広島大学シラバス

シラバスTOPへ
English
年度 2023年度 開講部局 人間社会科学研究科専門職学位課程実務法学専攻実務法学プログラム
講義コード PA346915 科目区分 専門的教育科目
授業科目名 法社会学
授業科目名
(フリガナ)
ホウシャカイガク
英文授業科目名 Legal Sociology
担当教員名 畑 浩人
担当教員名
(フリガナ)
ハタ ヒロト
開講キャンパス 東千田 開設期 2年次生   前期   セメスター(前期)
曜日・時限・講義室 (前) 金1-2
授業の方法 講義 授業の方法
【詳細情報】
 
1)受講生はテキストか配布資料の指定箇所を事前に読んで、
  質問や感想を授業用ブログに書き込んで準備する。
2)講義では、今世紀の司法改革後の動向を踏まえつつ、
  法現象に対する法社会学的観点からの実態把握や分析が有効であることを確認する。
3)受講生はテーマを選んでレポートを作成し、授業用ブログで報告し、
  相互に参照しあい知見を共有し、経験的な調査分析の視点を会得する。 
単位 2.0 週時間   使用言語 J : 日本語
学習の段階 7 : 大学院発展的レベル
学問分野(分野) 24 : 社会科学
学問分野(分科) 01 : 法学
対象学生 2年次生
授業のキーワード 法システム、社会成層、法文化、立法過程、法執行、法運動、紛争処理、法使用、司法行政、司法参加、専門職団体、司法支援、法専門職、Professionalism、社会秩序の法化 
教職専門科目   教科専門科目  
プログラムの中での
この授業科目の位置づけ
(学部生対象科目のみ)
選択必修【c基礎法学・隣接科目】 
到達度評価
の評価項目
(学部生対象科目のみ)
 
授業の目標・概要等 【目 標】
1)近代の法現象(とくに社会秩序の法化)を社会学的観点から系統的に理解する。
2)現代の法現象を社会学的観点から記述・表現し、相互参照して論評しあい認識を深める。
【概 要】
 法社会学とは、法と社会の相互関係を論理的に整理して仮説モデルを作り、それらを経験的な
調査データに基づき検証して、体系的に理論化させていく実証的な学問である。
 具体的には、裁判過程に登場する当事者や専門職の社会関係から正義の現実を記述して、司法
制度の利用可能性や機能を考察し、さらに司法を含めた社会システム全体の将来も展望する。 
授業計画 テキストの構成に沿って毎回1,2講ずつ表題のテーマを取り上げ,司法改革の最新動向も織り交ぜながら講義し,毎回数件の重要項目ごとに質疑応答と討論を行う。また,受講者は関心のあるテーマを選択してレポートを作成し,それを授業用ブログに書き込んで相互に参照し論評しあいながら,法制度とその社会的役割に関する理解と表現力を深める。
課題として授業準備の質問・感想提示10回と、2か月毎のレポートが2回ある。中間・期末試験はない。

     < テキストのテーマ >                                      <キーワード>
 第1回  第1講  法過程,第2講  法過程は政治過程               法システム
 第2回  第3講  持てる者と持たざる者,第4講  判決を待てる者と待てない者  社会成層
 第3回  第18講  弁護士の「金」「倫理」「数」                専門職団体
 第4回 弁護士業界の構造分析:『アメリカの大都市弁護士:その社会構造』   法的役務
 第5回  第19講  無利子のローンから無償援助へ               司法支援
 第6回  司法支援の実態:国内外の法律扶助制度                法律扶助
 第7回  第5講  説明としての文化                      法文化
 第8回  第6講  特権は権利よりも強し,第7講  障害物競走の障害物と出場者   立法過程
 第9回  第8講  執行過程の天国と地獄,第9講  自治体政策をめぐる市民と業界  法執行
第10回  第10講  裁判による権利の形成                   法運動
第11回  第11講  紛争はただでは起きない,第12講  友と金          紛争処理
第12回  第13講  日本の訴訟選択率,第14講  政府はなぜ勝つか        法使用
第13回  第15講  許される良心と許されない良心               司法行政
第14回  第16講  行動できる裁判官による親切な裁判             国際比較
第15回  第17講  自由な裁判官と市民参加を求めて   司法参加,陪・参審,裁判員制度


 授業準備の質問・感想提示10回と2か月に1回程度のレポートが2回あります。期末試験はありません。

 テキストの構成に沿って毎回1、2講ずつテーマを取り上げ、最新動向も織り交ぜながら講義する。また、受講者は関心のあるテーマを選択してレポートを作成し、授業用ブログに書き込んで相互に参照し論評しあいながら、法制度とその社会的役割に関する理解と表現力を深める。 
教科書・参考書等 テキスト:宮澤節生『法過程のリアリティ:法社会学フィールドノート』信山社,1994年
 J・P・ハインツ他(宮澤監訳)『アメリカの大都市弁護士:その社会構造』現代人文社,2019年
参考書:木佐茂男ほか『テキストブック現代司法 第6版』日本評論社,2015年
 佐藤岩夫・阿部昌樹編『スタンダード法社会学』北大路書房, 2022年
 宮澤節生ほか『ブリッジブック法システム入門:法社会学的アプローチ』信山社, 2023年
「市民と司法」編集委員会編『市民と司法:総合法律支援の意義と課題』法律扶助協会, 2007年
その他、入手しにくい資料をTEAMS上で必要な範囲で閲覧可能にする。 
授業で使用する
メディア・機器等
 
【詳細情報】 PC画面をスクリーンに映写。Formsで出席確認とコメント、Teamsで参考資料の提供、講義の録画や質疑応答も可能。 
授業で取り入れる
学習手法
 
予習・復習への
アドバイス
 講義前日の午後8時までにFORMS上に事前の質問コメントを提出。遅れた場合には事後質問となるが、その場合には授業内容を踏まえた質が求められる。 
履修上の注意
受講条件等
 この講義は、各科目の実施方法の「2(4)論述能力の涵養 ②制度選択力、④文章作成力」と「3(1)生じている問題の社会的背景の重視」に相当します。成績評価は「②制度を一覧して比較できる」、「④適切な文章表現ができる」、「社会的背景を前提に論理展開が試みられるか」といった要素を基に行います。 
成績評価の基準等 レポート60%(2回)、事前質問・事後コメント40%。 
実務経験  
実務経験の概要と
それに基づく授業内容
 
メッセージ  学内非常勤ですから、お気軽に質問や疑念をぶつけてみて下さい。
 テキストは四半世紀以上前の出版で古いですが、その認識枠組が司法改革を今も促進しています。
 簡単に言うと、法と一般社会との相互作用関係と、法律業界や法曹界という小社会を探究する学問です。 
その他 参考サイト1)日本法社会学会 http://jasl.info/
2)日本犯罪社会学会 http://hansha.daishodai.ac.jp/
3)最高裁の裁判官 https://www.courts.go.jp/saikosai/about/saibankan/index.html

2年次配当科目だが3年次も受講可能。 
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。
回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 
シラバスTOPへ