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年度 2020年度 開講部局 理学部
講義コード HC055000 科目区分 専門教育科目
授業科目名 熱力学
授業科目名
(フリガナ)
ネツリキガク
英文授業科目名 Thermodynamics Mechanics
担当教員名 松村 武
担当教員名
(フリガナ)
マツムラ タケシ
開講キャンパス 東広島 開設期 2年次生   前期   セメスター(前期)
曜日・時限・講義室 (前) 水5-6:理E104
授業の方法 講義 授業の方法
【詳細情報】
板書中心.Bb9活用.必携PCも活用(Mathematica). 
単位 2 週時間   使用言語 J : 日本語
学習の段階 2 : 初級レベル
学問分野(分野) 25 : 理工学
学問分野(分科) 06 : 物理学
対象学生 2年次生
授業のキーワード 熱力学第1法則と第2法則,気体分子運動論,理想気体と実在気体,状態方程式,等温・定積・定圧・断熱変化,カルノーサイクル,エントロピー,自由エネルギー,ファンデルワールス気体,相転移,化学ポテンシャル,気体の液化 
教職専門科目   教科専門科目  
プログラムの中での
この授業科目の位置づけ
質量や電荷をもった粒子が重力場・電場・磁場の中でどのように運動するかを学ぶのが力学や電磁気学なのに対して,熱力学では,力学や電磁気学の基本法則に従って運動する個別の粒子が,アボガドロ数程度の莫大な数だけ集まって集合体をなすときの,集団としての法則を学ぶ.典型例はPV=nRTであり,個別の粒子の運動が集まった結果,P, V, Tというパラメータが決まり,その間に法則が生まれる.2年後期から学ぶ量子力学と,3年次から学ぶ統計力学を組み合わせることで,熱力学がミクロな立場からきちんと理解され,原子の集合体である物質の性質(磁性,誘電性,超伝導など)を扱う物性物理学へとつながる. 
到達度評価
の評価項目
物理学プログラム
(知識・理解)
・物理数学,力学,電磁気学,熱力学,統計力学,量子力学の知識・理解 
授業の目標・概要等 莫大な数の粒子が集まって集合体(凝縮系)をなすとき,「体積」,「圧力」,そして「温度」という概念が生まれ,「エントロピー」という尺度が生まれる.大学で学ぶ熱力学の目標は,エントロピーとは何かを理解することただ一点にあると言っても過言ではない.理想気体だけでなく,実在気体のモデルとしてのファンデルワールス気体を様々な角度から扱うことで,粒子の集合体が膨張・収縮し,気体ー液体ー固体と相転移する背景に何があるのか,エントロピーという尺度の働きについて学ぶ. 
授業計画 第1回 はじめに.授業計画と目標.熱力学で何を学ぶか.高校物理熱力学の復習.
第2回 気体分子運動論,内部エネルギー,熱力学第1法則.
第3回 状態方程式,偏微分,全微分.
第4回 定圧変化,定積変化,等温変化,断熱変化
第5回 カルノーサイクル,熱効率
第6回 エントロピー
第7回 自由エネルギー
第8回 熱力学関数と熱平衡
第9回 相転移,クラペイロン・クラウジウスの関係.
第10回 化学ポテンシャル,相平衡,
第11回 ファンデルワールス気体の性質I
第12回 ファンデルワールス気体の性質II
第13回 ジュール・トムソン効果
第14回 気体の液化
第15回 試験

期末試験予定日 7/29,レポート課題あり.毎回の授業で小テストあり. 
教科書・参考書等 教科書:「熱力学」(三宅哲,裳華房,定価2,500円)
演習書:「大学演習 熱学・統計力学(修訂版)」(久保亮五編,裳華房,定価4,400円)
参考書:「熱力学(改訂版)」(押田勇雄・藤城敏幸,裳華房,定価2,800円) 
授業で使用する
メディア・機器等
具体的な数値計算はたくさんやります.毎回の小テストでも出しますので,指数や対数の計算が自在にできるような関数電卓を準備しておいて下さい.方程式を解いて図示する数値計算課題も出します.情報メディア教育センター(https://www.media.hiroshima-u.ac.jp)から必携PCにMathematicaをインストールし,動かせるようにしておくと学習効果が上がると思います(情報メディア教育センター端末利用でも可).簡単な関数プロットやリスト操作程度はできるようにしておいて下さい.その他,資料はすべてBb9にアップロードしますので,各自で参照して下さい. 
予習・復習への
アドバイス
授業の他,教科書,配布テキスト(教科書にない,または別の角度からの説明),配布問題,演習書を用いた独習は不可欠です.演習(手計算と数値計算),質問,議論を通して理解を深めて下さい.3年次で統計力学を学ぶ前提として重要な概念を学習します.
第1回:高校物理の熱力学を見直しておく.
第2回:多数の粒子のミクロな運動からマクロな物理量が出てくることを意識.
第3回:変数が2個以上あるときの微分の考え方.全微分とは.
第4回:定圧変化,定積変化,等温変化,断熱変化のときに気体が外部にする仕事.
第5回:熱サイクルへの応用.熱をどうやって力学的仕事に変えるか.その効率は?
第6回:エントロピーとは何か.ミクロな観点から乱雑さについて考える.
第7回:力学では位置エネルギーが仕事に変わるが,熱機関では何が仕事に変えられるか?
第8回:熱平衡状態で実現する状態とはどのような状態か?
第9回:気体と液体が共存するときの圧力と温度の関係は?
第10回:2相が共存するとき,ミクロにはどのような状態が実現しているか.
第11−12回:ファンデルワールス気体の相転移,内部エネルギー,エントロピー,自由エネルギー,比熱,圧縮率など,いろいろな物理的性質
第13回:ジュール・トムソン効果で気体の温度を下げる
第14回:気体を液化する方法とその条件
第15回:まとめのテスト 
履修上の注意
受講条件等
高校物理の熱力学(高校教科書の練習問題や章末問題レベル)はマスターしておいて下さい. 
成績評価の基準等 小テスト15%,レポート15%,期末試験70%で評価する.授業またはBb9で2回以上の質問をすることも条件. 
実務経験  
実務経験の概要と
それに基づく授業内容
 
メッセージ 日常生活の中で観察される熱現象や,熱機関の原理,そして「エントロピー」の概念を理解することを目標とします.ジュールトムソン効果と気体の液化が理解できた頃,広島大学低温センターのヘリウム液化装置を見学に行こうと思います. 
その他   
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。
回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 
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