決のために充分に思考して,十全な理解に到達したか。【思考と理解】
4.学修(高等教育レベルの学習)のために充分な資料収集を行ったか。【自学自習】
5.学習成果を論理的かつ効果的に発表できたか。【表現の内容と方法・態度】
6.質疑に対して論点を整理し,課題も克服して対応できたか。【課題整理と質疑応答】
 ※即座に答えられなくても,宿題を持ち帰って,よく調べて整理して,学術的な裏付けをとって答弁するという趣旨です。 
実務経験  
実務経験の概要と
それに基づく授業内容
 
メッセージ  教育基本法第3条の理念によれば,学習活動は生涯にわたって続けていくように想定されていますが,とりあえず大学レベルの「学修」活動へと飛躍してみましょう。(畑) 
その他 慶應義塾大学メディアセンター デジタルコレクション>言語デジタルで読む福澤諭吉>
『文明論之概略』巻之一 https://dcollections.lib.keio.ac.jp/ja/fukuzawa/a23/77
青空文庫:福沢諭吉『学問のすすめ』2008年1月14日作成,2014年4月28日修正。
https://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/47061_29420.html
Open Shelf:ジョン・スチュアート・ミル『自由について』公開日2004/05/14, 取得日2015/09/06
https://open-shelf.appspot.com/OnLiberty/index.html
J.S. Mill On Liberty (Digital Text)
https://socialsciences.mcmaster.ca/econ/ugcm/3ll3/mill/liberty.pdf 
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。
回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 
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