広島大学シラバス

シラバスTOPへ
English
年度 2020年度 開講部局 教育学研究科博士課程前期
講義コード NMG10330 科目区分 専門的教育科目
授業科目名 市民性・社会科学認識内容学演習III
授業科目名
(フリガナ)
シミンセイ・シャカイカガクニンシキナイヨウガクエンシュウIII
英文授業科目名 Seminar on Citizenship and Social Sciences III
担当教員名 畑 浩人
担当教員名
(フリガナ)
ハタ ヒロト
開講キャンパス 東広島 開設期 1年次生   前期   2ターム
曜日・時限・講義室 (2T) 金5-8:教A401
授業の方法 演習 授業の方法
【詳細情報】
 院生の実践(予定)報告、討論・質疑応答、関連文献の講読、再調査報告の反復により、教育実践の内容面を深く探究する。 
単位 2 週時間   使用言語 J : 日本語
学習の段階 5 : 大学院基礎的レベル
学問分野(分野) 24 : 社会科学
学問分野(分科) 01 : 法学
対象学生 博士課程前期=修士課程の大学院生、社会認識教育学専修で、主に現職教員の方。
授業のキーワード アメリカ州最高裁判所、裁判官の公選制度、判決行動、裁判官の国民審査、州民審査 
教職専門科目   教科専門科目  
プログラムの中での
この授業科目の位置づけ
 
到達度評価
の評価項目
 
授業の目標・概要等  公民科教育の内容を発展・充実させるため、欧米の司法システムに関する外国文献を講読することを通じて異なった司法システムを具体的かつ精確に理解させる。これにより、日本の司法制度が現状に至った根拠を説明したり、司法システムの成果を客観的に評価したりする社会科学的な分析能力を修得させて、受講者の公民科教員としての資質と教材開発能力を格段に向上させる。 
授業計画  毎回の授業準備と質疑応答の内容をもとに評価する。
 なお、重要な論点について多大な疑問が残った場合には中間レポートや期末レポートを課して、評価に加える場合がある。

 日本の裁判所は中央政府により一元的に管理されているが、連邦制をとる国では司法制度が多様多彩(多才?)である。とくにアメリカ合衆国では、連邦裁判所のみではなく、各州に独自の裁判システムが存在している。今回は、そのうち「州最高裁」についての研究成果に焦点をあてて、英語文献を購読することにより、日常の報道では日の当たらないものの、現地では市民の権利に重要な影響を及ぼしている司法機関の多様性を具体的かつ客観的に理解し、常に日本の類似制度とも比較関連させながら考察する。
 一般に学校教育でも自治体レベルでの多様性が強調されるので、各地域の司法機関の個性に着目しておくことは、地方分権や国民の司法参加といった政治的論点を理解する上でも有益であろう。

 15回の授業では、下記に挙げたテキストの1冊全部か、数冊から主要部分を選んで読み進める。毎回1章程度(約20頁)進めるのが理想であるが、専門用語に慣れるまでは数頁ずつの歩みになるだろう。とにかく専門的な内容の英書をまるまる1冊読み遂げようという意気込みが重要である。

※ 授業時間帯は、履修手続の便宜上、木曜の午後にしているだけですので、もし都合が悪ければ、受講者と相談のうえ変更決定します。 
教科書・参考書等 1. Laura Langer, "Judicial Review in State Supreme Courts: a Comparative Study," State Univertsity of New York Press, 2002.
2. Henry Robert Glick, “Supreme Courts in State Politics: An Investigation of the Judicial Role,” Basic Books, 1971.
3. Mary Cornelia Porter & G. Alan Tarr eds. “State Supreme Courts: Policymakers in the Federal System,”  Greenwood Press, 1982.
4. Susan P. Fino, “The Role of State Supreme Courts in the New Judicial  Federalism,” Greenwood Press, 1987.
5. G. Alan Tarr & Mary Cornelia Aldis Porter, “State Supreme Courts in  the State and Nation,” Yale University Press, 1988.
6. Joseph R. Grodin, “In Pursuit of Justice: Reflections of a State  Supreme Court justice,” University of California Press, 1989.
 なお、この分野の古典的業績として次の本でもよい。
7. Richard A. Watson & Rondal G. Downing, “The Politics of the Bench and the Bar: Judicial Selection under the Missouri Nonpartisan Court Plan”, John Wiley & Sons, 1969.
 (序章:裁判所不偏不党化計画の展開と性質、第1部:募集と選考の過程、第1章:選考者の選考;指名委員会構成員の選出、第2章:募集過程、第3章:ジャクソン郡の党派間争いと裁判官選考、第4章:セントルイス巡回区における裁判官選任の多元的性質、第5章:上訴裁判所:協調による選考、第2部:計画の帰結、第6章:計画により選出された裁判官の社会的背景と任期、第7章:裁判官の選考方法に対する弁護士層の態度、第8章:裁判官の業績に対する弁護士層の評定、第9章:計画により選出された裁判官の裁判傾向、第10章:結論)
参考書:田中英夫『英米の司法』東京大学出版会 1973年
 浅香吉幹『現代アメリカの司法』東京大学出版会 1999年
 広渡清吾編『法曹の比較法社会学』東京大学出版会 2003年
 ところで、上記の趣旨からはかなりの方針転換になりますが、最近、法教育関連のテキストや研究報告が増えてきているので、この授業で少しレビューしてみようかという案も芽生えています。
 井門正美『役割体験学習論に基づく法教育:裁判員裁判を体感する授業』現代人文社 2011年など。 
授業で使用する
メディア・機器等
テキスト(絶版もしくは入手困難な場合には複写して配布),Bb9上に掲載する資料 
予習・復習への
アドバイス
 毎回、報告準備と報告、そして前回までの不明点や疑問点の調査結果や経緯の報告が求められます。と申しますのも、大学院設置基準第15条によれば、大学設置基準第21条2項の規定を準用して、「1単位の授業科目を45時間の学修を必要とする内容をもって構成することを標準」とすることになっているので、2単位を取得するには、授業の30時間とは別に、60時間の「学修」を各自で必ず実施してください。 
履修上の注意
受講条件等
 教科に関する科目
 受講者の研究関心や意欲によっては、司法システムの範囲内で大幅な軌道修正を行ってもよい。具体的には、今期小職担当4つのシラバスに「アメリカ州最高裁と公選裁判官の判決行動」「連邦最高裁の正体」「理論犯罪学」「アメリカにおける直接民主制の実践例」といったテーマを挙げておいたので各シラバスを参照されたい。その他、弁護士・検察官の実務関係の文献でもよい。
 いずれも英語文献の購読なので、受講者の研究関心・領域に合わせて最良の文献を選択したい。実践研究(2単位)の場合は、15回30時間の授業に対して、60時間の予習・復習が制度上要求されるので、受講者自身でも、もう少し熟読してもらったうえで不明な点を調べ簡単な報告を数回行ってもらうつもりである。
★お早い目に、電子メールで御希望や御質問などを書き込んで頂けると、準備等ができて最初から走り出せるので、短めに設定された授業時間に無駄が生じなくて助かります。 
成績評価の基準等  授業での報告・討論の内容により1)知識と理解、2)表現技能、3)論理的構成力、4)探究意欲などの観点から総合的に評価する。
 ルール上5回欠席すると不可です。遅刻も2回で欠席1回に換算しますので、学修時間に敏感になってください。 
実務経験  
実務経験の概要と
それに基づく授業内容
 
メッセージ  小職の専攻分野は法律学で、とくに法社会学・犯罪社会学です。具体的には、刑事弁護士や裁判官、市議会議員など法の担い手の活動実態を調査したりしています。また、最近は少年の問題行動や非行の実態や対策にも関心を広げております。 
その他 関連URL1:海外の法律家団体リンクhttp://www.e-chosashi.or.jp/link/kaigai.htm
    2:法律関連サイト集(日弁連法務研究財団)http://www.jlf.or.jp/link/link.shtml
    3:日本法社会学会http://wwwsoc.nii.ac.jp/hosha/ 
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。
回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 
シラバスTOPへ