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年度 2017年度 開講部局 歯学部歯学科
講義コード J1504100 科目区分 専門教育科目
授業科目名 対人コミュニケーション論
授業科目名
(フリガナ)
タイジンコミュニケーションロン
英文授業科目名 Interpersonal Communication
担当教員名 河口 浩之,田地 豪
担当教員名
(フリガナ)
カワグチ ヒロユキ,タヂ ツヨシ
開講キャンパス 開設期 2年次生   後期   セメスター(後期)
曜日・時限・講義室 (後) 火5-6:歯大講義室
授業の方法 演習 授業の方法
【詳細情報】
1.講義(レクチャー)
2.ディベート
3.SGD,PBL法:6-7人の小人数によるグループ討論と発表・全体討論を行う。
4.ロールプレイ・シミュレーション法:受講者がお互いにあるいは模擬患者とのロールプレイを行い討論する。
 
単位 1 週時間   使用言語 J : 日本語
学習の段階 2 : 初級レベル
学問分野(分野) 27 : 健康科学
学問分野(分科) 27 : 歯学
対象学生 歯学部歯学科2年生
授業のキーワード コミュニケーション、対人コミュニケーション、ヘルスコミュニケーション、医療コミュニケーション、人間関係、倫理・プロフェッショナリズム 
教職専門科目   教科専門科目  
プログラムの中での
この授業科目の位置づけ
 学士課程終了時(卒業)に獲得すべき重要な学習成果の1つは、社会生活をおくる上で、そして医療・健康・福祉における良好な人間関係を構築するための価値ある行動をとることができるような対人並びにヘルスコミュニケーション能力を身に付けることです。勿論、それには倫理・プロフェッショナリズムや批判的・論理的思考、問題解決、推理・推論、評価・総合判断などの認知やメタ認知能力も備える必要があります。

第1段階:(教養的教育→専門基礎教育)→対人コミュニケーション論、医療コミュニケーション基礎論(2年)
 日常生活での経験や体験によって培ってきたか、あるいはこれから培っていくであろう対人関係能力を医療や健康現場に応用(活用)していく道筋として、コミュニケーションについての科学的意味づけとともに、それに必要な倫理・プロフェッショナリズム、批判的・論理的思考、問題解決、推理・推論、評価・総合判断などの要素についての考え方やエビデンスを学びます。
 第2段階:臨床基礎科目 → 総合歯科医療学、カウンセリング実習
ここでは、将来のプロフェッショナルとして、医療コミュニケーションやプロフェッショナリズムそして認知的能力を、実際の医療の現場で行なわれる医療面接、カウンセリング、インフォームドコンセント、チーム医療、医療安全・危機管理、リテラシーなどにどのように応用(活用)するのかなどついて学びます。
第3段階:臨床実習
 臨床現場での体験・経験や他者(先輩・後輩など)の体験、そして先人のデータなどをもとに、一般的歯科臨床で遭遇する人間関係(ケース)についての行為中並びに行為後の振り返りを通じて、考え、悩み、迷いながら、基本的な医療コミュニケーション能力やプロフェッショナリズムそして認知的能力を獲得していきます。
第4段階:臨床研修~専門研修~生涯研修
 プロフェッショナルとして、医療や健康現場での良好な人間関係の構築を行なっていくために、患者や家族そして重要他者や多職種とともに、常に行為中・後の省察を行ない(考え、悩み、迷い)ながら、自ら医療コミュニケーション能力やプロフェッショナリズムそして認知能力を身につけていきます。 
到達度評価
の評価項目
歯学プログラム
(知識・理解)
・歯科医師としての基本的な態度に関する知識 
授業の目標・概要等  この「対人コミュニケーション論」、「医療コミュニケーション基礎論」では、価値ある行動特性を発揮できるというコミュニケーション並びにヘルスコミュニケーションの基本的能力を身につけ、その後の日常生活でのコミュニケーション経験や体験とともに、専門基礎教育における医療面接、インフォームドコンセント、指導(患者指導)、カウンセリング、安全管理(リスクコミュニケーション)などの習得に際して、この能力をさらに深めていくことになるでしょう。勿論、そのためには、倫理・プロフェッショナリズムや認知心理、科学的・論理的思考、推理推論、省察(リフレクション)などの能力を自己主導型学習により深めていくことが不可欠です。
 「対人コミュニケーション論」、「医療コミュニケーション基礎論」の内容は、学士課程における双方向授業の全て、また、教養的教育における人間関係論(心理学、倫理学、哲学、教育学、行動科学、社会学など)そして、総合歯科医療学をはじめ全ての臨床基礎科目が密接に関連しています。勿論、皆さんが、課外活動(クラブ、サークル、社会活動、アルバイト、日常生活など)によって得られるあるいは体験することも、重要な学習資源となります。
 「対人コミュニケーション論」と「医療コミュニケーション基礎論」の授業は、人文系と医療系並びに専門家が担当するオムニバス形式ですが、密接に関連する授業ですので、それぞれの担当者は2つの科目を連続して授業を行います。また、15回の授業の全てを双方向授業(レクチャー・解説、発表、ロールプレイ、グループワーク、読み書きなど)として行います。なお、単位認定のための評価には、ポートフォリオ(個人の自己学習の記録)と筆記試験を用いて行う予定です。 
授業計画 1.(担当:田地)
 テーマ:概論、定義、モデル
 授業法:レクチャー
 内 容:コミュニケーションの概論
2.(担当:田地)
 テーマ:言語と非言語
 授業法:レクチャー、ロールプレイ
 内 容:言語コミュニケーション、非言語コミュニケーション
3.(担当:田地)
 テーマ:伝える
 授業法:レクチャー、ディベート
 内 容:表現力、説明力
4.(担当:田地)
 テーマ:聴く
 授業法:レクチャー、ロールプレイ
 内 容:聴き出す、医療面接
5.(担当:田口)
 テーマ:言語/非言語コミュニケーション
 授業法:レクチャー、ロールプレイ
 内 容:第一印象、初頭効果、ノイズ
6.(担当:灘光)
 テーマ:非言語コミュニケーション
 授業法:レクチャー、SGD、ロールプレイ
 内 容:ミスコミュニケーション、コンテクスト、ノイズ
7.(担当:吉田)
 テーマ:非言語コミュニケーション
 授業法:レクチャー、ロールプレイ
 内 容:ヘルスコミュニケーション、積極的傾聴、うなずき、視線、あいづち
8.(担当:田地)
 テーマ:IPE/IPW
 授業法:レクチャー、SGD、プレゼンテーション
 内 容:他職種の理解、医療現場での実際
9.(担当:田地)
 テーマ:コーチング
 授業法:レクチャー、SGD、プレゼンテーション
 内 容:ティーチングとコーチング
10.(担当:田地)
 テーマ:倫理・プロフェッショナリズム①
 授業法:SGD、プレゼンテーション
 内 容:課題シナリオを用いたSGD
11.(担当:田地)
 テーマ:倫理・プロフェッショナリズム②
 授業法:SGD、プレゼンテーション
 内 容:課題シナリオを用いたSGD
12.(担当:島津、田地)
 テーマ:教える・教わる
 授業法:レクチャー、ロールプレイ
 内 容:歯学科4年生との共同授業
13.(担当:高永)
 テーマ:社会言語とコミュニケーション
 授業法:レクチャー、ロールプレイ
 内 容:ジェスチャー、ポライトネス、協調的会話
14.(担当:木尾)
 テーマ:コミュニケーションエラー
 授業法:レクチャー、ロールプレイ
 内 容:コミュニケーションエラー、専門用語
15.(担当:田地)
 テーマ:コミュニケーションの分析・評価
 授業法:ロールプレイ
 内 容:医療面接のロールプレイ

評価は、プロダクトとポ-トフォリオ(50%)、筆記試験(50%)により総合的に行う。
☆ただし、授業の欠席については1回の欠席につき、5点を減点する。

筆記試験は、単なる想起(記憶力)を測るのではありません。論理的に考える(応用、分析、評価・判断)能力を測定します。 
教科書・参考書等 [1]対人コミュニケーション
○1. 諸井克英ほか:「親しさが伝わるコミュニケーション」, 金子書房, 1999.
   2. M.L. Patterson(工藤 力監訳):「非言語コミュニケーションの基礎理論」, 第2版, 誠心書房, 2001.
○3. 原岡一馬編集:「人間とコミュニケーション 第2版」, ナカニシヤ出版, 2005.
○4. C.B.プリブル:「科学としての異文化コミュニケーション―経験主義からの脱却」, ナカニシヤ出版, 2010.

[2]健康・医療とコミュニケーション
○1. P.G.ノートハウス, R.L.ノートハウス(信友浩一, 萩原明人訳):「ヘルスコミュニケーション」, 九州大学出版会, 2010.
○2. 町田いずみ, 保坂 隆:「医療コミュニケーション入門」, 星和書店, 2001.
○3. 杉本なおみ:「医療者のためのコミュニケーション入門」, 精神看護出版, 2005.
○4. D.L.Roter & J.A.Hall(石川ひろの, 武田裕子監訳):「患者と医師のコミュニケーション-より良い関係作りの科学的根拠」, 篠原出版, 2007.

[3]医療面接
○1. 斎藤清二:「はじめての医療面接 コミュニケーション技法とその学び方」, 医学書院, 2000.
○2. C.K.アドリッチ(田口博国訳):「医療面接法-より良い医師―患者関係のために-」, 医学書院, 2002.
○3. 伊藤孝訓, 寺中敏夫編集:「患者ニーズにマッチした医療面接の実際」, クインテッセンス出版, 2008.

[4]インフォームドコンセント, 真実を伝える
○1. R.フェイドン, T.ビーチャム:「インフォームド・コンセント」, みすず書房, 第4版, 1999.
   2. ロバート・バックマン(恒藤 暁監訳):「真実を伝える」, 診断と治療社, 2000.
○3.星野一正:「インフォームド・コンセント-日本に馴染む六つの提言」, 丸善ライブラリー, 232, 1997.

[5]ナラティブ
○1. T.グリーンハル, B.ハーウィッツ(斎藤清二ほか監訳):「ナラティブ・ベイスド・メディスン 臨床における物語と対話」第3版, 金剛出版, 2002.
   2. 斎藤清二, 岸本寛史:「ナラティブ・ベイスト・メディスンの実践」, 金剛出版, 2003. 
授業で使用する
メディア・機器等
テキスト、配付資料、音声教材、映像(ビデオ/PC/その他画像資料) 
予習・復習への
アドバイス
 「対人コミュニケーション論」、「医療コミュニケーション基礎論」の内容は、学士課程における双方向授業の全て、また、教養的教育における人間関係論(心理学、倫理学、哲学、教育学、行動科学、社会学など)そして、総合歯科医療学をはじめ全ての臨床基礎科目が密接に関連しています。勿論、皆さんが、課外活動(クラブ、サークル、社会活動、アルバイト、日常生活など)によって得られるあるいは体験することも、重要な学習資源となります。
 「対人コミュニケーション論」と「医療コミュニケーション基礎論」の授業は、人文系と医療系並びに専門家が担当するオムニバス形式ですが、密接に関連する授業ですので、それぞれの担当者は2つの科目を連続して授業を行います。また、15回の授業の全てを双方向授業(レクチャー・解説、発表、ロールプレイ、グループワーク、読み書きなど)として行いますし、毎年、最後の授業では、模擬医療面接あるいは模擬入社面接を計画しています。
 なお、単位認定のための評価には、ポートフォリオ(個人の自己学習の記録)と筆記試験を用いて行う予定です。 
履修上の注意
受講条件等
1.ポートフォリオを使って自己主導型学習をしましょう。
2.欠席が1/3を越える場合には、成績評価の対象外と判定します。 
成績評価の基準等 ポートフォリオ評価(以下の項目についての4段階評価)
1.思慮深い学習プロセス
 1)学習の広さ(知識、技能、態度、学習目標を広く学習しているか)
 2)学習の深さ(興味をもった領域、将来の専門領域などについて)
 3)Evidenceに基づく学習をしているか
 4)系統立てた学習が行われているか(情報が相互に関連しているか)
2.現状の認識、学習意欲
 1)これまでの学習経験が生かされているか
 2)自己の長所、短所が示されているか
 3)改善の目標が示されているか
 4)改善に向けた方略が示されているか
 5)学習に意欲的に取り組んでいるか
3.効果的な学習行動の認識
 1)他者の意見を良く取り込んでいるか
 2)疑問点を放置していないか
 3)研修目標を良く理解しているか
 4)随時、自己評価を行っているか
4.学習者としての自覚
 1)自己の研修上の問題点が明確に示されているか
 2)無知を素直に受け止めているか
5.学習資源
 1)ポートフォリオに含まれる内容物の種類に偏りはないか
 2)ポートフォリオに含まれる内容物の量は適切か
 3)文献、ITなどの情報が取り込まれているか
 4)同僚との意見交換は行われているか
 5)指導教員やその他スタッフと意見交換は行われているか
 6)自己学習は十分行われているか
6.ポートフォリオを通した個人の全体像
 1)総合的な能力の向上が認められるか
 2)自律的な学習の継続が期待できるか 
メッセージ ほとんどが、能動的授業ですから、積極的に授業に参加しましょう。 
その他 アクティブラーニング(能動型学習)をすすめるにあたって

アクティブラーニング:教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学習者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称。学修者が能動的に学習することによって、認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る。発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習等が含まれるが、教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク等も有効なアクティブ・ラーニング(能動型学習)の方法である。(文部科学省用語集を改変引用)

受講にあたって
 講義での学習(知識)の定着率は5%程度に過ぎず、体系的知識の定着という概念などの理解には、これからの授業で行われるグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク、プレゼンテーション、ロールプレイ、教えるなどや、評価にかかわるポートフォリオ、授業評価(コメント)、フィードバックなどのアクティブラーニング(能動的学習)に加えて、ディープラーニングが必要です。
 貴方はアクティブラーニングとディープラーニングの融合によって、学習への主体的かかわりや自らの知識体系の構築を目指します。従って、貴方自身の授業への参加あるいは参画度(発言や行動)によって、貴方の学修の深さ(到達度)が左右されます。

Surface Approach to Leaning(浅い学習)
 意図:コースの要求に合わせること。
 ・コースを知識の無関係な断片として捉える
 ・事実をひたすら記憶する。学んだ手続きをひたすら繰り返す。
 ・目的もその方法も検討することなく勉強する。
 ・新しい概念を意味づけることが困難となる。
 ・コースにも設定された課題にもほとんど価値を見出せない。
 ・課題に対して、どうしようもないプレッシャーや不安を感じる。

Deep Approach to Leaning(深い学習)
 意図:主体的にその概念を理解すること。
 ・その概念を既存の知識や経験に関連づける。
 ・共通するパターンとその基礎にある原理を探す。
 ・証拠をチェックし、結論と関連づける。
 ・論理と議論を因果的に、批判的に吟味する。
 ・必要なら暗記学習を用いる。
 ・理解が深まるにつれ、自分の理解のレベルを認識する。
 ・コースの内容により積極的な関心を持つようになる。
(ノエル・エントウィスル(山口栄一訳):「学生の理解を重視する大学授業(Teaching for understanding at university: Deep approaches and distinctive ways of thinking)」, 玉川大学出版部, 2010.より改変引用) 
すべての授業科目において,授業改善アンケートを実施していますので,回答に協力してください。
回答に対しては教員からコメントを入力しており,今後の改善につなげていきます。 
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