広島大学シラバス

シラバスTOPへ
English
年度 2024年度 開講部局 総合科学部総合科学科
講義コード ANP31001 科目区分 専門教育科目
授業科目名 量子情報論
授業科目名
(フリガナ)
リョウシジョウホウロン
英文授業科目名 Quantum Information
担当教員名 畠中 憲之,石坂 智,飯沼 昌隆
担当教員名
(フリガナ)
ハタケナカ ノリユキ,イシザカ サトシ,イイヌマ マサタカ
開講キャンパス 東広島 開設期 3年次生   後期   3ターム
曜日・時限・講義室 (3T) 火3-6:総K314
授業の方法 講義 授業の方法
【詳細情報】
 
講義 
単位 2.0 週時間   使用言語 J : 日本語
学習の段階 4 : 上級レベル
学問分野(分野) 25 : 理工学
学問分野(分科) 06 : 物理学
対象学生
授業のキーワード ・量子力学
・情報科学
・量子コンピュータ
・量子暗号
・量子テレポテーション  
教職専門科目   教科専門科目  
プログラムの中での
この授業科目の位置づけ
(学部生対象科目のみ)
 
到達度評価
の評価項目
(学部生対象科目のみ)
総合科学プログラム
(知識・理解)
・当該の個別学問体系の重要性と特性、基本となる理論的枠組みへの知識・理解
(能力・技能)
・課題の考察のために必要な理論・方法を特定する能力・技能 
授業の目標・概要等 最近の技術革新は、物質世界を古典から量子へともたらした。これに伴い情報科学も量子論に基づく新しい取り組みである量子情報科学が生まれた。本講義では情報科学と物質科学(量子力学)の融合分野である量子情報を総合科学する。 
授業計画 第1回(畠中) イントロダクション:ナノテクノロジーと量子情報処理
 ・ナノテクノロジー: 古典から量子へ
 ・古典情報処理の破綻, 量子論理の積極利用
 ・量子情報論の講義構成及びその物理的工学的意義
第2回(畠中) 量子力学の復習
 ・不確定性原理:スクイズード状態, 量子非破壊測定
 ・重ね合わせの原理: シュレディンガーの猫(1)
 ・エンタングルメント: シュレディンガーの猫(2), 量子イメージング
第3回(飯沼) 量子計算の基本概念(超並列情報処理)
 ・量子計算の特徴
 ・量子状態の時間発展(ダイソン級数)
第4回(飯沼) 量子論理ゲート
 量子計算の基礎となる量子論理回路の概要と、その構成要素である量子論理ゲートについて学ぶ
第5回(飯沼) 量子アルゴリズム
 量子計算の実行に必要な計算手続きの紹介とその基本的な考え方を習得する
第6回(飯沼) 量子計算の実装
 量子アルゴリズムの実装例と量子計算開発の現状について紹介する
第7回(石坂) 量子テレポーテーション
 量子テレポーテーションと量子複製不可能定理について学ぶ
第8回(石坂) 量子暗号(1)
 量子暗号の基本原理と通信手順(プロトコル)を学ぶ
第9回(石坂) 量子暗号(2)
 量子暗号システムの実装法を紹介する
第10回(石坂) 量子エラー訂正
 量子力学的なエラーを訂正する方法について、その基本原理を学ぶ
第11回(石坂) 量子通信(1)
 通信の基本概念を学び、情報量とは何かを学ぶ
第12回(石坂) 量子通信(2)
 量子通信路を通して送れる情報量を学び、量子通信の基本概念を修得する
第13回(石坂) ベルの不等式と量子エンタングルメント
 実在論と相容れない量子非局所相関とは何かを学ぶ
第14回(飯沼) 量子光通信
 光子を使った量子光通信開発の取り組みについて紹介する
第15回(飯沼) 量子エンタングルメントの実装
 エンタングルした光子対の実験について紹介する

レポートの作成ならびに期末テストを実施します. 
教科書・参考書等 教科書は特に指定しない。参考書および参考文献については、講義中適宜お知らせいたします。 
授業で使用する
メディア・機器等
 
【詳細情報】 数回プロジェクターによるVideo学習(数分程度)がある. 
授業で取り入れる
学習手法
 
予習・復習への
アドバイス
第1回授業前
 シラバス持参のこと
第2回授業後
 量子イレージングと関連して,遅延選択について整理すること
第3回授業前 
 チューリングマシーンとは何か調べておくこと
第4回授業前 
 NOTやNANDなどの古典論理ゲートについて勉強しておくこと
第5回授業前
 位数と離散フーリエ変換について調べておくこと
第6回授業前
 核磁気共鳴(NMR)と「Dwave」について調べておくこと
第7回授業前
 映画「ザ・フライ」や「スター・トレック」を鑑賞しておくこと
第8回授業前
 バーナム暗号とは何か調べておくこと
第9回授業前
 光ファイバーについて調べておくこと
第10回授業前
 ユニタリー行列とユニタリー変換について復習しておくこと
第11回授業前
 確率の基礎を復習し、ベイズの定理について調べておくこと
第12回授業前
 熱力学における熱平衡状態とエントロピーについて復習しておくこと
第13回授業前
 「神はサイコロを振らない」とは誰の言葉か調べておくこと
第14回授業前
 光の偏光を復習し、光電子増倍管について調べておくこと
第15回授業前
 量子エンタングルメントについて予習しておくこと
 
履修上の注意
受講条件等
量子力学I,IIおよびその演習を履修しておくことが望ましい。 
成績評価の基準等 授業への取り組み姿勢、レポート、期末試験を総合判定する。 
実務経験  
実務経験の概要と
それに基づく授業内容
 
メッセージ  
その他   
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。
回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 
シラバスTOPへ