年度 |
2020年度 |
開講部局 |
医系科学研究科博士課程前期 |
講義コード |
TB206001 |
科目区分 |
専門的教育科目 |
授業科目名 |
成人看護方法学特論 |
授業科目名 (フリガナ) |
セイジンカンゴホウホウガクトクロン |
英文授業科目名 |
Lecture on Chronic Care & Family Nursing |
担当教員名 |
森山 美知子,加澤 佳奈 |
担当教員名 (フリガナ) |
モリヤマ ミチコ,カザワ カナ |
開講キャンパス |
霞 |
開設期 |
1年次生 前期 セメスター(前期) |
曜日・時限・講義室 |
(前) 月3-4 |
授業の方法 |
講義 |
授業の方法 【詳細情報】 |
講義とディスカッション、学生の発表 |
単位 |
2.0 |
週時間 |
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使用言語 |
B
:
日本語・英語 |
学習の段階 |
6
:
大学院専門的レベル
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学問分野(分野) |
27
:
健康科学 |
学問分野(分科) |
04
:
保健学 |
対象学生 |
博士課程前期 |
授業のキーワード |
慢性性、病いの語り/病いの説明モデル、苦悩、ケアリング、ナラティヴ・アプローチ、実践の再構築 |
教職専門科目 |
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教科専門科目 |
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プログラムの中での この授業科目の位置づけ | |
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到達度評価 の評価項目 | |
授業の目標・概要等 |
【授業の目標】 これまでの臨床実践を振り返るとともに、病者の側からとらえる視座を学び、慢性病の看護において医学モデルからの転換を図る。加えて、慢性病特有の複雑で解決困難な問題とその背景及び慢性病をもつ人の行動の理解を深めるフィールドワークの方法、病いの説明モデル、そして、苦悩に迫るナラティヴ・アプローチについて学ぶ。 【到達目標】 1.慢性性とは何か、慢性に経過する病いをもって生きるとは、について、現象学的手法、医療人類学的手法を用いて、病者の側から理解できる。 2.慢性に経過する病いがもたらす生活上の問題、環境/周囲との相互作用によって作り上げられるアイデンティティについて理解を深める。 3.慢性病者及びその家族の苦悩や苦悩を生み出す背景について、病いの説明モデルから学び、苦悩に迫り、苦悩に対処する方法論(ナラティヴ・アプローチ)を学ぶ。 4.慢性病者への支援のあり方/ケアリングについて理解する。彼らへのアプローチ方法やケアの展開、支援を専門とする者の専門性について討議する。 |
授業計画 |
【第1-3回】 慢性性とは何か、慢性性・慢性病者とその家族を理解するストラテジーについて 【第4-11回】 関わり(事例)分析と慢性病者・家族の理解 ・これまで関わった/現在関わっている事例を提示し、ディスカッションする。 ・彼らの病いの体験・生活を理解し、彼らの見方や考え方を理解するために、家庭訪問・インタビューを行う。その描写をもとに「慢性の病いをもって生きる体験」を理解する。 ・関心のある現象について、特に追加観察し、フィールドノートを作成し、ディスカッションする。 ・現象学、医療人類学からの視座を学び、ケアリングについて考える。 【第12-15回】 病いと苦悩 、病いの説明モデル、ナラティヴ・アプローチを学ぶ 慢性病者と家族を支援する専門職としてのあり方・実践の再構築 ・医療人類学的手法/フィールドリサーチの結果の活用:支援/アプローチの基礎 ・還元主義的アプローチ(医学モデル)からの転換:社会構成主義的アプローチ ・病いの説明モデル/ナラティヴ・セラピーの構造と再構築支援 |
教科書・参考書等 |
【テキスト】 ・Anselm L. Strauss 著, 南裕子監訳:慢性疾患を生きる-ケアとクォリティ・ライフの接点. 医学書院 ・Patricia Benner & Judith Wrubel. (1989). The Primacy of Caring- Stress and Coping in Health and Illness. Addison-Wesley Publishing Company. (パトリシア・ベナー, ジュディス・ルーベル著, 難波卓志訳:現象学的人間論と看護. 医学書院) ・アーサー・クラインマン著、江口重幸・五木田紳・上野豪志訳:病いの語り:慢性の病いをめぐる臨 床人類学. 誠信書房 <推薦図書> ・浮ヶ谷幸代:病気だけど病気ではない. 誠信書房 ・ジェリー・エーデルウィッチ, アーチー・ブロドスキー著, 黒江ゆり子他訳:糖尿病のケアリング-語 られた生活体験と感情 ・山田富秋編著「ライフストーリーの社会学」北樹出版 ・野口裕二:物語としてのケア-ナラティヴ・アプローチの世界へ. 医学書院 ・小森康永・野口裕二・野村直樹編著:ナラティヴ・セラピーの世界. 日本評論社 ・竹田青嗣:ハイデガー入門. 講談社選書メチエ ・Max Van Manen. (1990). Researching Lived Experience-Human Science for and Action Sensitive Pedagogy. State University of New York Press. |
授業で使用する メディア・機器等 |
コンピュータ、プロジェクター |
予習・復習への アドバイス |
授業計画に示した事前・事後学習を実施すること フィールドワークを実施すること 事前・事後課題: 【第1回-第3回】 「慢性疾患を生きる」を読む。 「病気だけれど、病気ではない」を読む。 その他、病者・家族の経験について書かれた論文を読む。 【第4回-第11回】 The Primacy of Caring(「現象学的人間と看護」)を読む。 榊原哲也:死生のケアの現象学-ベナー/ルーベルの現象学的看護論を手がかりにして 榊原哲也:看護ケア理論における現象学的アプローチ-その概観と批判的コメント 【第12回-第15回】 「病いと語り」を読む。 「ナラティヴ・セラピーの世界」pp.3-13, 16-32. 第2章、第3章 を読む。 フィールドリサーチや事例検討の進行状況を見ながら進める。講義と討議を基本とする。 |
履修上の注意 受講条件等 |
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成績評価の基準等 |
【成績評価の方法】 授業への参加度、出席状況 60% 発表(事例分析) 20% フィールドワークのまとめ 20% |
実務経験 |
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実務経験の概要と それに基づく授業内容 |
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メッセージ |
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その他 |
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すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。 回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 |