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年度 2020年度 開講部局 教育学部
講義コード CC220703 科目区分 専門教育科目
授業科目名 代数学概論
授業科目名
(フリガナ)
ダイスウガクガイロン
英文授業科目名 Introduction to Algebra
担当教員名 北臺 如法
担当教員名
(フリガナ)
キタダイ ユキノリ
開講キャンパス 東広島 開設期 2年次生   前期   2ターム
曜日・時限・講義室 (2T) 木1-4:教L104
授業の方法 講義 授業の方法
【詳細情報】
講義中心、板書多用、ディスカッション、学生の発表 
単位 2.0 週時間   使用言語 J : 日本語
学習の段階 2 : 初級レベル
学問分野(分野) 25 : 理工学
学問分野(分科) 01 : 数学・統計学
対象学生  
授業のキーワード 代数,代数学,代数系,整数,多項式,約数,倍数,剰余,ユークリッドの互除法,初等整数論,代数方程式,群,環,体 
教職専門科目   教科専門科目  
プログラムの中での
この授業科目の位置づけ
専門基礎科目かつ必修科目 
到達度評価
の評価項目
中等教育科学(数学)プログラム
(知識・理解)
・数学教育の教科内容に関する基本的な知識を理解する。
(能力・技能)
・数学教育の代数,幾何,解析,統計,コンピュータなどの教科内容に関する数学的な思考力を身に付け,活用することができる。 
授業の目標・概要等 ・中等教育数学科の代数内容を把握する
・整数の性質,約数,倍数,割り算,ユークリッドの互除法を深く理解し,環論との関連を知る
・多項式の性質においても同様の内容を把握する
・整数の合同式に関する様々な性質,事実を理解する
・中等教育数学科の種々の代数内容を通して,群論,環論,体論という現代代数学への入門を行う
・整数の美しさ・奥深さ・不思議さに触れる
・代数学の,抽象数学のみならぬ側面として,実社会における生きた実例を知る 
授業計画 第1回: 小学校算数科,中学校数学科,高等学校数学科の代数関連内容のサーベイ,代数とは
第2回: 整数の約数,倍数
第3回: 素数と合成数
第4回: 素因数分解の一意性
第5回: 余り付き割り算,ユークリッドの互除法
第6回: 拡張ユークリッドの互除法
第7回: 余り付き割り算から合同式へ,モジュロの計算
第8回: 合同と同値関係,商集合,その上の演算,「うまく定義できる」(well-defined)
第9回: フェルマーの小定理,オイラーの定理
第10回: 循環小数の循環節と合同式
第11回: 中国式剰余定理
第12回: 平方剰余の相互法則,多項式の約多項式,倍多項式,余り付き割り算,ユークリッドの互除法,可換環論入門
第13回: さらなる話題 (1) - 数の拡張,2次方程式,3次方程式,4次方程式の解と群,ガロワ理論・群論入門,有理数体,通常の距離とp進距離, コーシー列, 完備化,実数体とp進数体
第14回: さらなる話題 (2) - では自然数・整数とは何だったのか・何だと考えるのがいいのか
第15回: さらなる話題 (3) - 暗号理論入門: カエサル暗号,アフィン暗号,RSA暗号

第16回: 期末試験
不定期に理解度確認のための小テストを実施する.不定期にレポートを課す.

授業計画 (特に最後のさらなる話題) は,受講者の理解度や毎回の授業の場でのキャッチボールにより,多少前後したり変更になる場合がある. 
教科書・参考書等 教科書は指定しない.
参考書としては例えば次:
・初等整数論講義 第2版, 高木貞治, 共立出版, 1971年.
・代数入門 -- 群と加群 (数学シリーズ), 堀田良之, 裳華房, 1987年.
・代数系入門, 松坂和夫, 岩波書店, 1976年.
・代数と数論の基礎 (共立講座 21世紀の数学), 中島匠一, 共立出版, 2000年.
・代数学1 群論入門 (代数学シリーズ), 雪江明彦, 日本評論社, 2010年.
・群論, これはおもしろい -- トランプで学ぶ群 -- (数学のかんどころ 16), 飯高茂, 共立出版, 2013年.
・環論, これはおもしろい -- 素因数分解と循環小数への応用 -- (数学のかんどころ), 飯高茂, 共立出版, 2013年.
 
授業で使用する
メディア・機器等
配付資料,映像(ビデオ/PC/その他画像資料),必携パソコン 
予習・復習への
アドバイス
復習の際は必ず手と頭を動かすことと,例を作ることを実践しよう.また,質問をすることが大切である.

第1回: 代数という言葉の起源から現代の用法まで,代数とは何を意味するのかを理解すること.その際,高等学校までの代数関連内容を思い返しながら復習すること.
第2-3回: まず整数とその四則演算までは既知として整数を復習する.約数,倍数,素数,合成数といった基本的な概念の定義が正しく述べられるか確認せよ.
第4回: 素数の性質,特徴付け,素因数分解の一意性とは何を意味するのかを理解すること.
第5-6回: 整数が余り付き割り算を実行できること,ユークリッドの互除法が正しく実行できることを証明とともに理解すること.ユークリッドの互除法と拡張互除法によって何がわかるのか,不定方程式への応用はもとより,今後も引き続き面白い応用が現れるが,常に探索していよう.
第7-8回: 合同式,モジュロの計算の意味と記号の運用を理解しよう.さらに合同であることは同値関係であることから,商集合を考えることができる.この商集合上に,元の整数の演算を引き継いだ演算が「うまく定義できる」ことを理解しよう.
第9回: 合同式でのべき乗に関して成り立つフェルマーの小定理とオイラーの定理の現象を見いだし,証明も理解すること.
第10回: 循環小数の循環節の長さを合同式の言葉で表現することを理解する.
第11回: 中国式剰余定理の現象を実際に合同式の実験してみながら例を計算してみよう.
第12回: これまでの整数の話題が多項式に使えることを見て,可換環論のエッセンスを復習する.何がエッセンスだったのか考えよ.
第13回: 数概念の拡張の一つ,実数から複素数の必要性とそこに現れる代数として,代数方程式の解の対称性から群という概念,ガロワ理論に少しだけ触れる.方程式の奥に潜む数学的な背景を楽しもう.また,数概念の拡張として,有理数を実数に拡張することは,通常の距離による完備化であった.距離をp進距離という別のものにすることによって,実数体とは異なる,p進数体という数の世界を作れることに触れる.n進法という数の表記があるが,これと一見似ているが,単なる表記ではなく,随分違うものである.
第14回: 逆に整数や自然数に戻って,それらは数学的には何だと思えばいいのかという疑問をまず持ち,現代数学的な考え方に触れよう.
第15回: 合同式の話題に戻り,暗号理論という極めて実用的な話題にもこのような数学が役立つことを理解しよう.実際に暗号を作ったり解読したりして楽しもう.
 
履修上の注意
受講条件等
集合と写像に関する基礎知識を身につけていること.また,授業中に何度も実験を行う.積極的に参加し数学的な現象を観察すること. 
成績評価の基準等 期末試験を70%,小テストを15%,レポートを15%として成績を判定する. 
実務経験  
実務経験の概要と
それに基づく授業内容
 
メッセージ 小学校以来の自然数・整数の性質,数概念の拡張,方程式を考えること,演算という視点,図形の対称性,操作といった内容を,様々な題材・例を通して,合同式を用いたり,群論,環論,体論という現代代数学の基礎概念で捉えることでより深い理解ができることを学び,その考え方を楽しもう.また,このような概念は,抽象代数だけにとどまらず,現代社会に多大な利便性をもたらしていることも触れよう.
また,指示をした回は必携PCを持参すること. 
その他   
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。
回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 
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