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年度 2018年度 開講部局 総合科学部総合科学科
講義コード ANP01001 科目区分 専門教育科目
授業科目名 熱力学
授業科目名
(フリガナ)
ネツリキガク
英文授業科目名 Thermodynamics
担当教員名 戸田 昭彦
担当教員名
(フリガナ)
トダ アキヒコ
開講キャンパス 東広島 開設期 2年次生   前期   1ターム
曜日・時限・講義室 (1T) 木5-6,金5-6:総J204
授業の方法 講義 授業の方法
【詳細情報】
講義中心 
単位 2 週時間   使用言語 J : 日本語
学習の段階 2 : 初級レベル
学問分野(分野) 25 : 理工学
学問分野(分科) 25 : 物理学
対象学生  
授業のキーワード 温度,熱機関の効率,エントロピー,自由エネルギー,物質の状態変化,化学平衡 
教職専門科目   教科専門科目  
プログラムの中での
この授業科目の位置づけ
普遍性と実用性において理系学問共通の基礎である熱力学について学ぶ。 
到達度評価
の評価項目
総合科学プログラム
(知識・理解)
・当該の個別学問体系の重要性と特性、基本となる理論的枠組みへの知識・理解
(能力・技能)
・課題の考察のために必要な理論・方法を特定する能力・技能 
授業の目標・概要等 「熱力学」では「温度」が関与する巨視的現象を扱う。膨大な数(例えば 1 モル)の分子・原子・素粒子や,電磁波・光などの輻射の集団が起こす現象であり,「統計力学」で前提とされる統計的振る舞いの経験的な根拠を与える。「熱力学」は、その普遍性と実用性において理系分野の基礎をなし、物質の状態・性質や化学平衡のみならず、これらの非平衡変化を理解する上でも必要となる。本講義では、熱力学の基本法則や基礎概念について導入し、物質の状態変化や化学平衡への応用について理解することを目的とする。 
授業計画 第1回 熱力学とは
熱力学でとはどのような学問分野であるのかについて歴史的な発展過程と共に説明する。
第2回 熱平衡と温度
熱力学的な平衡状態、熱平衡の指標としての温度、圧力・体積・温度などの熱力学的状態量の関係について解説する。
・熱平衡状態
・状態量(状態変数)
・温度
・状態方程式
第3回 引き続き 熱平衡、温度、状態量 について解説する。
第4回 熱力学第一法則
エネルギー移動の形態である熱、力学的エネルギー保存則の拡張としての熱力学第一法則について説明し、準静的過程という概念の導入、第一法則から得られる熱容量の表式、理想気体の断熱変化について解説する。
・仕事と熱によるエネルギー移動
・内部エネルギー
・熱力学第一法則
・準静的過程
・熱容量
・理想気体の性質
・理想気体の断熱変化
第5回 引き続き 熱力学第一法則 について解説する。
第6回 熱力学第二法則
自然界で起こりうる変化についての法則である熱力学第二法則について解説する。
・サイクル,熱源,熱機関
・トムソンの原理による第二法則の表現
・クラウジウスの原理による第二法則の表現
・可逆サイクルとしての理想気体のカルノーサイクル
・熱機関の効率の上限
・カルノーの定理
第7回 引き続き 熱力学第二法則 について解説する。
第8回 エントロピーと熱力学第2法則,第3法則
熱力学第二法則の自然な帰結として新たに導入されるエントロピーという状態量や熱力学第三法則について解説する。
・クラウジウスの不等式
・エントロピー
・エントロピー増大の原理による第二法則の表現
・理想気体の断熱自由膨張
・絶対零度をエントロピーの原点とする熱力学第三法則
第9回 引き続き エントロピー について解説する。
第10回 可能な変化と熱力学関数
可能な変化に関する議論から導入される自由エネルギーなどの熱力学関数について解説する。
・断熱系、等温系での可能な変化
・エンタルピー
・ヘルムホルツの自由エネルギー
・ギブズの自由エネルギー
・マクスウェルの関係式
・粒子数が変化する系
・化学ポテンシャル
・ギブズ-デュエムの関係式
第11回 熱平衡条件と熱力学不等式
非可逆変化を経た後に最終的に到達する熱平衡状態に関する条件と,その変化が保証されるために必要な不等式
・断熱系でのエントロピー
・等温等積系でのヘルムホルツの自由エネルギー
・等温等圧系でのギブズの自由エネルギー
・2つの部分系間の熱平衡条件
第12回 相平衡
物質の状態変化である相転移について解説する。
・相、相図
・共存曲線
・一次相転移に伴う潜熱、体積変化
・クラペイロン-クラウジウスの式
・二相共存
・ル・シャトリエの法則
・ギブズの相律
第13回 引き続き 相平衡 について解説する。
第14回 化学平衡
化学変化により粒子数が変化する系における平衡条件について解説する。
・混合のエントロピー
・混合系のギブズの自由エネルギー
・質量作用の法則
・平衡定数
・反応熱
・ル・シャトリエの法則
15.まとめ
本授業で解説した項目について総括する。

毎回の授業後半に理解度を確認することを目的として小テストを行う。 
教科書・参考書等 講義形式 講義中心
講義資料を配付する。
参考書 三宅 哲 著「熱力学」(裳華房) 
授業で使用する
メディア・機器等
配付資料
(学内リンク)http://home.hiroshima-u.ac.jp/atoda/Thermodynamics/all3017.html
 
予習・復習への
アドバイス
全般にキーワードに関係した授業内容についてよく理解しておくこと。
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第1回授業後
熱力学の学問分野の特徴について理解しておくこと。
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第2、3回授業後
状態量の数学的意味についても理解しておくこと。
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第4、5回授業後
次回内容に深い関係のある、理想気体の定積熱容量、定圧熱容量、断熱変化について理解しておくこと。
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第6、7回授業後
カルノーサイクルにおける状態間の関係式について理解すること。各表現間の等価性の背理法による証明について理解すること。
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第8、9回授業後
エントロピー導入の過程について良く理解すること。理想気体のエントロピー導出について理解すること。
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第10回授業後
自由エネルギーという概念の導入過程について良く理解すること。
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第11回授業後
各条件下での変化に関するの条件と不等式について良く理解すること。
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第12、13回授業後
一次相転移の性質について理解すること。
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第14回授業後
化学反応の平衡定数、反応熱が熱力学を用いて導出できることを理解すること。
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第15回授業後
熱力学全般についての理解を深めること。
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履修上の注意
受講条件等
基礎物理学I,IIを履修済みであることが望ましい。 
成績評価の基準等 期末試験を70%、レポート・授業参加態度を加点要素として総合的に評価する。 
メッセージ 自然界で普遍的に成立する熱力学法則についての理解を目指す。 
その他   
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。
回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 
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